IVRyエンジニア輪読会がいい感じです
こんにちは。株式会社IVRy (アイブリー)のエンジニアのsagawaです。
IVRyでは「みんなのKnowledge」というNotionページがあり、社内で開催した勉強会の内容や有益なtipsをここに集約することでナレッジを蓄積しています。
その中で私が今年の7月から主催しているエンジニア向け輪読会があるのですが、これが組織にとっても自身にとっても良い具合に進められています。どんな輪読会をしているのか、またその効果とコツをまとめました。
どんな輪読会をしているか
ひとくちに輪読会と言ってもいろんなものがありますが、
現在は以下のような流れ・内容で実施しています
輪読会立ち上げ時
開催日と読み進める内容を決める
まず開催日と当日に読み進める箇所を決めます。現在は週1で30分、輪読対象の本のだいたい1章分(10〜15ページほど)を扱っており、いずれの回もオンラインにて開催しています。
ちなみに現在の輪読対象は『ソフトウェアアーキテクチャの基礎』です。
輪読会の狙いを明記する
輪読会の会議体や今回取り上げた書籍の内容、そしてこの書籍を読むことの狙いを明記します。
輪読会ドキュメントの冒頭に記載しています
担当者を決める
開催日と内容を表にした「輪読担当表」を作り、挙手性で担当を決めます。基本的に早い者勝ち。
輪読担当表の担当欄が空いていれば誰でも担当できます
開催準備
Notionに書籍の内容をまとめる
担当者は、対象の書籍の内容をNotionにまとめます。
ただまとめるだけではなく、担当者の所感や別途調べてわかったことなどもここに合わせて書いていきます。
ドキュメントの抜粋。所感やメモはそれとわかるように表記していきます。
開催当日
担当者が講義形式でまとめた内容を発表する
事前準備でまとめたNotionをもとに、講義形式で発表していきます。
進め方は担当者次第ですが、参加者が事前に本を読まなくても内容が伝わるような進め方が多いです。クイズ形式で答えていくケースもありました。
発表の様子。Meetで開催しています。
輪読した内容について雑談・議論する
発表した内容について、参加メンバーで雑談なり議論なりしていきます。
Slackにて輪読会スレッドも毎回立てて自由に発言する運用としており、ここのコメントを拾っていくだけでも盛り上がります。
Slackの輪読会スレッドの様子。わいわいしていますね。
アンケートでフィードバックを吸い上げる
輪読会が終わったら、アンケートを通じて参加者からのフィードバックを吸い上げ、次回の輪読会に活かします。
ちなみにIVRyでは自社プロダクトにお問い合わせフォーム機能があり、ドッグフーディングもかねてこちらの機能でアンケートをとっています。
IVRyのお問い合わせフォーム。回答結果は設定画面から確認できます。
録画をドキュメントに保存して資産化する
輪読会の内容は必ず録画して、参加できなかった方も見返せるようにしておきます。
輪読会開催後はこれをNotionに貼り付けて資産化します。
輪読会の効果
上記の内容で続けて次回ではや第9回目。
まだまだ途上ではありますが、現時点でも良い効果が得られている実感があります。
組織の面と個人の面、それぞれで見ていきます。
組織面
参加メンバーの知識レベル・意識レベルが引き上げされる
IVRyのエンジニアは多種多様なバックグラウンドを持っているので技術領域の得意不得意も十人十色です。そんな中で輪読会は一つの技術的な話題についてみんな話す場となるので、自然と互いに知見を補完し合うことになり、結果的に参加メンバーの知識レベル・意識レベルが引き上げられる構造になっています。
チームとしての安心感が向上する
輪読会当日の雑談タイムやSlackのスレッドにみんな思い思いにコメントしていくのですが、ここがメンバーの技術的な疑問解消・認識合わせの場になっています。話してみると案外みんなわかってないことがわかったり、エンジニアとしてのよりよい姿勢を改めて認識できたりなど、チームとしての足並みを揃えることができることができています。これが結果的にチームの安心感につながっているように感じます。
思わぬ知見が発掘される
上述のようにわいわいとコメントしていく中で、メンバーの過去の体験や雑談からの気づきなど、輪読会の開催が起因となって有益な知見が発掘されることがたびたび起こります。そんな大変な経験をしていたんですね・・!と脱線しつつ盛り上がるのはなかなか楽しいです。
個人面
担当した箇所の理解度が爆上がりする
輪読会を担当した場合、書籍をただ読むだけでなく、メンバーに伝わるようにドキュメントに起こし、説明する必要があります。読む工程に加え、この書き起こす工程と人に説明する工程を踏むことになるので、書籍内容の理解度・頭への定着度はただ読むことに比べて爆上がりするんですね。しかも当日にはメンバーからのコメントや質疑・議論が加わるので、さらに効果があります。輪読会の醍醐味と言えるかもしれません。
輪読会のコツ
輪読会を開催するにあたって、ここがポイントだな!と感じたことを書いていきます。
無理のない量・頻度で進める
一度の輪読会で取り扱う量が増えると、担当する側も参加する側もかなりのエネルギーを使います。これが続くと輪読会が苦痛なものになりかねません。時間がかかったとしても持続・完走できるような量・頻度で進めることが大切です。
この点を踏まえて「週に一度30分で1章分だけ進める」方針にしましたが、準備量にそこまで無理がなく、メンバー参加率も毎回高めに保てているので、今のところいい感じです。ちなみに一冊で半年くらいかかるスケジュールになっています。
書籍はちょっと挑戦的なものを選ぶ
輪読対象にする書籍は、読むのにちょっとパワーがいるものの、読むことでエンジニアとしての視座があがったり新たな気づきが得られるようなやや挑戦的なものがおすすめです。みんなが興味を持ってくれますし、メンバー全員で読み解いていこうという気持ちも生まれてきます。
ただし、挑戦的すぎる書籍は担当する側も参加側も苦しくなってしまうので、ちょっと頑張れば読み解けそうなくらいの挑戦度を選ぶのがコツです。
開催ごとにアンケートを取る
参加メンバーが所感や意見・要望をフィードバックできる場としてアンケートを用意しておくと、参加者側は自分事として捉えやすいですし、主催者側は輪読会の定量評価にも使えます。イテレーティブに改善し続けるための材料になるのでとてもおすすめです。
まとめ
IVRyでの輪読会の内容、いかがでしたでしょうか。
チームにとっても個人にとってもポジティブな影響しかないので、ご興味持たれた方は是非やってみてください。
最後に、IVRyでは一緒に働いてくれるエンジニアを絶賛募集中です!
カジュアル面談も絶賛受付中ですので、お気軽にご連絡ください。
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