Apple silicon MacでVM環境を動かす
久しぶりにMacでVM環境(OVA
ファイル形式)を動かそうとした際の備忘録です。
以前はIntel Macで VirtualBox + Vagrant を使って動かしていたのですが、使用しているM1 Macでは VirtualBoxが使えませんでした。
2022年10月30日現在、VirtualBox7でApple siliconのMacに対しても開発者向けサポート版として公開されていますが、まだまだ動作が安定していないようです。
今回は UTM を使ってVM環境を構築します。
UTMのインストール
まずはインストールします。
今回は Homebrew からインストールしました。
% brew install --cask utm
OVAファイルの変換
UTMではOVA
ファイルをインポートすることができないため、QCOW2
ファイルに変換します。
your_vm_file.ova
はご自身のOVA
ファイルを指定してください。
# OVAファイル内を確認
% tar tf your_vm_file.ova
your_vm_file.ovf
your_vm_file-disk001.vmdk
your_vm_file.mf
# .vmdkファイルを抽出
tar xf your_vm_file.ova your_vm_file-disk001.vmdk
# .vmdkファイルを.qcow2ファイルに変換
qemu-img convert -f vmdk -O qcow2 your_vm_file-disk001.vmdk your_vm_file-disk001.qcow2
# .vmdkファイルは不要なので削除
rm -f your_vm_file-disk001.vmdk
仮想マシンの作成
UTMを起動し、「新規仮想マシンを作成」を選択します。
「エミュレート」 -> 「その他」 を選択し、「ISO起動をスキップ」にチェックをして「続ける」を押下します。
「ハードウェア」「ストレージ」「共有ディレクトリ」の設定等が聞かれますが、ひとまずすべてデフォルトのものでOKです。とりあえず「次へ」を押していきましょう。
「概要」では仮想マシンの名前を聞かれるので、任意の名前を設定してください。
ここまで完了すると、このような画面になります。
仮想マシンの設定
右上の設定ボタンを押下します。
まずは「IDEドライブ」を選択して既存のドライブを削除します。
その後、ドライブの「新規...」を押下して、「読み込む...」から先ほど作成した QCOW2
ファイルを指定します。
次に、「QEMU」を選択して、「UEFI起動」のチェックを外します。
最後に、外部から仮想マシンにアクセスするためポートフォワーディングの設定を行います。
「ネットワーク」を選択して、ネットワークモードを「仮想VLAN」とします。
下記の画像のようにポートフォワーディングの設定を行います(例として22番ポートを指定しています)。
以上でひとまず基本的な設定は完了です。
仮想マシンの起動
画面上部右上の起動ボタンを押下すると仮想マシンが起動します。
M1 MacでVirtualBoxが動かなかったときは困りましたが、UTMもシンプルで使いやすかったです。
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