別のパソコンを遠隔操作する（リモートデスクトップ／遠隔操作される側がWindows 11 Home Editionの場合）
はじめに
別のパソコンを遠隔操作する方法として、Windows標準アプリの「リモートデスクトップ」を使用すれば遠隔操作ができますが、「遠隔操作される側のパソコン」はWindowsのProfessional Edition以上のライセンスが必要です。
ここでは、「遠隔操作される側のパソコン」がWindows 11 Home Editionの場合の設定方法を記載します。
下の画像は接続イメージです。
1. 遠隔操作される側のパソコンの設定
1.1. RDP Wrapper をダウンロードする
下記サイトからRDPWrap-v1.6.2.zipをダウンロードして、ダウンロードフォルダに解凍します。
※RDPWInst-v1.6.2.msiは正常にインストールできないようです。
1.2. rdpwrap.iniをダウンロード
下記サイトからrdpwrap.iniをダウンロードします。
WindowsのOSアップデートにより、リモートデスクトップが繋がらないことが起きます。その場合は、そのOSバージョンに合ったrdpwrap.iniと入れ替える必要があります。
現時点では使用可能ですが、将来的にバージョンを保証してくれるわけではありません。
1.3. RDP Wrapper をインストール＆アップデート
管理者権限でターミナルを開き、以降のコマンドを実行します。
install.bat
update.bat
1.4. RDPサービスの停止
次のコマンドを実行します。(Remote Desktop Servicesの停止)
net stop termservice
1.5. rdpwrap.iniを入替え（上書きコピー）
2. でダウンロードした「rdpwrap.ini」ファイルを
C:\Program Files\RDP Wrapper フォルダに上書きコピーします。
1.6. RDPサービスの開始
次のコマンドを実行します。(Remote Desktop Servicesの開始)
net start termservice
以降、遠隔操作される側のパソコンでは電源を入れるだけで、自動的にRemote Desktop Servicesが開始されます。
1.7. 動作確認
- でダウンロードしたRDP Wrapperの中の「RDPConf.exe」を実行します。
[Diagnostics]の項目で、「Listener state: Listening」 と表示されていればOKです。
（もし、Not listeningの場合は、rdpwrap.iniがOSのバージョンに合っていない可能性が高いです。）
これで、遠隔操作される側のパソコンがWindows Home エディションの場合でも、リモートデスクトップが使えるようになります。
2. 遠隔操作する側のパソコンの設定
2.1 リモートデスクトップアプリの実行
タスクバーの虫眼鏡アイコンをクリックし、「リモートデスクトップ」と入力します。
リモートデスクトップが検索にかかるので、実行します。
遠隔操作される側のIPアドレス（ここでは192.168.1.15）を入力し、「接続」をクリックします。
3.トラブルシューティング
3.1 ログオンできない
遠隔操作される側のIPアドレスを入力し、「接続」をクリックしたときに、
エラーメッセージ
ユーザーのアカウントの制御(たとえば時間帯のの制限)により、ログオンできません。
サポートが必要な場合は、システム管理者かテクニカルサポートに問い合わせてください。
が表示された場合、遠隔操作される側のパソコンのユーザーにパスワードの設定が無い可能性があります。セキュリティリスクの観点から、パスワードの設定がされていないとリモートデスクトップ接続が出来ない様にデフォルトの設定がされています。
「遠隔操作される側のパソコン」のユーザーにパスワードを設定すればOKですが、「遠隔操作する側のパソコン」のローカルグループポリシーを変更することで、「遠隔操作される側のパソコン」にログオンすることができます。
後述のgpedit.msc を実行するには、WindowsのProfessional Edition以上が必要です。
（手順）
(1)「遠隔操作する側のパソコン」で、キーボードのWindowsマーク ＋Rを押してgpedit.msc と入力し、Enterを押します。
(2)グループポリシーダイアログが表示されますので、
コンピュータの構成→Windowsの設定→セキュリティの設定→ローカルポリシー→セキュリティオプション を開き、
「アカウント:ローカルアカウントの空のパスワードの使用をコンソールログオンのみに制限する」をダブルクリックします。
(3)「無効」にチェックを入れOKを選択します。
Discussion