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【Movementテストノード挑戦記】09章:よくあるエラー対応とトラブルシューティング

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【Movementテストノード挑戦記】09章:よくあるエラー対応とトラブルシューティング


この章では、Movementテストノードの構築・運用で実際に遭遇したエラーと、
それに対する具体的な対応策や、再現性のあるトラブルシューティング手順をまとめます。


1. APTパッケージ・依存関係エラー

事例1:libz-devのバージョン指定でエラー

  • エラー内容:
    E: Version '1:1.2.11.dfsg-2ubuntu9.2' for 'libz-dev' was not found
  • 原因:
    Ubuntu 22.04のパッケージに該当バージョンが存在しない。
    実際はzlib1g-devのみでOK。
  • 対策:
    libz-devのバージョン指定インストールをやめ、zlib1g-devだけをインストールする。

事例2:パッケージバージョン不一致による依存エラー

  • 内容:
    依存パッケージがaptの更新でバージョン違いになるケース
  • 対策:
    コマンドでバージョンを明示してインストール
    (例: apt install clang=1:14.0-55~exp2
    それでも無い場合はパッケージリストを見直し、近いバージョンを指定してリトライ。

2. Rustバージョン・ツールチェーンの不一致

事例3:rustccargoのバージョン違いによるビルド失敗

  • 内容:
    ビルド途中で「要求バージョンのRustが必要」等のエラー
  • 対策:
    rustup default 1.88.0など、必ず公式指定・検証済みバージョンで固定
    rustc --versionで確認し、合っていなければ再度セットアップ

3. メモリ不足・swap関連エラー

事例4:ビルド途中でプロセスがkillされる/Killed表示

  • 内容:
    cargo build --releaseの途中でメモリ不足によりプロセスが落ちる(KilledやOOM等)
  • 対策:
    swap領域を2GB以上追加
    /swapfile/var/spool/swap/swapfileで計4GBを推奨
    -j 1を付けてビルド(cargo build --release -j 1

4. config.json・設定ミス

事例5:config.jsonの編集ミスでノード起動失敗

  • 内容:
    手動編集でカンマやクォートの抜け、key/value不整合など
  • 対策:
    編集前にバックアップを取り、jqpython -m json.toolなどで構文チェック推奨
  • 例:
    allow_sync_from_zero を true に書き換える
    sed -i 's/"allow_sync_from_zero": false/"allow_sync_from_zero": true/' /root/.movement/config.json

5. ノード起動時・運用時のエラー

事例6:--configオプションの有無でコマンド実行不可

  • 内容:
    バージョンによっては--configオプションが認識されない場合がある
  • 対策:
    ドキュメント・READMEの最新版を参照し、
    起動コマンドの正誤を必ず最新手順に合わせる
    • 例:
      誤:./movement-full-node da run --config /root/.movement/config.json
      正:./movement-full-node da run

事例7:同期や接続エラー(ネットワーク・ポート関連)

  • 内容:
    ノードが正しくsyncしない、接続エラーが繰り返し出る
  • 対策:
    • VPSのファイアウォール設定(ufwやSecurityGroup)を確認し、必要なポート開放
    • VPS・クラウド側のネットワーク制限を再確認
    • ログで「エラー」「失敗」などのワードを探し、出力内容を精査

6. その他(再現性重視の落とし穴)

  • コマンドやファイル名のtypo・小さなミス
    → スクリプトやドキュメントを複数回なぞり直し、「完全再現」を繰り返すことが重要

  • 依存する外部リソースやバージョン管理のズレ
    Cargo.lockgit checkoutによるバージョン固定を徹底


7. トラブルシュートの全体方針

  • **「何を・どのバージョン・どのタイミングで」**行ったか、必ず記録を取る
  • 不明点は公式ドキュメント・コミュニティ(Discord/フォーラム)・GitHub Issuesも活用
  • 問題が起きたら、手順を最初からなぞり直す「再現性」を重視
  • 必ずエラーログやコマンド出力をコピペ保存・共有できる形で残すこと

この章では、実際のノード構築・運用で発生しがちな典型的エラーと
「なぜそうなるのか」「どこを見直せばよいか」を、
具体的な再現性・検証観点とあわせて徹底的にまとめました。


次章では、バージョン固定や再現性確保のポイントについて解説します。

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