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Flutter 3.38.xの変更内容✅

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メモがてらFlutter 3.38.xの更新内容をこちらにメモしておく

Flutter自体はiOS/Androidの開発をすることができるので、工数の削減や充実したパッケージを使用してより開発スピードをアップすることが魅力的であります。
その上で今回のアップデートで何が良くなったのかなどを解説できればと存じます。

1.Widget Previews(高速プレビュー機能)の正式導入

🔍何が変わった?

  • 特定のWidgetだけを高速起動してプレビューできるようになった
  • flutter run -d widgetで使用開始できる
  • 完全なアプリを起動せずにUI・レイアウト確認できる

💡実務ではどう活きる?

  • UI調整でめちゃくちゃ早くなる
  • 画面遷移を何度も踏まなくていい
  • コンポーネント開発が捗る
  • SwiftUI Preview のFlutter版というイメージ
    • デザイナーとの調整、部分的なUIバグ修正が神速になる。

2.Dart3.5でのパフォーマンス改善

🔍何が変わった?

  • AOTコンパイルの最適化
  • CG(ガーベジコレクション)効率改善
  • インライン化最適化で実行速度アップ
  • Flutter3.38と組み合わせるとbuildが体感で早くなる

💡実務ではどう活きる?

  • Github Actions、Bitrise、Codemagicのビルド時間短縮
  • アプリ起動速度わずかに改善
  • 大量ListViewなどスクロールが滑らかに
    • CI/CDの時間短縮が一番インパクト大

iOS : UIScene Migration 対応強化(iOS 13+の正式要求に近い)

🔍何が変わった?

  • Flutterが内部的にSceneDelegateへの移行を推奨
  • 古いRunnerプロジェクトではクラッシュするケースあり
  • iPadのマルチウィンドウ対応が安定

💡実務ではどう活きる?

  • 古いFlutterプロジェクト(2022以前)は要注意
  • Runnerのテンプレ更新でクラッシュや挙動不審が消える
  • ウィンドウ再生成(アプリ再開時)が安定
  • iOSiOS審査でScene周りの挙動がおかしいと言われる問題が減る

4.Android:16KB Page Size 対応

🔍 何が変わった?

  • Android の一部デバイスが 16KB ページサイズを採用
  • Flutter 3.38 のネイティブライブラリが標準で対応
  • 対応遅れのアプリは起動不可になるリスクあり

💡実務ではどう活きる?

  • Flutter 側は 3.38 に上げればほとんど解決
  • C/C++ ネイティブコードを組み込んでるアプリは追加作業あり
    → ゲーム・重ライブラリ系だけ気にすれば OK

→ 一般的なアプリは Flutter 3.38 に更新するだけでクリア。

5. メモリ効率改善(特に ListView / 画像系)

🔍 何が変わった?

  • リストアイテム作成のコストが低下
  • GC 頻度減少
  • Image Provider のキャッシュ処理が改善

💡実務ではどう活きる?

  • SNS、EC、ニュースアプリのスクロールが軽くなる
  • 画像多めの画面でメモリ Out-of-Memory のリスクが下がる
    → スクロール性能が地味に、でも確実に良くなる。

6. iOS・Android プラットフォーム埋め込みの安定化

🔍 何が変わった?

  • Flutter Engine と OS 間の通信層を改良
  • iOS のフォント、テキストレンダリングが安定
  • Android の SurfaceView / TextureView 周りが改善

💡実務ではどう活きる?

  • 動画再生(YouTube Player/VideoPlayer)で黒画面が出にくくなる
  • キーボードのちらつき減少
  • ヘビー UI の再描画時のカクつき低下

8. パッケージ対応(pub.dev)も多数更新

🔍 何が起きる?

  • 各パッケージが 3.38 互換アップデートを進めている
  • 特に以下はアップデート推奨
    • firebase 系
    • rive
    • video_player
    • google_maps_flutter
    • shared_preferences

💡実務ではどう活かる?

  • 古いバージョンのまま使っているとビルドエラーやクラッシュが出がち
  • 3.38 に上げるタイミングで一気にパッケージ更新するのがおすすめ

🎯 まとめ:Flutter 3.38 は「高速化・プレビュー・OS 追従」が核

特に重要なのはこの3つ:

  • Widget Previews → UI 開発が爆速化
  • UIScene Migration → iOS でバグ減る
  • 16KB Page Size → Android の今後の必須要件

自分的にはWidget Previewsが導入されたのが一番嬉しいです。
SwiftUIやSwift&Storyboardでのアプリ開発をしている現場などではプレビューを使って画面を作成していたり、コンポーネントの実装をしているところが多く、widgetの実装をプレビューで確認できるのはでかいですね✍️

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