Stable Diffusion (AUTOMATIC1111版) のインストール(Windows11)
1.はじめに
WindowsのCopilotでも画像の生成ができますが、ここでは、Stable Diffusionで画像の生成を行いたい場合のインストール方法を記載します。
Stable Diffusionはいくつか種類がありますが、AUTOMATIC1111のWeb UIを使用します。
以下の環境で実行しました。
・GPUを使用しない場合
CPU | intel 第11世代 Core i5 |
OS | Windows 11 Home 64bit版 |
メモリ | 16GB |
GPU | 内蔵グラフィックス |
・GPUを使用する場合
CPU | intel 第12世代 Core i5 |
OS | Windows 11 Home 64bit版 |
メモリ | 16GB |
GPU | GTX3060(12GB) |
CUDA | Version 11.8.0 |
NVIDIA グラフィックドライバ | Ver. 546.17 |
※CUDA(Compute Unified Device Architecture)・・・コンピュータのグラフィックスプロセッサ(GPU)を利用して汎用の並列計算を行うためのソフトウェア開発・実行環境。米NVIDIA社が自社製GPU向けに開発・提供。
2023/12/2現在、公式のホームページは以下のように書かれているので、順番にインストールしていきます。
(参考 公式ホームページ)
2.Pythonのインストール
Pythonをインストールします。
公式ではPython 3.10.6を推奨しているので、以下からPython 3.10.6 Windows installer (64bit版)をダウンロードします。
Windows installer (64bit版)の直リンク
インストーラを実行します。
最初の画面で「Add Python 3.10 to PATH」に必ずチェックを入れてから
「Install Now」をクリックする必要があります。
その他の項目は何も変えずに進めていけば問題ありません。
3.Gitのインストール
Gitのダウンロードページからインストーラをダウンロードします。
Download for Windowsの下に「Click here to download」と書かれたリンクをクリックして、最新版をダウンロードします。
設定項目はそのまま変更なしで問題ありません。
4.Stable Diffusion web UIのインストール
最初にインストール場所を決めます。
インストール場所はどこでもOKですが、できるだけトラブルを避けるために、以下の注意が必要かもしれません。
- インストールするドライブは、Gitが対応しているファイルシステム(NTFS)を選ぶ
- 容量不足でエラーが発生しないように。空き容量が十分なドライブを選ぶ
- ファイル長が長すぎてエラーが発生しないように、作成するフォルダ名を長くし過ぎない
- 日本語を考慮していない可能性もあるため、ファイル名に日本語は使わないほうが良い
ここでは、Cドライブの直下にSDという名前のフォルダを作成します。(以降、「作業用フォルダ」と呼ぶことがあります。)
エクスプローラーの画面でC:¥SDフォルダを開いた状態です。
作業用フォルダで右クリックをし、「ターミナルで開く」を選択します。
コマンドプロンプト(PowerShell)が開きます。
下記のように表示されればOKです。
次に、git cloneコマンドでStable Diffusionのプログラム群をダウンロードします。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
と入力してEnterキーを押します。(上記コマンドのコピー&ペーストでもOK)
正常に終了すると、以下のような画面が表示されます。
5.ダウンロードしたモデルを配置する
モデルデータを「stable-diffusion-webui」内の models\Stable-diffusion の中に置きます。
フォルダのパスは C:\sd\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion になります。
6.初回設定・初回起動
起動準備開始&自動インストールをします。
- NVIDIA製GPU(例 GTX3060(12GB))を使用する場合 6.1→6.3の順に進めます。
- 内蔵GPUを使用する場合 6.2→6.3の順に進めます。
6.1 NVIDIA製GPU(例 GTX3060(12GB))を使用する場合
作業用フォルダの「stable-diffusion-webui」内の「webui-user.bat」をダブルクリックし、実行します。
似た名前のファイルがあるので注意が必要です。
6.2 内蔵GPUを使用する場合
作業用フォルダの「stable-diffusion-webui」内の「webui-user.bat」を編集します。
似た名前のファイルがあるので注意が必要です。
(変更前)
set COMMANDLINE_ARGS=
(変更後)
set COMMANDLINE_ARGS=--skip-torch-cuda-test --upcast-sampling --no-half-vae --use-cpu interrogate --precision full --no-half
変更・ファイルの保存が終わったら、「webui-user.bat」をダブルクリックし、実行します。
6.3 初回起動
初回は自動でダウンロード、インストールが発生します。
ダウンロードとインストールには、数十分かかる場合があります。
インストールが完了したら、ブラウザを開き、以下のアドレスを入力するとStable Diffusion Web UIが起動します。
http://127.0.0.1:7860 または http://localhost:7860
7.Stable Diffusion Web UIの終了
コマンドプロンプトのウィンドウを閉じて、Stable Diffusion Web UIの終了します。ブラウザを閉じるだけでは終了しません。
8.2回目以降の起動
「6. 初回起動時」と同様に、作業用フォルダの「stable-diffusion-webui」内の「webui-user.bat」をダブルクリックします。
9.(参考)Xformersの有効化について
NVIDA製のグラフィックボードを搭載している場合、(グラフィックボードの種類にもよりますが)Xformersを有効化すると次の効果を得られます。
・画像生成速度の大幅な向上
・使用するGPUのVRAM量の大幅削減
webui-user.bat を編集&保存
作業用フォルダの「stable-diffusion-webui」内の「webui-user.bat」を編集します。
似た名前のファイルがあるので注意が必要です。
(変更前)
set COMMANDLINE_ARGS=
(変更後)
set COMMANDLINE_ARGS=--xformers
変更・ファイルの保存が終わったら、「webui-user.bat」をダブルクリックし、実行します。
10.(参考)フォルダ構成について
出力画像の格納場所
C:\SD\stable-diffusion-webui\outputs
モデルの格納場所
C:\SD\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion
VAEの格納場所
C:\SD\stable-diffusion-webui\models\VAE
Loraの格納場所
C:\SD\stable-diffusion-webui\models\Lora
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