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書籍「コンサル一年目が学ぶこと」の要約
概要
今回は「コンサル一年目が学ぶこと」という書籍を買って読んでみました。
3周くらい読みました。ついでに要約しました。
エンジニアにも価値がある本だと感じました。
実務で成果を出すための原理原則が明快に整理されていて、新人だけでなく、何年目であっても繰り返し立ち返る価値のある一冊です。
結論から話す
- 結論から話す
- 話す前に頭の中をPREPに整理する。思いつきで話さない
- 報告書、会議運営、メールなど全てにおいて同様
- 会議は得たい結論から逆算
端的に話す
- 率直、簡潔、端的、駆け引きなし
- 最初は端的に、そこから順に詳細へ
- できないときは、できる方法を提案する
- 不満や言い訳よりも、できるかできないか。そして代案を提示
- 言いにくいことも指摘する
- わかっていたのに言わないのは不誠実と捉えられる場合もある
ファクトで語る
- 意見を通したい、考慮して欲しい場合はファクトを必ず出す。特に数字
- 他では得られない、独自に集めた数字が有効
ローコンテクスト
- 多様な人が集まるチームにおいてはローコンテクストのコミュニケーションを意識
- 愛、平和などは誰しもが理解できる単純なものを基礎をする
- ビジネスにおいて、それは論理と数字
- 無理にお互い理解しようとしない
- 愛、平和などは誰しもが理解できる単純なものを基礎をする
感情より論理を優先
- 曖昧なことを感情で説得しようとする人は信用されない
- 感情と論理、どちらも高レベルで完成されているのが望ましいが、論理を優先させる
相手に理解してもらえるように話す
- 何も知識のない人に一から話すつもりで
- 自分が常識だと思っていることが通用しないことも往々にしてある
- 相手をよく観察し、理解度を押しはかる
- 無言、曖昧な返事、そっぽを向いている、違うページを見ているなど
相手の土俵に合わせて伝える
- 相手の土俵(言葉、考え方、癖など)を理解し、それに合わせて伝える
- 社内用語にはその企業の考え方を反映する
相手の期待値を超える
- クライアントの期待値を超え続ける
- 期待値を正確に把握し、それを絶対に外さない
- 達成不可能な期待値なら、期待値を適切な大きさにしてもらうよう交渉する
上司の期待値を超える
- 新人の場合、上司の期待値を超えることも重要
- 指示を出す側、受ける側双方で、以下4点の共通認識をつくる
- 仕事の背景・目的
- 目的がわかっていれば、頼まれた仕事以外でその目的を達成するような動きができるかもしれない
- 成果イメージ
- 指示が曖昧なら、こういうことではないか?と仮説思考で考え再度コミュニケーションを
- 品質・クオリティ
- 3日の100点か、3時間の60点か、どこまで詳細に調べればいいか
- 重要度・緊急度
- 自分で勝手に判断しない
- 仕事の背景・目的
- これができれば着実に評価は高まっていく
考え方を考える
- 具体的な作業に入る前に、その作業の段取り(どういう順序で、どう考えれば答えが出るか)を考え、それに対して関係者間で合意を取る。その後細部の作業に取り掛かる
- 安心感が生まれる
- 見積もりが可能になる
- 大きな手戻りがなくなる
ロジックツリー
- もれなくダブりなく問題を分析し、問題を解決するために役立つツール
- 以下の順序で問題を解決する
- 論点の整理、分解(ロジックツリー作成)
- 各論点について数値分析
- 各論点を重みづけ
- アクション
- 以下の順序で問題を解決する
- 適切にロジックツリーを作成できるようになるためには、誰かからのフィードバックや指導が必要
- メリット
- 一生使える
- 全体を俯瞰できる
- 重要なことがわかるので、それ以外を捨てることができる
- 意思決定スピードが上がる
雨雲傘
- 誰かに提案したり、報告する際には必ず事実、解釈、アクションの3点セットを揃えて持っていく。そうでなければ説得力のある形にならない。
- 雲: 事実(雲が出ている)
- 雨: 解釈(雨が降りそうだ)
- 傘: アクション(傘を持っていこう)
- 特にアクションは複数取りうるので、数あるアクションを選んだ理由もセットで伝える
仮説思考
- 仮説を持って問題に対処する
- 仮説→検証→フィードバックのサイクルを回す
- あらかじめ問題に対しての答えを考えておくと効率的
自分の考えを持って情報にあたる
- インプットだけしかせず、情報量だけ多くても、右から左へ抜けていくだけ
- ビジネス能力を向上させるには、自分の頭で考え、自分の意見を持つことが必要
- 自分の頭でまずは何かしらの答えを持って情報にあたる。結論は同じでも、そこに至る考え方やプロセスが異なる場合もある
本質を示す
- 情報を沢山集めて、そこから結論を出すことは簡単だ。重要なのは本質的に何が言えるかを抽出し、それを磨き上げることだ
- クライアントが求めていることは、本質
議事録
- 時系列的に発言録を書くのはNG
- 議事録とは
- 決定事項を書いて、後日証拠に残すためのもの
- 関係者に確認し、決定するためのもの
- 書くべきこと
- 参加者、日時、場所
- アジェンダ(論点、議題)
- 決まったこと、決まらなかったこと
- 確認が必要なこと
- 次回までのTODO(誰がいつまでに)
- (参考として)キーパーソンの発言やその背景
パワポ
- ワンスライド・ワンメッセージ
- 事実となるグラフやデータを1, 2つ + それから読み取れるあなたの主張を1つ
- グラフとなるデータが多すぎるのはNG
- 一つのグラフから読み取れる主張や解釈が複数あるのはNG
- グラフ + 主張のセットが複数あれば、スライドを分けること
- グラフだけ、主張解釈だけのスライドはNG
- 聞き手はあくまであなたの解釈や主張をシンプルな形で知りたい
- メリット
- わかりやすい
- モジュール性、再利用性が増す
- 事実となるグラフやデータを1, 2つ + それから読み取れるあなたの主張を1つ
ショートカットキー
- ショートカットキーなどツールを使いこなすことは生産性の向上に直結する
- 特にパワポやエクセルはショートカットキーが豊富
最終成果物から逆算する
- 仕事をするとき、まずは空のアウトプットを作る(最終成果物の骨組みになるもの)
- パワポなら、どのスライドに何を、どの順番で伝えるかの骨組みを作っておく。中身は空
- 結婚式なら最初に式次第を書く
- 最終アウトプットの骨組みから逆算して細かな作業を考える
- メリット
- 成果物イメージが明確になる
- 作業を洗い出しやすく、人に依頼しやすい
目的を決めて読書する
- Webリサーチのように最初に何を調べたいのか、を明確にして本を読む
- 頭からお尻まで目を通さず、得たい情報に基づいて、目次から情報の要・不要を判断する
- こうすることで情報を得る効率が上がり、広く情報をとらえられるようになる
- 広く情報をとらえた上で、重要だと思った情報を細かく見ていく
フォーカス&ディープ
- 重要なところにフォーカスする
- 80:20の法則
- 売上の80%は20%の従業員の貢献によるものだ
- バグの80%は20%の機能で起こっているものだ
- フォーカスすべきところを絞れたら、ディープに掘り下げていく。残りは切り捨てる
- 80:20の法則
課題管理表
- プロジェクトの課題やTODOを書き出しまとめる表
- 日付、タイトル
- 課題の内容
- 解決の方向性
- 具体的に。数字や品質の目安を盛り込んでおく
- 曖昧さを残さず、目に見えて達成の姿が浮かぶように
- 誰がやるか
- 期限
- ステータス
- 課題管理表のアップデートは進捗ミーティングで行う
バリューを出す
- 顧客が「価値がある」と思って初めてバリューが出たといえる。そういう仕事をすること。価値があると思っていただけなければ、いくら頑張っても単なる自己満足
時間はコスト
- 1hの会議があるとして、何も発言しなければその人の価値はゼロ。出ない方がましだ
- その間も人件費は発生している
- クライアントからすれば、1h分のお金が無駄になったことになる
- 会議に限らず、休憩時間や気を抜いている時間も同様。勤務時間は誰かが自分に支払われたお金によって成り立っている
スピードと質の両立
- Quick and Dirtyで仕事を進める
- 60%の出来で良い
- その時点で報告するなりしてフィードバックをもらい、軌道修正する
- 一人で完璧を目指そうとしないこと
- 早めの報告はチームにとっても良いこと
- Quick and Dirtyを繰り返して仮説検証のサイクルを回した方が質は上がることが多い
コミットメントする
- コミットメントとは、約束したことを必ずやり遂げること
- 仕事の成果に対してコミットすること
- コミットメント力を高める要因
- 自分自身が仕事内容に納得している(自分でこの仕事を選んだという意識)
- 周りのコミットメント力が高い
師匠を見つける
- 仕事のスタイルの形式知の部分は書籍などで学ぶことはできるが、暗黙知はその人の隣にいないと学べないことも多い。暗黙知の部分を学ぶためにも、師匠を持つと良い
- 守・破・離
- 守→師匠を徹底的に真似る
- 破→他のスタイルを学ぶ
- 離→自分独自のスタイルを生み出す
フォロワーシップ
- リーダーを積極的にサポートする人
- リーダーの次の2番手の人
- リーダーの助け役として、周りを動かすことができる人
- フォロワーシップのある人は将来的に良いリーダーになれる
チームワーク
- 全員が異なる分野で価値を発揮すること
- 立場が何であれ、自分の得意分野を起点に、チームの中で唯一無二の価値を出す
- 同じ役割をする人は2人もいらない
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