Open10

CCNP-ENARSI_ルーティング

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スタティックルートとダイナミックルート
スタティックルーティング ダイナミックルーティング
概要 手動でルーティングテーブルを設定する RIP・OSPFなどのルーティングプロトコルを利用して、ルーティングテーブルを自動作成する
ルータへの負荷 小さい 大きい
帯域 消費しない 消費する(ルーティング情報を交換するため)
障害時の対応 更新しない 自動的にルーティング情報が更新される
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スタティックルーティングの設定コマンド①
Router(config)# ip route 宛先 転送先 AD値 permanent
  • 宛先:通信の送信先
  • 転送元:通信の発信元(自ルータのインターフェイスなど)
  • AD値:任意のアドミニストレーティブディタンス値を指定(デフォルトは1)
  • permanent:転送元がダウンしてもルーティング情報が残るようにする場合に設定する
    参考リンク:スタティックルーティングとは
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スタティックルーティングの設定コマンド②

宛先の指定方法

ホストルート・ネットワークルート・デフォルトルートの3種類

ホストルート

(config)# ip route 192.168.1.1 255.255.255.255 10.1.1.1

  • ホストアドレスへの経路を設定する
  • サブネットマスクに255.255.255.255を設定する

ネットワークルート

(config)# ip route 192.168.1.1 255.255.255.0 10.1.1.1

  • ネットワークアドレスへの経路を設定する
  • サブネットマスクに255.255.255.0を設定する

デフォルトルート

(config)# ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 10.1.1.1

  • 未知へのネットワークへの経路を設定する
  • 宛先・サブネットにそれぞれ0.0.0.0 0を設定する
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スタティックルーティングの設定コマンド③

転送先の指定方法

直接接続スタティックルート

(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 Serial 1/1

  • 転送先に出力インターフェイスのみを指定する方法
  • ポイントツーポイントのような場合に設定する

再帰スタティックルート

(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 10.1.1.1

  • 転送先にネクストホップアドレスのみを指定する方法

完全指定スタティックルート

(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 Serial 1/1 10.1.1.1

  • 転送先に出力インターフェイス・ネクストホップアドレスを指定する方法
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フローティングスタティック
  • ダイナミックルーティングで経路情報を取得できない場合にスタティックルーティングを有効にする手法
  • ダイナミックルーティングよりも高いAD値を設定する
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ダイナミックルーティングの設定コマンド
(config)#router ルーティングプロトコル
(config-router)#network アドレス ワイルドカードマスク
  • ルーティングプロトコル:有効にするプロトコルを指定する(RIP・OSPFなど)
  • アドレス:ネットワークアドレスまたはIPアドレスなど
  • ワイルドカードマスク:アドレスを読み取るためにワイルドカードマスクを設定する
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ダイナミックルーティングの種類

ディスタンスベクタ型

局所的に経路情報を交換する方式
代表例はRIPなど

リンクステート型

全体のネットワーク情報を把握してから設定する方式
代表例はOSPFなど

拡張ディスタンスベクタ

ディスタンスベクタ型とリンクステート型のそれぞれのメリットを組み合わせた方式
別名:ハイブリッド型
代表例はEIGRPなど

参考リンク:OSPF - Link State Routing

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ルーティングテーブル

経路情報の一覧表

情報源は大別して下記3つ

  1. インターフェイスに設定したIPアドレス
    • UP/UPになっているインターフェイスにIPアドレス(コード:L)
    • UP/UPになっているインターフェイスのネットワークアドレス(コード:C)
  2. スタティックルーティングによる手動設定
    • 手動設定した経路情報(コード:S)
      ※ただし、転送に使用するインターフェイスがUP/UPになっていない場合は表示されない
  3. ルーティングプロトコルによる動的な学習
    • OSPFなどルーティングプロトコルによる学習による経路情報(コード:Oなど)
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show ip route


引用元:Routing Table

  1. ルート情報元
  2. 宛先ネットワーク・プレフィックス長
  3. AD値
  4. メトリック
  5. ネクストホップアドレス
  6. 宛先ルートの学習時間
  7. 出力インターフェイス