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Ubuntu 20.04 LTSとHWEカーネル

2021/01/21に公開

リリースノートにも書かれているとおり、Ubuntu 20.04 LTS(デスクトップ)ではインストール時点でHWEカーネルへのアップデートが有効になっています。

これはすなわち、Ubuntu 20.04 LTSをインストールした場合は20.04.2以降のカーネルに自動的に上がります。正確にはすでに上がっているはずです。

18.04 LTSの時のように20.04.1からインストールした場合はリリース時点のカーネル(5.4)を使用するといったことはできません。OEMインストールのようにインストーラー起動時にパラメーターを設定するとリリース時点のカーネルにする、といったことはできなさそうです。

カーネルのバージョンが上がると新しいハードウェアに対応するとか、新機能が追加されるとかいいこともありますが、カーネルモジュールをビルドする必要がある場合は注意が必要です。カーネルモジュールはカーネルのバージョンと共に上げる必要があります。

具体的には、当時20.04 LTSのリポジトリにあるVirtualBoxのバージョンは6.1.10であり、このバージョンはカーネル5.8には対応しておらず、HWEカーネルのリリース直後にはVirtualBoxのカーネルモジュールがビルドできなくなっていました、数日後に6.1.16がリリースされ、再びVirtualBoxが使用できるようになりました。

このように、カーネルモジュールを使用する場合にはHWEカーネルの動向に注意が必要です。

カーネルのバージョンは上がって欲しくない、リリース時点のカーネルを使用したいという場合は、慎重に考慮した上で次のコマンドを実行してください。

$ sudo apt install linux-image-generic linux-headers-generic
$ sudo apt purge linux-image-generic-hwe-20.04 "^linux-image-$(uname -r|cut -f1 -d "-").*" "^linux-headers-$(uname -r|cut -f1 -d "-").*"
$ sudo apt purge "^linux-image-unsigned-$(uname -r|cut -f1 -d "-").*"
$ sudo apt autoremove --purge

途中実行中のカーネルを削除しますか? というdebconfが2回表示されますが、いずれも「いいえ」を選択して削除してください。

カーネルの削除注意

再起動すればカーネル5.4で起動しているはずです。

20210201追記:
どうやらUbuntuフレーバーではHWEカーネルにはならないようです。昨日Xubuntu 20.04 LTSを新規インストールして確認しました。

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