「やりたい」と「やったほうが良い」の違いを認識して「やれそう感」を作っていこう。
あなたの組織は挑戦を重要視していますか?
多くの人は挑戦の大切さを否定しません。しかし実際に挑戦を続けている人はどのくらいいるでしょう。
組織においては、心の中で「こうだったらいいのに。なんでこうじゃないの?」といったお気持や批評はあれど、そこに自らエネルギーを発して行動に移していくのは難しいことです。
あくまで組織を構成する一人として活動していく中で挑戦というテーマについて自分が考えてきたことをまとめます。自分のように考える人ばかりではないことも理解しているので一つの考えということで。
自己紹介
かく言う私もお気持ち表明が大好きな批評家です。しかし行動もしてきたと思っています。今まで働いていく中で「やりたい」と思うことはたくさん思いつき、自分なりに勇気を振り絞って挑戦してきたと思います。
私はこれまでの経験から、行動することに価値があると強く感じています。それは昔から自分に足りなかったところなので意識して取り組んでいます。しかし発言や提案をしたからには、自分がやらなければと自分を追い込んで挑戦し、たくさん挫折と後悔を繰り返してきました。
私の「やりたい」のほとんどは「やったほうが良い」なのです。困難なことに挑戦するために「やりたい」に無意識にすり替えて情熱と勇気をひねり出していたわけです。
例えば組織の業務改善は全身全霊で挑むほどやりたいことか?冷静に考えると答えは「そうでもないなぁ」です。
そうなるとそれはあくまでひねり出したエネルギーです。なにかに挑戦するにはたくさんの壁があります。壁にぶつかるたびに前に進む意欲が沸かなくなってくる自分にストレスを感じました。
組織の挑戦における「やったほうが良い」を認識する
組織メンバーの挑戦とは「やったほうが良い」がほとんどです。トップダウンであれば「やってほしい」に変わるだけです。しかし、みんな挑戦する人には「やりたい」の情熱を期待してしまいます。「やったほうが良い」の情熱で挑戦してもらうことを考えていかなければなりません。
私はDX関連のコミュニティに参加する中で、だれか強烈な情熱のある人が現れてDX推進に挑戦してくれることを期待していると感じました。アンケートや対話してみると前向きなの人が多いのに。。。というのは良くあることなのかなと思います。
DX推進の例を自分ごととして当てはめ、なぜメンバーは反応は良いのに挑戦していかないのかを考えました。そしてメンバーが前向きなことは嘘ではないが、「やったほうが良い」なのだと気づきました。
そこで私は自分が自分に嘘をついて「やったほうが良い」の挑戦してきたことに改めて気づきました。そして一つの挑戦が長く続く中でだんだんと情熱が失われていく自分を受け入れられるようになりました。
「やれそう感」を感じるには
先ほど嘘をついてと書きましたが、完全な嘘でもありません。確かに「やりたい」の情熱も多少なりと存在しました。挑戦するにはひねり出したそこそこのエネルギーで「やれそう感」を作ることが重要です。
私はこのやれそうを感じるのが苦手です。むしろなにかを始めようとするときには必ず、大変そう、失敗するかもしれないを感じて尻込みしそうになります。当然失敗すると大きな後悔をしてさらにやれそう感を感じられなくなります。
失敗したときに振り返りなど要求された日には当面再起不能です。なので最近の私個人はアンチふりかえりです。いやアンチふりかえりはちょっとだけ言い過ぎましたが、挑戦に対して必要以上に反省すべきではなかったということです。
まず私自身がやれそう感を感じたい。そのために私はこのようなことをしています。
1. 気楽に話せる人に話す: 応援してもらえる勇気と安心感
2. 挑戦の中に楽しいを取り入れる: 楽しさを増幅することでモチベーションを維持
3. 挑戦をシンプルかつ最小にする: できそう感を得やすくなる
正直アイデアがとっ散らかるタイプなので最後のはあまりできていないのですが、これらに取り組むことでかなり行動しやすくなります。そして自分のペースで挑戦を続けていくつもりです。
「やれそう感」を作っていこう
ここまで自分を棚に上げて言い訳のように書いてきましたが、私もフォロワーとして組織にやれそう感を満たしていかなければと思います。
- 挑戦を応援する文化の形成: みんなが挑戦を応援している雰囲気を作る。
- 協力体制の強化: みんなが困難を一緒に乗り越えてくれる感覚を醸成する。
- 挑戦を絶対に後悔させない: 挑戦したことに対するポジティブなフィードバック。
特に一番最後が重要だと思います。
先日、プログラミングを教えている学生達が初めてLT会をするにあたり、トップバッターとして発表を聞くときの心構えをLTしました。それは絶対にスベらせないです。
誰もが最初から人前で自然と登壇できるということはなく、勇気を振り絞って挑戦する人がたくさんです。話した人が後悔するか次も挑戦しようと思うかは、周囲の人の反応に寄るところが多いのです。
たぶんお笑いでも同じことが言えます。シラケた会場を沸かすのは大変だし、最後までシラケたままだったら次は大変。お笑い知らないけど。
まとめ
挑戦を大事にする組織は「やれそう感」を作ることが大事です。メンバーは少しの情熱を使って挑戦することができ、将来的に組織全体のパフォーマンスが向上します。たぶん。
私はなにかに挑戦しようとしている人の「やれそう感」をサポートしていく雰囲気を作りたいと思っています。なお、これは「やったほうがいい」と思うことなのでその情熱の範囲で。
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