「JEDAI Meetup! AI Readyへの道のり」のイベントレポート
本記事は、2025年10月20日、東京都港区のIVRyオフィスにて開催された「JEDAI Meetup! AI Readyへの道のり」のイベントレポートをお届けします。
主催側として会場をご提供したIVRyの松田(本イベントの一番目の登壇者)が当日の様子と主要トピックについてレポートさせていただきます。
現地参加は30名以上、オンライン視聴は100名以上のご参加をいただき、大盛況のうちに終了しました。
イベントの概要
- 日時: 2025年10月20日(月)18:30〜
- 会場: IVRy オフィス(東京都港区)
- 参加: 現地30名以上、オンライン100名以上
- テーマ: AI活用に向けた体制づくりと最新技術の実践
会場の雰囲気
会場は弊社IVRyのオフィスで開催されました。

広々としたスペースには、圧倒的な存在感を放つクライミングウォール(紹介記事)がある、個性的な会場となっています。

登壇用のスペースや機材も充実していて、マイクスタンドや大型スピーカーなどイベント進行に必要な設備がしっかり整っています。
また、ドリンクとしてビールも多数用意されており、軽食ではまい泉のヒレかつサンドがあり個人的にはテンション上がっていました。

セッションハイライト
以下、当日の各セッションになり、詳細をお伝えしていきます。
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セッション1(登壇: 松田 健司/IVRy)
タイトル: AI Orientedを目指したIVRyのDatabricks活用事例と、それを支える運用体制 -
セッション2(登壇: 亀井 友裕/DATUM STUDIO)
タイトル: Databricks AI/BI Genie の「値ディクショナリー」をAmazonの奥地(S3)まで見に行く -
セッション3(登壇: 三浦 諒一・manabian/CCCMKホールディングス)
タイトル: AI-Readyを目指した非構造化データのメダリオンアーキテクチャ
1. AI Orientedを目指したIVRyのDatabricks活用事例と、それを支える運用体制(松田健司/IVRy)
トップバッターは私でした!
実際に社内で活用しているAIの事例紹介とそれを支えるインフラの裏側について紹介しました。

DatabricksのAIといえば、Genieということでそちらについてまずはお話ししました。
IVRyでは、Genieはダッシュボードと併用しており、最近は information_schema を取り込むことでテーブル検索を効率化して便利に使っています。実は、こちら弊社のインターン生が取り組んでもらった内容でして、以下に記事を掲載しておきます。最近のインターン生は本当にすごい!
次にai_mask関数を用いて個人情報をマスキングしたお話をしました。
今までマスキングは人手で見ていたり、アノテーションしてモデル作ったりなどで手間がかかっていたので簡単にマスキングできるのは便利ですね。
正直、日本語だと精度が出ないだろうなと思っていたのですが思った以上に精度が高く、様々な個人情報にも対応していてとても感動的でした。そして、SQLでLLMを実行できるのが私の中でパラダイムシフトでした!

また、その他にもAI関数を使っている事例を紹介しました!
弊社では四半期に一度AI awardを実施しており、その時にできた活用事例です。
データ基盤の管理者として、全社の方々にDatabricksやAIを活用いただき、その利便性を実感していただけることに、大きな喜びとやりがいを感じています。

そして、AIはやはりコストがかかるため、モニタリングとアラートをまずは設定したことを紹介させていただきました。モデルごとにも利用制限をかけたお話をして、AI破産を回避する運用体制についてお話しさせていただきました!お金は大事だよ!

少し配信トラブルなどあってテンパったり、緊張したのですが無事に終わって何よりです!
資料はこちらに置いておきます!
2. Databricks AI/BI Genie の「値ディクショナリー」をAmazonの奥地(S3)まで見に行く(亀井 友裕/DATUM STUDIO)
次のセッションでは、Genieのナレッジストア機能における「値ディクショナリー」について、ドキュメントを読んでも分からないので、その仕組みの謎を探求したお話しでした。すごいマニアックな内容でJEDAIのイベントならではですね。

Genieは内部でS3を利用しているらしく、実際にS3上のデータ構造を調査し、値ディクショナリーの動作原理について深く考察され、チューニングのコツまで紹介いただきました。

Genieを利用している人が会場の半数以上いらっしゃったので、この知見はとても有益な情報で良いものを持って帰れたかと思われます。

公式ドキュメントでは明かされていない内部挙動の解明や、Genie活用時の実践的なチューニング方法まで踏み込むなど、非常にDeep Diveされた興味深い発表でした!
こちらに資料が掲載されています!
3. AI-Readyを目指した非構造化データのメダリオンアーキテクチャ(三浦 諒一・manabian)
最後のセッション、画像・テキスト・音声などの非構造化データをAI活用に結びつけるためのメダリオンアーキテクチャの設計事例について詳しくご紹介いただきました。これまたマニアックな内容ですね。

pptxファイルをMakeItDownを使って構造化データ(embedding vector)と非構造化データ(ファイル自体)に分け、それぞれをDatabricks Apps上でどのように活用しているか、その具体的な仕組みが丁寧に解説されました。Databricks Appsの活用事例が早くも登場しており、その導入スピードに驚いています!

また、データエンジニアとAIエンジニアがパイプラインごとに役割分担し、品質管理の体制もしっかりと確立されている点も非常に印象的でした。

IVRyでもデータとAIを活用しており、専門性の異なるエンジニア同士が連携するプロジェクトを推進している事例として、非常に参考になる内容でした。
JEDAIのために作ったサンプルコードがあるので掲載しておきますね、すごい!
懇親会の様子
懇親会では、多くの参加者がビール片手に楽しく交流していました。
私も登壇者の亀井さんとはGenieの使い方について意見交換を行うことができ、中の人以上に詳しいレベルの知識の深さに驚きました。
また、自分の発表を受けて「ai_maskを使ってみたい」と声をかけていただき、とても嬉しく思いました。発表した甲斐がありました。
さらに、manabianさんがDAMAの理事を務めていることをはじめて知り、データマネジメントについて直接お話を伺えたのは貴重な学びでした。是非またより詳しくお話を聞きたい。
会場には学生の方も参加しており、積極的にキャリアの話を聞く姿が印象的で、学生時代から積極的に学びを深めている様子に未来の明るさを感じました。
そして、最後まで多くの方が残っており、イベントは終始盛り上がっていました。
Databricksの「D」のポーズですが私は完全に逆になっていましたw

最後に
今回のイベントにはオンライン・オフライン問わず多くの方にご参加いただき、非常に充実した素晴らしい時間となりました。
ミートアップを通じてDatabricksのAI活用や基盤構築についての知見を共有しあい、有意義な意見交換の場となったことを嬉しく思います。イベントはやはりリアルの良さがあるなと改めて実感しました。
IVRyは今後もDatabricksの積極的な活用や知見の発信、そしてコミュニティづくりを通じて、皆さんと一緒に成長していければと考えています!
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