🌟

2024 AWS All Certifications Engineersへの道

2024/06/23に公開

2024 AWS All Certifications Engineersへの道

Contents

AWS All Certifications Engineersって?

これは、2020年に開始した日本独自の表彰プログラムです。
APNに所属する社員に対して、指定されたAWS認定資格をすべて取得している場合に表彰されます。

認定者数は、2020 年は 14 名2021 年は 91 名2022 年は 340 名2023 年は 579 名2024 年は 1,217名です。

年々増加しておりますので、2025年は 2,000人を超えてしまうのでは?

graph

申し込みについて

まず、クライテリアのお知らせがあり、その後に申し込み受付が開始されることが告知されます。

申し込みサイトのお知らせの前に、Credlyのデジタルバッジのシェア設定ができているか確認しておくと、申し込みがスムーズに実施できると思います。

schedule

2024 Japan AWS All Certifications Engineers クライテリアのお知らせ

2024 Japan AWS All Certifications Engineers 申し込みサイトのお知らせ

2024

AWS All Certifications Engineersに挑戦したきっかけ

2023年12月に所属する会社がAPNの認定を受けたことがきっかけです。

Japan AWS All Certifications Engineersになるには、AWS Partner Network (APN) に参加している会社に所属している必要があるため、それまではこの認定の存在すら把握していませんでした。

認定の存在を知ったとき、Specialtyを1つも保持していない状態でしたが、なんか かっこよさそう! ということで間に合ったらいいな、程度の軽い気持ちで認定を目指しました。

12冠までの道のり

AWS認定資格を取ろうと思ったきっかけ

All Certifications Engineersに関係なく、AWS認定資格を取ろうと思い始めたのは2022年です。
それまでいくつかのAWS案件をこなしていてある程度のノウハウがありました。

私一人では限界もあるため、組織の課題としてAWS技術者を増やしていかなければならないというものがありました。これを解決するための前段階として、私自身の知識証明という意味で資格を目指しました。

資格を取る価値についてはいろいろな意見があると思いますが、無冠よりは説得力がありますし、最終的に12冠ともなれば注目度は高いはず、と考えました。

スタートダッシュ期

まずは、「Cloud Practitioner」から・・・というのセオリーだと思いますが、資格取得しようと思ったタイミングにAssociate50%OFFキャンペーンがあり、それが終了間近だったので、2022/8/24に「AWS Certified Solutions Architect - Associate」から受けました。

その後、合格特典の50%OFFチケットを使って「AWS Certified Solutions Architect - Professional」を取得しました。
順番としてはおかしいですが、3番目に「AWS Certified Cloud Practitioner」を取得しました。これで基礎知識のセットはそろいました。

  • AWS Certified Solutions Architect - Associate
  • AWS Certified Solutions Architect - Professional
  • AWS Certified Cloud Practitioner

01

そこから2カ月くらい間があいて、さらにそれぞれが1~2カ月の間隔で取得していきます。3つすべて取得した時点で2023年5月末でした。

  • AWS Certified Developer - Associate
  • AWS Certified SysOps Administrator - Associate
  • AWS Certified DevOps Engineer - Professional

03

停滞期

AssociateとProfessionalを取ったことで満足してしまって何もしない期間が始まります。(ここで計画的にやっていれば後で苦労しなかった)
AssociateとProfessionalがあれば実務でも証明できるレベルだろうし、社内の年間目標も上回っているのでこれ以上やらなくても来年度にSpecialtyを6個とればいいか、などという考えが浮かんでしまったせいで、何もせずに2023年12月になってしまいます。

03

やる気MAX期

2023年12月の中旬頃、所属する会社がAPN認定を受けたということを知ります。

さらに、APN認定を受けると「AWS All Certifications Engineers(→2024年はこちら)」と「AWS Top Engineers(→2024年はこちら)」に応募できるようになることを知ります。

「AWS Top Engineers」のほうは実績が必要なのですが、「AWS All Certifications Engineers」は資格を取るだけで認定されます。要するに、個人の努力だけでなんとかなるのです。

それに、2023年までに認定されていた人が、プレゼン資料などに認定バッジや「ALL Certifications Engineers」と載せているのを見るとなんか 出来る人! みたいで かっこいい! じゃないですか。(前述の「AWS All Certifications Engineersに挑戦したきっかけ」)

というわけで、再び頑張ろうと思いました。

しかし、先の道は険しそうです。この時点で、取得しなければならない12個の資格と取得状況は次のとおりでした。

  • 【済】CLF: AWS Certified Cloud Practitioner
  • 【済】SAA: AWS Certified Solutions Architect - Associate
  • 【済】DVA: AWS Certified Developer - Associate
  • 【済】SOA: AWS Certified SysOps Administrator - Associate
  • 【済】DOP: AWS Certified DevOps Engineer - Professional
  • 【済】SAP: AWS Certified Solutions Architect - Professional
  • MLS: AWS Certified Machine Learning – Specialty
  • DBS: AWS Certified Database - Specialty
  • DAS: AWS Certified Data Analytics - Specialty
  • ANS: AWS Certified Advanced Networking – Specialty
  • SCS: AWS Certified Security - Specialty
  • PAS: AWS Certified SAP on AWS – Specialty

努力すれば何とかなるとはいえ、まだ6個も残っているのです。「AWS All Certifications Engineers」の応募締め切りは例年通りなら3月末です。
2023年12月時点で、Specialty6個も残っているのはかなり厳しいスケジュールになります。
それなのに正月休みで怠けてしまって自分で追い詰めることになってしまいます。

結果的に、この追い詰められた緊張感がよかったのか、すべて一発合格でなんとか間に合いました。
前半のSCS、DBS、DASまでが調子よく合格できたことで、あと3つ・・PASは簡単なので(個人的にはそう思っている)、実質2つしかないからいける!という思い込みによってモチベーションが爆上がりしたことが良かったと思いました。

受験日 認定資格名
2024/1/22 SCS: Security
2024/2/15 DBS: Database
2024/2/29 DAS: Data Analytics
2024/3/07 ANS: Advanced Networking
2024/3/15 MLS: Machine Learning
2024/3/19 PAS: SAP on AWS

ただし・・・

3月は試験会場の受験予約枠の空きが想像よりも少ないので、前もって受験することをおすすめします。
ギリギリのスケジュールはおすすめできません。
再受験は14日空けないといけないので、予約できずに最悪間に合わなくなります。

03

認定試験の難易度

それぞれの難易度分析のような記事は検索すればいくらでも出てくると思いますので、私の点数を高得点順に並べると次のとおりでした。

試験実施時間と勉強時間も目安で載せておきます。基本的にゆっくり見直ししていたので、「🔥ギリギリ」以外は時間的に余裕がありました。

順位 略称 認定資格名 試験実施時間 勉強時間
1 PAS AWS Certified SAP on AWS – Specialty 1時間程度 20 時間
2 CLF AWS Certified Cloud Practitioner 1時間程度 1 時間
3 SAA AWS Certified Solutions Architect - Associate 2時間以内 20 時間
4 DVA AWS Certified Developer - Associate 2時間以内 20 時間
5 MLS AWS Certified Machine Learning – Specialty 2時間以内 20 時間
6 DBS AWS Certified Database - Specialty 2時間以内 20 時間
7 SAP AWS Certified Solutions Architect - Professional 🔥ギリギリ 🔥50 時間
8 DAS AWS Certified Data Analytics - Specialty 2時間以内 20 時間
9 SOA AWS Certified SysOps Administrator - Associate 2時間以内 30 時間
10 ANS AWS Certified Advanced Networking – Specialty 🔥ギリギリ 30 時間
11 DOP AWS Certified DevOps Engineer - Professional 2時間以内 30 時間
12 SCS AWS Certified Security - Specialty 2時間以内 🔥40 時間

取得した順番は、

SAA-C02 > SAP-C01 > CLF-C01 > DVA-C01 > SOA-C02 > DOP-C02

SCS-C02 > DBS-C01 > DAS-C01 > ANS-C01 > MLS-C01 > PAS-C01

CLF のところの順番は変ですが、取得する順番としてはよかったのではないかと思います。

Specialty認定への感想

SCS: Security - Specialty

Specialtyの中では実務でかなり有用な内容かと思います。ステップアップするためにも最初か、DBSの次に取得しておくことをおすすめします。
内容の難易度もそれほど高くないと感じました。
セキュリティは奥が深いので深堀りしすぎると勉強が発散してしまうので、まずは試験範囲と割り切って、そのあとに深堀りしていけばよいと思います。

12資格のうち点数が一番低かった理由は、実務での経験がほかに比べると少ないことが理解度に表れているのだと思います。

DBS: Database - Specialty

2024年4月29日廃止

データベースサービスはシステム開発では必須なので、1番目か2番目に取得することをおすすめします。
試験内容としては、データベースサービスが多数出てきますが、それぞれの違いを理解していれば問題ないです。

実務で関連するサービスを使用していれば理解しやすい試験と言えます。

DAS: Data Analytics - Specialty

2024年4月8日廃止

データ分析基盤で使われるサービス、特にkinesisを理解していなければなりません。kinesisは連携できるAWSサービスが多く、Data Streamsではできても、Firehoseでは連携できないとか、データのフォーマットはどうなのか、リアルタイムならどっち、準リアルタイムならどっちとか細かいことを理解していないと厳しいですので油断できません。

DBSと同様、実務で関連するサービスを使用していれば理解しやすい試験と言えます。

2024年3月12日から開始された「AWS Certified Data Engineer – Associate (DEA)」が後継に近いと思います。

ANS: Advanced Networkingについて

SAP(Solutions Architect - Professional)と同等かそれ以上に難関だと言われています。

SAPに比べると問われている範囲がネットワークに限定されていて狭いですが、問題文と解答の選択肢がSAPと同じくらい長く、日本語を理解するのがSAPより難しいってことが難易度を底上げしていると思っています。
構成図で書けば一発で理解できそうなものがあるのに、全部文章で書いてあるから「何言っているの?」状態になります。
勉強中は理解していても、長文で書かれると迷います。長文の理解を拒否する自分の頭との闘いです。

実務経験がある場合はそこまで警戒する難易度ではないのかもしれません。

実務経験に不安がある場合は、Direct Connect以外は自力でハンズオンできますので、なるべくコンソールで構築してみるのがいいと思います。
Direct Connect、Site-to-Site VPN、Transit Gatewayに対して、実際の操作や接続経路をイメージ出来ていない状態では合格は厳しいと思います。

おすすめは、AWS Cloud QuestのNetworkロールをクリアすることです。ハンズオンのお題が大量に出るので、理解しやすいです。ただし、サブスクリプションで月額課金が必要です。最初の7日は無料なのでそこですべてを終えてしまうことも可能です。無料期間が過ぎた場合はキャンセルするまで自動的に月末までの日割りになります。

私は1週間で以下の6個のロールをクリアしてBadgeを取得できました。
image.png

MLS: Machine Learning

初級~中級者向け本程度の知識はありましたが、最適なアルゴリズムを選択する、ハイパーパラメータを調整する、過学習に対する対応方法などの詳しい知識がない状態で勉強を開始しました。AWS DeepRacerはやったことがあるので、学習させるイメージはありました。
勉強期間1週間のうち、最初の3日の9時間くらいは意味が分からなくて苦痛でした。アルゴリズムの種類は覚えられても最適なものがどれか分からない状態です。
そういう状態が解消された4日目以降は比較的スムーズに理解が進みました。さらに、AWS Cloud QuestでMachine Learningロールをやっていたのもよかったと思います。SageMakerの操作がすぐにイメージできました。

試験も、Specialtyの中では日本語が一番わかりやすく、終わった瞬間合格を確信するほどでした。

PAS: SAP on AWS – Specialty

2024年4月29日廃止

これは、Specialtyの中で一番簡単だと思いました。SAPの用語とサーバ構成さえ理解してしまえば、SAAとSAPの知識で基本的には回答できます。

問題点といえば、「SAP Note 2327159」という番号がついた「SAP Note」というものが存在します。これらにはサポートを受ける条件だったり、推奨するインスタンスやサポートするデータベースなどの様々な情報が載っています。
これを参照するには、SAPのIDが必要になります。これは業務利用でもしていない限り取得できません。
一般的に公表されていないため、問題集などで「SAP Note 2327159」に書いてあるという解説を読んで覚えるしかありません。

さいごに

試験会場でもらえるホワイトボードは使いどころが分からず、いつも未使用で返却しています。

みなさんはどのような使い方をしているのでしょうか。

Discussion