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京都大学 大学院情報学研究科 知能情報学専攻 受験対策

2022/11/26に公開

前書き

2022/8月に実施された京都大学 大学院情報学研究科 知能情報学専攻の入学試験に合格したので、その対策について、記録します。
私が受験する際も先人たちが残してくれた記事を読んで対策しました。
なので、私も誰かの参考になるかと思い拙い文章ですが記事にしました。
これを読んだ人が何をみてどれくらい勉強すればいいのか?の指針になればいいと願っています。

私は社会人で文系卒の外部受験者なので、同じ境遇の方向けに少しでも役に立てれば幸いです。

プロフィール

2014~2020年 神戸大学経営学部(学士)
2020~2022年4月 組み込み受託開発会社にてソフトウェアエンジニアとして勤務
2022年4月~2022年8月 上記会社を休職
2022年9月~ webバックエンドエンジニアとして勤務

受験科目(2023/4月入学)

公式HPリンク: http://www.i.kyoto-u.ac.jp/admission/application.html

  • 情報学基礎(100点)
    ・線形代数、微分積分
    ・アルゴリズムとデータ構造
  • 専門科目(100点/2題選択)(統計学と情報理論を選択)
    ・認知神経科学、知覚・認知心理学 (注 1)
    ・統計学
    ・パターン認識と機械学習
    ・情報理論
    ・信号処理
    ・形式言語理論、計算理論、離散数学
  • 英語(50点)
    toeic/toeflのどちらかをCEER換算
  • 口頭諮問(200点)
    8月のペーパーテストと英語の成績を見てボーダーギリギリの人が呼ばれて、教授10人の前で1つ2つ質問を受ける面接です。

試験結果

私は口頭諮問を受験し、繰り上がり合格でした。
なので、私のような外部受験者が、倍率3倍くらいの本試験を合格するのは、最低限私以上の対策はしておきたいです。試験結果は覚えている範囲です。大きくは外れていないはずです。

  • 情報学基礎(100点)
    45点
  • 専門(100点,統計学,情報理論を選択した)
    50点
  • 英語(50点)
    37点(TOEIC: 835)

対策内容

対策期間: 10ヶ月
英語: 2ヶ月
数学: 4ヶ月
統計学: 4ヶ月
情報理論: 4ヶ月
信号処理: 4ヶ月
専門科目は統計学、情報理論、信号処理が無難です。認知神経科学、機械学習、形式言語は学部で履修済みの方や内部生じゃないと対策できないと思います。

英語

大学受験以降は全く英語を触っていませんでした。
2度受験しました。

教材一覧

TOEIC L&Rテスト文法問題でる1000問
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金の熟語
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
TOEIC公式模試 3~8

情報学基礎(微積線形)/統計学

元々数学が得意で数学には全く苦手意識が無かったです。
以下のテキストも基礎の全て1度読んだことがあるものでした。
演習のテキストは基礎数学の方は不要だと思います。
線形については、正定値などのマセマには乗っていない内容もあったので、数学の景色というサイトで線形の各論について全て記事を読みまとめました。
統計の分布はマセマテキストに乗っている内容の分布のみで十分です。
マセマではベイズについては詳しくは記載していないので、そこは別途対策が必要です。
ベイズの仮説検定などもグラフと解釈が問われるので、対策しておきたいです。
以下のテキストについて、全て解けるような状態にはしました。

教材一覧

マセマシリーズ 大学基礎数学キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 大学基礎数学 微分積分キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 大学基礎数学 線形代数キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 大学基礎数学 確率統計キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 微分積分キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 線形代数キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 確率統計キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 演習 大学基礎数学 微分積分キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 演習 大学基礎数学 線形代数キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 演習 大学基礎数学 確率統計キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 演習 微分積分キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 演習 線形代数キャンパス・ゼミ
マセマシリーズ 演習 確率統計キャンパス・ゼミ

アルゴリズム

アルゴリズムについては、応用情報を取得した時に少し触れたくらいです。
他にも分からない単語等を調べるために様々な記事を参照はしましたが、基本的に下3つを使用しました。
鹿島教授のスライドは、結構難しいです。なので、新・明解C言語で学ぶアルゴリズムとデータ構造をやった後に、宮本教授の動画とスライドを見て、最後に鹿島教授のスライドを見ることをお勧めします。
特に宮本教授の講義はyoutubeで講義内容がアップされており、グラフ理論や動的計画法まで解説があるのでおすすめです。
アルゴリズムにはいろいろ実装パターンがあるのですが、そのパターンを複数見ておくこともしました。

教材一覧

鹿島 久嗣教授の京都大学の講義「アルゴリズムとデータ構造」のスライド
宮本裕一郎教授の上智大学の講義「データ構造とアルゴリズム」のスライド
宮本裕一郎教授の上智大学の講義「データ構造とアルゴリズム」youtubeに上がっている講義動画: https://www.youtube.com/@user-xm2qj8ok4l
新・明解C言語で学ぶアルゴリズムとデータ構造

情報理論

京大では、今井先生の情報理論というテキストが使用されていますが、私にとっては難しすぎて、基礎から学ぶ情報理論を使用しました。基礎から学ぶ情報理論の演習問題は解けるようにしました。
過去問5年分と通信情報システム専攻の過去問はささっと解いたくらいです。
特に用語を適切に覚えることが重要です。当日既約かつ非周期的なマルコフ情報源が出ました。用語がわからないと全く解けないので、テキストに出てくる単語は暗記しておきましょう。

教材一覧

基礎から学ぶ情報理論
西田豊明教授の講義「情報符号理論」のスライド
京都大学の通信情報システム専攻の過去問

信号処理

教材を1通り読んで、過去問を解いたくらいです。

教材一覧

やる夫で学ぶディジタル信号処理
マセマシリーズ フーリエ解析キャンパス
マセマシリーズ ラプラス変換キャンパス

過去問対策

訪問した研究室の方に10年分ほどいただきました。
形式が変更されているので、5年ほど使用しました。
回答はacadem-aid.comから必要なものを購入可能な年数全て購入しました。
テストに出てきた内容で、上記の教材にないものについては、その関連する理論も勉強しました。
リンク: https://academ-aid.com/ist/how-to-pass

口頭試問について

口頭諮問では、研究内容に関連した質問がされると予想されます。
おそらく口頭諮問での合格率は3倍よりももっと高いはずなので、あまり期待しない方がいいです。
外部試験の人は、志望する研究室の知識は勉強しておいた方がいいです。

勉強時間

10月~12月は3時間くらい
1月~6月は6時間くらい

その他

奈良先端科学技術大学院大学アーカイブにて、アルゴリズムや情報理論の講義がアップされているので、それをいくつか見た記憶があります。
リンク: https://library.naist.jp/library/archive_top/is/2017.htmly

参考にしたブログ

https://note.com/mgm_nous/n/n316d2f0a177a
https://tossy-tensai.hatenablog.com/entry/2020/10/15/185035
https://memonosuke.hatenablog.jp/entry/2019/08/10/120918
https://kattun-884.hatenablog.jp/entry/2019/08/15/011448
https://estis.hateblo.jp/entry/2021/08/07/115336
http://kyoto-univ-exa.blog.jp/archives/6062312.html
https://mapooon.hatenablog.com/archive

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