『カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』を読んでみた
はじめに
最近、リード的な立場で案件を俯瞰することが多くなりました。
過去の経験からプロジェクトを進めてみたのですが、予定通りに行かず遅延したり
手戻りがあったりしてなかなか最初に見積もった期日に開発を終わらせることができませんでした。
また、数年アジャイル的な開発を行っていますが、なんとなくやっている形で
どのような進め方がアジャイルなのかわからないまま雰囲気で進めていました。
そんな中、社内の人がこの本をすすめていたので、何か良い知見を得られるのではないかと思い、この本を読んでみました。
書籍情報
今回読んだ本はこちらです。
カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで
概要と感想
とあるSIerの現場の出来事を物語形式で書かれています。
さまざまな問題に遭遇しながら、問題を解決するための手法が説明されています。
第1部 一人から始める
この章では、以下の説明が記載されています。
- タスクマネジメント
- タスクボード
- 朝会
- ふりかえり
上記の手法をまずは1人で始めるところから記載されています。
感想
私はこの章ではタスクボードの説明が役に立ちました。
今抱えているタスクを未着手(TODO)・着手中(DOING)・完了(DONE)の3つのステージで管理し見える化することで、
見通しが良くなり忘れることもなくなり良さそうだと思いました。
また、1人で簡単にはじめられるのですぐ真似しようと思いました。
第2部 チームで強くなる
ここでは、スクラムについて記載されています。
この章では以下の説明が記載されています。
- スプリントプランニング
- スプリントバックログ
- インセプションデッキ
- Working Agreement
- 期待マネジメント
- ドラッカー風エクササイズ
- ファイブフィンガー
- リファインメント
- 星取表
- モブプログラミング
- バリューストリームマッピング
- カンバン
- ポストモーテム など
感想
私はウォーターフォール開発は長年行ってきましたが、スクラム開発をしたことがなかったのでこの章ではとても参考になりました。
特にポストモーテムの方法がとても参考になりました。
社内でもポストモーテムは行っていますが、横軸をスプリント(時間)として、そのときに発生した事件や問題などを付箋に書いて貼り付けていることや、
自分自身の感情やモチベーションをグラフとして書き出すことはやっていませんでした。
上記を行うと、ターニングポイントがどこだったか気づきやすいのでとても良いと思いました。
第3部 みんなを巻き込む
この章では以下の説明が記載されています。
- プランニングポーカー
- リリースプランニング
- CCPM(Critical Chain Project Management)
- スクラム・オブ・スクラム
- 仮説キャンバス
- ユーザーストーリーマッピング
- ユーザーインタビュー など
感想
ここではとくにCCPMが参考になりました。
CCPMとは、プロジェクトに設けるバッファは各タスクにバッファは持たずに全体としてバッファを持ってプロジェクトを管理する方法です。
CCPMを導入することで、全体的に無駄なバッファの消費を削減でき、もし遅延してもプロジェクトのバッファがあるのでリスク回避にもつながるのはとても良いと思いました。
おわりに
この本はありがちな現場のストーリーとなっていたので、自分の過去の経験と照らし合わせながら読み進めることができました。
さまざまな手法を具体的な例を加えながら記載されていたためとてもわかりやすく、参考になることがたくさんありました。
近々新しいプロジェクトが始まりそうなので、少しずつこの本に記載されている手法を取り入れていこうと思います。
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