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「進捗ありません」について

2021/04/09に公開1

「進捗ありません」という気持ちがメンタルに良くない影響を与えることがある。が、本当に進捗がまったくない、なんてことはあるんだろうか。

本当に進捗がないケース

睡眠や釣りは進捗している。「進捗がなかった」ではなく「よく眠れた」や「たくさん釣れた」と考えれば、「進捗あり」である。

よくある「進捗ありません」になりがちなケース

考えた結果、無理だったのでアウトプットが何もない

この場合の進捗はわかりやすい。「無理だということがわかった」事自体が進捗である。出来るのか出来ないのか判断できないまま作業を初めて、1人月使って書いた破綻していて使えないコード10000行比べると、18人日分お得である。
更に「無理だということがわかった」理由を記録して、再度この検討をする際に利用できるようにしておくとそのうち誰かの16時間を更に節約できるかもしれない。

考えた結果、ちょっとの作業で問題が解決した

目に見える進捗は1行であり、1行しか進まなかったという気持ちになるかもしれない。同じ問題の解決のために4時間で1000行変更した場合どうだろうか。進捗は1000行だろうか。同じ問題を解決するのに1行の変更で済むのと1000行の変更で済むのはどっちのが進捗が出ているんだろうか。この場合の進捗は1行ではなく問題の解決そのものではないだろうか。4時間で1行だけ進捗がでた、ではなく、4時間で問題を解決した、と考えるべきだ。コードの変更は目的ではなくあくまで手段なのだから。
この場合も場合によっては4時間で得た知見を記録し展開することで、未来の誰かの進捗につながるかもしれない。この未来の誰かの進捗は、問題の解決と同時に得た進捗の一部である。

想定外の作業が発生したので予定していたアウトプットがない

確かに機能追加の進捗はゼロである。なぜなら機能追加に労力を割いていないからだ。労力を割いていなければ進捗はでない。その分他の何かに労力を割いていて、そちらに進捗がでていたのではないだろうか。今回の場合は障害対応である。障害対応に労力を割いたのだから、機能追加の進捗は当然発生しない。
機能追加をしないで釣りに行ってしまった場合、機能追加が進んだかどうかではなくたくさん釣れたかどうかにフォーカスすべきである(釣りをしている時に機能追加の進捗がでることもある)。
同様に障害対応に時間を割いていたのであればその時間の進捗は機能追加ではなく障害対応にフォーカスするべきである。

思ったより大変だったので期待していた進捗がでなかった

この場合は進捗がでなかったのではなく、見積もりがずれていたのだと考えるべきである。8時間で修正出来ると思ったコードの修正に16時間かかった場合、当然最初の8時間は進捗がまったく出ていないわけではない。8時間の時点での進捗は50%である。この場合、進捗がでなかったのではなく進捗は50%出たが工数が予想の倍だった、と考えるべきである。

まとめ

「進捗ありません」という気持ちになった場合も、大抵の場合は何かしらが進捗している。

GitHubで編集を提案

Discussion

さざんかぬふさざんかぬふ

Aさんがある作業を進めようとした場合に、意図的にサボっていた訳でなければ(つまり「本当に進捗がないケース」でかつ意図的にサボったという事でなければ)、あらゆる物事はAさんが作業を進める上で必須の事ですね。つまり、コード量などの"見た目"とは関係なく、実際に必要な仕事としては、ある意味で「常に同じペースで進捗している」という事になると思います。

一方で、一般論としては以下のような観点で進捗がある/ないを判断するのかなあと思います:

  • 体調が良い時に自分が取り組んだ場合との比較(自分のコンディションによる相対的な進捗の変化)
  • 他の人が取り組んだ場合との比較(他の人との相対的な進捗の変化)

例えば、健康な状態で行えば1日の作業に10日かかったり、一般的な作業者が1日で済ませることを10日かかったり、みたいなことになると、進捗がまったくないという事ではないにしても、相対的に進捗が無いという事になりそうです。
(ネタにマジレス)