VR/ARが流行らなかった理由と、次世代デバイスへの提案「EyePay」
VR/ARって、結局流行らなかったよね
おはようございます。朝活でChatGPTと対話していたら、面白い結論に至ったので記事にしてみました。
「VR/ARって結局流行らなかったよね」という話です。
2016年頃、VR元年と言われて盛り上がり、数年前にはARグラスが次世代デバイスになると言われていたのに、2025年の今、スマートグラスをつけて街を歩いている人なんてほとんど見かけません。
Meta Quest、HoloLens、Magic Leap...高い技術力と期待を集めながら、なぜ一般に普及しなかったのでしょうか?
ChatGPTとの結論:「生活に密着できなかった」
朝活での対話の結論はシンプルでした。
「生活に密着できなかったのがあかん」
技術として凄かったし、体験としても面白かった。でも、「毎日使わないと困る」という状況を作れなかったんです。
なぜ生活に密着できなかったのか?
改めて考えてみると、いくつか理由が見えてきます:
1. 物理的な制約が大きすぎた
- VRヘッドセットが重い(長時間つけると疲れる)
- 酔いやすい、目が疲れる
- 装着すると周りが見えなくなる(家族がいる空間で使いにくい)
- 広いスペースが必要
2. キラーアプリの不在
- ゲームやエンターテインメントに偏りすぎた
- 「これがないと困る」という体験がなかった
- 既存のスマホで代替できてしまう
3. 価格と使用頻度のバランスが悪い
- 初期投資が大きい(数万円〜数十万円)
- でも、使うのは週末だけ...みたいな状況に
- スマートウォッチとの対比:毎日つけるから数万円でも納得
4. 既存の生活習慣との断絶
- 「メガネをかけ替える」という行為自体がハードル
- 充電を忘れたらただのメガネ
- スマホのように「ポケットから出す」という自然な動作がない
それなら、こういうの作ったらどう?「EyePay」構想
ここからが本題です。
「じゃあ、どうすればARデバイスが普及するの?」を考えて、朝活で出てきたコンセプトがこれです。
🌅 EyePay(アイペイ)― 見るだけで会計できる世界
コンセプト
「見るだけで、支払いが完了する。」
既存の眼鏡に取り付ける軽量アタッチメント型ARデバイスを用いて、Suica・PayPayなどの既存キャッシュレスサービスと連携し、視線+AI認識による瞬時の非接触決済を実現する。
なぜこのコンセプトなのか?
VR/ARが失敗した要因を、すべて逆転させる設計思想です:
| VR/ARの失敗要因 | EyePayの対応策 |
|---|---|
| 高額なデバイス | 既存メガネへのアタッチメント(低価格化) |
| 生活との断絶 | 既存の決済サービスと連携(習慣に乗る) |
| キラーアプリ不在 | 決済という日常的なニーズに特化 |
| 物理的制約 | 軽量・小型・目立たないデザイン |
📐 システム構成
既存デバイスとの連携がカギ
EyePayの最大の特徴は、新しいデバイスを極限まで減らすことです。
┌─────────────────────────────────────┐
│ 既存デバイスを最大限活用 │
│ │
│ [メガネ] + [イヤホン] + [スマホ] │
│ ↓ ↓ ↓ │
│ アタッチ 既存AirPods 決済実行 │
└─────────────────────────────────────┘
ハードウェア構成
EyePayアタッチメント(新規購入が必要)
┌─────────────────────────────┐
│ 既存のメガネフレーム │
│ ↓ │
│ [アタッチメント装着] │
│ - 小型カメラ │
│ - 視線トラッキングセンサー │
│ - Bluetoothモジュール │
│ - バッテリー(数日持続) │
└─────────────────────────────┘
既存のワイヤレスイヤホン(すでに持っているもの)
- AirPods / AirPods Pro
- Galaxy Buds
- その他Bluetooth対応イヤホン
役割:
- 音声フィードバック(「500円で決済します」)
- 音声認識での承認(「はい」「OK」「決済」など)
- これにより、視線だけの誤作動を防ぐ
システム連携図
┌──────────────────────────┐
│ スマホ │
│ - 決済API連携 │
│ - EyePayアプリ │
└───┬──────────────────┬───┘
│ Bluetooth │ Bluetooth
│ │
┌───▼──────────────┐ ┌▼──────────────┐
│ ARアタッチメント │ │ ワイヤレス │
│ - 物体認識AI │ │ イヤホン │
│ - 視線追跡 │ │ - 音声認識 │
│ │ │ - 音声出力 │
└──────────────────┘ └────────────────┘
利用フロー(イヤホン連携版)
1. 商品を見る
↓
2. AI が商品と価格を認識(ARアタッチメント)
↓
3. 視線を 2秒固定(意図確認)
↓
4. イヤホンから音声「500円で決済します。よろしいですか?」
↓
5. ユーザーが音声で承認「はい」「OK」「決済」
↓
6. スマホアプリ経由で決済実行
↓
7. イヤホンから「決済完了しました」
ポイント:
- 視線だけでなく音声承認が必須なので、誤作動の心理的不安が大幅に軽減
- 既存のAirPodsなどが使えるので、新規投資はアタッチメントのみ
- 音声認識はスマホ側で処理可能(Siri / Google Assistant連携)
🎯 想定ターゲット
ビジネスパーソン
- ペイン: 朝のコンビニ、改札で財布・スマホを出すのが面倒
- ゲイン: 手ぶらで決済完了、時短
高齢者
- ペイン: スマホ操作が苦手、画面が見づらい
- ゲイン: 見るだけ・話すだけで決済できる
子育て世代
- ペイン: 子供を抱っこしながら、荷物持ちながらスマホ操作
- ゲイン: 両手が塞がっていても決済できる
小売・飲食業界
- ペイン: レジ待ち時間、人件費
- ゲイン: 無人レジ化の促進、スマートストア実現
⚙️ 技術的実現可能性
必要な技術要素
| 技術要素 | 既存技術 | 実現可能性 |
|---|---|---|
| 物体認識AI | TensorFlow Lite / Google ML Kit | ✅ 実用レベル |
| 視線トラッキング | Tobii / Apple Vision Pro の技術 | ✅ 既に製品化されている |
| 決済API連携 | PayPay API / Suica連携 | ✅ 公開されている |
| 音声認識 | Siri / Google Assistant / Whisper | ✅ 既存のスマホ機能 |
| Bluetooth連携 | AirPods / Galaxy Buds 等 | ✅ 標準プロトコル |
| 小型化・軽量化 | ウェアラブルデバイス技術 | ✅ スマートウォッチレベル |
既存イヤホン連携のメリット
1. コスト削減
| 項目 | 単体デバイス | イヤホン連携 |
|---|---|---|
| スピーカー | 必要 | 不要(既存イヤホン使用) |
| マイク | 必要 | 不要(既存イヤホン使用) |
| 音声処理チップ | 必要 | 不要(スマホ側で処理) |
| 推定コスト | 15,000円〜 | 7,980円〜 |
2. UX向上
- 視線+音声の2段階承認で、誤作動の不安を解消
- 自然な会話で承認できる(「はい」と言うだけ)
- 周囲に音が漏れない(イヤホンなので)
3. 普及率の高さ
- AirPods出荷台数: 世界で年間1億台以上(2023年)
- Bluetoothイヤホン市場: すでに成熟している
- → 「持ってる人が多い」=ハードルが低い
技術的ハードル
1. 視線トラッキングの精度
- 課題: 誤認識で勝手に決済プロセスが始まったら怖い
-
対策:
- 2秒以上の視線固定を必須に
- 音声承認が必須なので、視線だけでは決済できない(誤作動防止)
- 「決済モード」のON/OFF機能(イヤホンのタップで切り替え)
2. セキュリティ
- 課題: 勝手に視線を誘導されて決済される?
-
対策:
- 音声承認が必須(視線だけでは決済不可)
- 決済は必ずスマホアプリを経由
- Face ID / Touch ID での最終承認も可能
- 金額上限設定(例: 1,000円以上は2段階認証)
3. バッテリー持続時間
- 課題: 常時カメラ稼働は電力を食う
-
対策:
- 通常は低消費電力モード(視線トラッキングのみ)
- 「決済モード」に入った時だけカメラ起動
- USB-C 充電で3〜5日持続を目指す
4. 音声認識の精度
- 課題: 騒がしい場所で音声認識が誤動作
-
対策:
- イヤホンのマイクは指向性が高い(周囲の音を拾いにくい)
- 「はい」「OK」「決済」など簡単な単語のみ認識
- 音声が認識できない場合は、スマホ画面でタップ承認にフォールバック
🤔 現実的な課題とピボット案
正直に言うと、「見るだけで決済」は便利だけど、逆に不安かもしれません。
「本当に払っていいの?」「誤作動しないの?」という心理的ハードルがあります。
ピボット案1: 決済じゃなく「記録」に特化
商品を見る → 価格認識 → 自動で家計簿に記録
↓
決済は既存の方法でOK
- メリット: レシートいらず、自動家計簿
- 価値: 「決済」より「記録」の方が心理的ハードル低い
ピボット案2: 価格比較ツール
店舗で商品を見る → 価格認識 → Amazon/楽天の価格と比較表示
- メリット: 買い物の意思決定をサポート
- 価値: 「決済」より「情報」の提供
ピボット案3: バリアフリー支援
商品を見る → 商品名・価格を音声読み上げ
- メリット: 視覚障がい者の買い物支援
- 価値: 社会的意義が明確
📊 ビジネスモデル
収益源の候補
1. ハードウェア販売
- アタッチメント本体: 9,800円(初期)
- サブスクなし、買い切り型
2. 企業向けライセンス
- 小売チェーンへのOEM供給
- スマートストアインフラとして提供
3. データ収益(プライバシー配慮前提)
- 購買行動データの匿名化販売
- マーケティング企業への提供
市場展望
| フェーズ | 内容 | 時期 |
|---|---|---|
| α版 | 視線認識+スマホ決済連携のプロトタイプ | 2026年 |
| β版 | 特定チェーン(ローソンなど)での実証実験 | 2027年 |
| 製品版 | 一般販売+決済事業者との提携 | 2028年 |
| 拡張 | 翻訳・ナビ・買い物補助などへ展開 | 2029年〜 |
💭 なぜこのアイデアが「ありうる」と思うのか
1. スマートウォッチとの類似性
Apple Watchが普及したのは:
- 既存の腕時計文化に乗った(新しい習慣を作らなかった)
- スマホの補助デバイスとして始めた(単体完結を目指さなかった)
- 健康管理という日常的価値を提供(エンタメだけじゃなかった)
EyePayも同じ戦略が取れます:
- 既存のメガネ文化に乗る
- スマホの補助デバイスとして始める
- 決済という日常的価値を提供
2. AirPodsとの類似性
AirPodsが成功したのは:
- 既存のイヤホン文化に乗った
- Apple製品との連携がシームレス
- 音楽を聴く、という既存習慣を強化
EyePayも:
- 既存のAirPodsを活用する(新しいイヤホン不要)
- スマホ・イヤホン・メガネの3点連携
- 決済という既存習慣を強化
3. 「3つの既存デバイス連携」という新しさ
従来のスマートデバイス:
単体で完結しようとする → 高額・重い・普及しない
EyePayのアプローチ:
3つの既存デバイスを組み合わせる
[メガネ] ← 既存のものにアタッチメント追加
↓
[イヤホン] ← 既に持ってるAirPods使う
↓
[スマホ] ← 既に持ってるiPhone使う
→ 追加投資: アタッチメントのみ(7,980円)
4. AR/VRの再挑戦として「軽さ」が鍵
| デバイス | 重量 | 装着感 |
|---|---|---|
| Meta Quest 3 | 約515g | 重い、長時間は無理 |
| Apple Vision Pro | 約600g | 重い、長時間は無理 |
| EyePayアタッチメント | 約20g以下 | ほぼ感じない |
30分の1の軽さなら、装着のハードルは劇的に下がります。
5. 「視線+音声」という自然なインターフェース
| 操作方法 | 自然さ | 誤作動リスク | 習得コスト |
|---|---|---|---|
| スマホタップ | ○ | 低 | 低 |
| 視線のみ | △ | 高(不安) | 中 |
| 視線+音声 | ◎ | 低 | 低 |
- 見て、「はい」と言うだけ → 最も自然
- 2段階承認 → 誤作動の不安を解消
- 既存の習慣に近い(レジで「お願いします」と言うのと同じ)
✨ キーコピー
「見つめて、ひとこと。それだけで、支払いは終わる。」
EyePay — あなたの視界と声が、ウォレットになる。
特徴:
- メガネ + AirPods + スマホ = 既に持ってるもので始められる
- 追加投資はアタッチメントのみ(7,980円〜)
- 視線+音声の2段階承認で、安心・安全
🎤 最後に:技術は「習慣の再設計」
VR/ARが流行らなかったのは、技術が低かったからではありません。
**「新しい習慣を強要しすぎた」**からです。
- VR: 「部屋で頭にゴツいもの被って」という新習慣
- ARグラス: 「高額なデバイスを単体で使う」という新習慣
成功するデバイスは、既存の習慣に寄り添います:
- スマホ: 携帯電話という既存習慣に乗った
- スマートウォッチ: 腕時計という既存習慣に乗った
- AirPods: イヤホンという既存習慣に乗った
だから、次世代ARデバイスも:
- メガネという既存習慣に乗る
- スマホという既存インフラに乗る
- 決済という既存ニーズに乗る
こうすれば、「便利だけど買わない」ではなく、「あったら確実に使う」になるはずです。
📝 作者メモ
この記事は、朝活でChatGPTと対話して生まれたアイデアです。
実際に作るかどうかは別として、**「技術の失敗から何を学ぶか」**を考える良い機会になりました。
もし興味がある方、一緒にプロトタイプ作ってみたい方がいたら、ぜひコメントください!
#朝活クリエーション #AR #未来のUX #デバイス構想 #決済
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