個人開発でDevinに20ドル課金してみた
はじめに
この記事ではDevinを少し試してみたいけど、20ドルでどこまで使えるのか?が気になる方向けに個人開発でDevinに20ドル課金してみた感想を紹介します。
Devinとは
Devinとは完全自立型AIソフトウェアエンジニアで、以下のようなことができます。
Devinの機能
コーディング、テスト、PR作成まで自立的に行える
SlackでDevinに直接、開発を依頼したり、Github issueやJiraのチケットをDevinにアサインするだけで、環境構築からコーディング、テスト、PR作成までDevinが自立的に行ってくれます。
PRのレビューでDevinに対して指摘をすれば、レビュー指摘の反映も行ってくれます。
学習機能
Devinの「Knowledge」機能を使えば、Devinのセッション中に参照できる指示やアドバイスの集まりを事前に登録することができます。
コーディング規約や、PRの出し方などの細かい指示もKnowledgeとして登録しておくことで、一々指示しなくてもDevinが従ってくれます。
Devin Wiki (Beta)
リポジトリの内容をもとにDevinがER図などを含む仕様書を自動的に作成してくれます。
エンジニアは自動で更新される最新の仕様書としてDevin Wikiを使用することができます。
Devin Search (Beta)
Devinがリポジトリや Devin Wiki の内容から質問に回答してくれます。
新人エンジニアの仕様理解の手助けや、非エンジニアからの問い合わせの一次窓口としても使うことができそうです。
20ドルでDevinをどこまで使えるのか?
2025年4月3日にDevin 2.0がリリースされ、従来の月額500ドルプランに加え、20ドルから始められるCoreプランが追加されて、気軽にDevinを試しやすくなりました。
従来のプラン(Teamプラン)との比較
Teamプランでは毎月定額で500ドル分のACUがチャージされ、ACU単価も安くなります。500ドル分のACUを消費後は従量課金となります。
Coreプランでは初回20ドル支払い、20ドル分のACUでDevinの機能を試すことができます。月額料金は不要のため、20ドル分のACUを消費後は使いたい分だけACUをチャージできます。
Core プラン | Team プラン | |
---|---|---|
料金 | 20 ドルから | 月額 500 ドルから |
ACU 単価 | 2.25 ドル/ACU | 2.00 ドル/ACU |
初期 ACU | 約 9ACU | 250ACU |
同時セッション | 最大 10 | 無制限 |
Devin API | ❌ | ✅ |
最新機能 | 通常アクセス | 優先アクセス |
ACUの消費目安
個人の感想になりますが、タスクの規模による ACU 消費目安としては以下のような形になると思います。
軽微な修正: 1ACU〜
- 文言の修正などの修正方針が明確なタスクなら1〜2ACUで対応可能
- 1〜2行の修正など
中程度のタスク: 5ACU〜
- 調査から必要なタスクの場合は Devin が迷走する可能性がある
- ACU を消費した結果、Devinが迷走して結局自分で実装した方が早いことも
- 事前調査や修正方針決めはエンジニアが行い、Devinはその通りに実装するだけであれば中程度のタスクでも対応はできそう
Devinに20ドル課金してみた感想
今回は個人開発でDevinに20ドル課金してみましたが、20ドルでは2〜3タスク依頼できる程度で流石にあまり使えませんでした。
また、今回は試しにテストコード(Spec)の実装を依頼してみたところ、全てMockで無理やりSpecを通そうとする場面もありました。(Specを全て通してと指示したので指示には忠実です)
今回の個人開発のリポジトリではまだテストコードは一つもなかったため、既にある程度Specが整備されているプロダクトコードであれば、他のテストコードも参考にある程度は書いてくれるかも知れません。
Devin Wikiにも期待していましたが、今回の個人開発リポジトリでは何故かWikiがエラーになってしまい、内容を確認することはできませんでした。
さいごに
この記事では個人開発でDevinに20ドル課金してみた感想を紹介しました。
20ドル分では流石にそこまでDevinを活用できませんでしたが、Devinの可能性を感じることは十分にできました。
個人開発でDevinを利用するのは流石に割に合わないと思いますが、Devin SearchやDevin Wikiなども含めて、うまく活用すればプロダクトでは十分元は取れそうに感じました。
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