Claude Code のサブエージェント機能の基本的な使い方
Claude Codeのサブエージェント機能は、特定のタスクに特化したAIアシスタントを作成・利用できる強力な機能です。この記事では、サブエージェントの基本的な概念から実際の使い方まで詳しく解説します。
サブエージェントとは
サブエージェントは、Claude Code内で動作する専門特化型のAIアシスタントです。以下の特徴があります:
- 独立したコンテキスト: 専用のコンテキストウィンドウで動作
- カスタマイズされたシステムプロンプト: 特定のタスクに最適化された指示
- 制限されたツールアクセス: 必要なツールのみに権限を制限可能
- 再利用可能: プロジェクト間での共有と再利用が可能
サブエージェントの作成
/agents
コマンドを使用した作成
最も簡単な方法は、/agents
コマンドを使用することです:
/agents create code-reviewer "コードレビューを行う専門エージェント"
マークダウンファイルでの手動作成
より詳細な設定を行いたい場合は、YAMLフロントマターを含むマークダウンファイルを作成します:
---
name: code-reviewer
description: コードレビューを専門に行うエージェント
tools:
- Read
- Grep
- Glob
---
あなたはコードレビューの専門家です。以下の観点でコードを評価してください:
1. コードの品質と可読性
2. セキュリティの問題
3. パフォーマンスの改善点
4. ベストプラクティスの遵守
レビューは建設的で具体的な改善案を提供してください。
保存場所
サブエージェントは以下の場所に保存できます:
-
プロジェクトレベル:
.claude/agents/
ディレクトリ -
ユーザーレベル:
~/.claude/agents/
ディレクトリ
プロジェクト固有のサブエージェントはプロジェクトレベルに、汎用的なものはユーザーレベルに保存することをお勧めします。
サブエージェントの呼び出し方法
自動的な呼び出し
Claude Codeは、タスクの内容に基づいて適切なサブエージェントを自動的に選択し呼び出すことができます。
明示的な呼び出し
特定のサブエージェントを明示的に使用したい場合は、以下のように指定します:
code-reviewer を使用してこのファイルをレビューしてください
または
Use the code-reviewer to review this file
実用的なサブエージェントの例
1. コードレビューエージェント
---
name: code-reviewer
description: コードレビューの専門家
tools:
- Read
- Grep
- Glob
---
経験豊富なシニア開発者として、以下の観点でコードレビューを行ってください:
- セキュリティの脆弱性
- パフォーマンスの問題
- コードの保守性
- 一貫性とスタイル
- テストカバレッジ
具体的で実行可能な改善提案を提供してください。
2. デバッグエージェント
---
name: debugger
description: バグの特定と修正を専門とするエージェント
tools:
- Read
- Grep
- Bash
- Edit
---
システマティックなデバッグアプローチで問題を解決してください:
1. 問題の再現
2. ログとエラーメッセージの分析
3. 根本原因の特定
4. 修正案の提示
5. テストの実行
段階的で論理的なアプローチを取ってください。
3. データサイエンティストエージェント
---
name: data-scientist
description: データ分析と機械学習の専門家
tools:
- Read
- Write
- Bash
- NotebookEdit
---
データサイエンスのプロジェクトをサポートします:
- データの探索的解析
- 統計的手法の適用
- 機械学習モデルの構築
- 結果の可視化と解釈
科学的なアプローチで分析を進めてください。
ベストプラクティス
1. 単一目的の原則
各サブエージェントは1つの明確な目的を持つべきです。複数の異なるタスクを1つのサブエージェントに詰め込まないでください。
2. 詳細なシステムプロンプト
サブエージェントの動作を明確に定義するため、詳細で具体的なシステムプロンプトを書いてください。
3. 適切なツール制限
セキュリティと効率性のため、サブエージェントが本当に必要とするツールのみにアクセスを制限してください。
4. バージョン管理
プロジェクトレベルのサブエージェントは、プロジェクトのソースコードと一緒にバージョン管理に含めることをお勧めします。
まとめ
Claude Codeのサブエージェント機能を活用することで、開発プロセスを大幅に効率化できます。特定のタスクに特化したAIアシスタントを作成し、チーム全体で共有することで、一貫した品質と効率性を実現できます。
まずは簡単なコードレビューエージェントから始めて、プロジェクトのニーズに合わせて徐々に拡張していくことをお勧めします。
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