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Linux入門:Tera Termを使った構築・接続から初期設定、ファイル編集まで

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はじめに

私は今、Linuxで構築をしています。Windows環境からLinuxサーバーを操作する際、多くのエンジニアにとって欠かせないツールが「Tera Term」です。サーバーの構築作業は、このTera Termの黒い画面(CUI)を通じて行われることがほとんどです。私も今使っていますがこれはとても難しいと思いきや使い方を覚えれば簡単です。

この記事では、Tera Termを初めて使う方や、サーバー構築の基本を学びたい方に向けて、Tera Termを使ったサーバーへの接続方法から、基本的なサーバー設定、ファイルの編集方法、そして知っていると便利な機能までを、順を追って分かりやすく解説します。いまTera Termを使おうといるけど困っている方の助けになれば幸いです。

Tera Termとは?

Tera Termは、Windowsからリモートのコンピューターに接続するための「ターミナルエミュレータ」です。特に、SSH(Secure Shell)という暗号化された安全な通信を使い、Linuxなどのサーバーにコマンドラインで接続するために広く利用されています。

サーバー構築におけるTera Termの役割は、**サーバーを直接操作するための「窓口」**と考えると分かりやすいです。

1. サーバーへの接続

サーバーを構築するには、まずそのサーバーに接続する必要があります。Tera Termでの接続方法には、主にパスワード認証と公開鍵認証の2種類があります。

パスワード認証で接続する

私は普段このやり方でやっています。

  1. Tera Termを起動すると「新しい接続」ダイアログが表示されます。
  2. 以下の情報を入力します。
    • ホスト: 接続したいサーバーのIPアドレスまたはホスト名を入力します。
    • サービス: SSH を選択します。
    • TCPポート: 22 (SSHの標準ポート)のままでOKです。
  3. 「OK」をクリックすると、セキュリティ警告が表示されることがあるので、内容を確認して「続行」をクリックします。
  4. 「SSH認証」ダイアログで、ユーザー名パスワードを入力し、「OK」をクリックします。

これでサーバーにログインでき、コマンドが入力できる状態になります。

公開鍵認証で接続する(より安全)

AWS EC2など、クラウドサーバーではこちらの方法が主流です。パスワードを使わないため、より安全な接続方法とされています。

  1. 「新しい接続」ダイアログでホスト情報を入力し、「OK」をクリックします。
  2. 「SSH認証」ダイアログで、ユーザー名を入力します。
  3. 「プレインパスワードを使う」のチェックを外し、「RSA/DSA/ECDSA/ED25519鍵を使う」を選択します。
  4. 「秘密鍵」ボタンをクリックし、サーバー作成時に取得した秘密鍵ファイル(.pem.ppkなど)を選択します。
  5. 「OK」をクリックしてログインします。

2. サーバーの初期設定(基本コマンド操作)

サーバーに接続したら、コマンドを打ち込んで様々な設定を行っていきます。サーバー構築でよく使う基本的なコマンドの例をいくつか紹介します。

パッケージのアップデート

まずはお作法として、インストールされているソフトウェアを最新の状態にします。

# Ubuntu/Debian系の場合
sudo apt update && sudo apt upgrade -y

# CentOS/Rocky Linux系の場合
sudo dnf update -y

ソフトウェアのインストール

Webサーバー(Nginx)をインストールしてみましょう。

# Ubuntu/Debian系
sudo apt install nginx -y

# CentOS/Rocky Linux系
sudo dnf install nginx -y

サービスの起動と自動起動設定

インストールしたNginxを起動し、サーバーが再起動しても自動で立ち上がるように設定します。

# Nginxを起動
sudo systemctl start nginx

# 自動起動を有効化
sudo systemctl enable nginx

# サービスの状態を確認
sudo systemctl status nginx

3. 設定ファイルの編集

サーバー構築では、設定ファイルを編集する場面が頻繁にあります。Tera Termの中から、vimnanoといったコマンドラインエディタを使って編集します。

ここでは、vimを使った簡単な編集例を紹介します。

# Nginxの設定ファイルを開く
sudo vim /etc/nginx/nginx.conf

vimには独特の操作方法があります。

  • iキーを押すと挿入モードになり、文字を入力できます。
  • 編集が終わったらEscキーを押してノーマルモードに戻ります。
  • ノーマルモードの状態で :wq と入力してEnterキーを押すと、保存して終了します。

4. 知っておくと便利な機能

ログの取得

作業内容を証跡として残すために、Tera Termの操作ログを保存する機能は非常に重要です。

  1. メニューバーの「ファイル」→「ログ」を選択します。
  2. 保存先のファイル名を指定し、「標準ログ」形式で保存を開始します。

これで、画面に表示された内容がすべてファイルに記録されます。

WinSCPとの連携

ファイルをサーバーにアップロード/ダウンロードするには、WinSCPというツールが便利です。WinSCPからTera Termを直接呼び出す設定をしておくと、作業効率が格段に上がります。

  1. WinSCPでサーバーに接続します。
  2. 上部のメニューから「コマンド」→「ターミナルを開く」を選択すると、同じ接続情報でTera Termが起動し、すぐにコマンド操作に移れます。

まとめ

Tera Termは、Windowsからサーバーを構築・管理するための基本ツールです。

  • SSHで安全にサーバーに接続する。
  • コマンドを実行して、ソフトウェアのインストールや設定を行う。
  • vimなどのCUIエディタで設定ファイルを編集する。

これらの基本的な使い方をマスターすることが、サーバーエンジニアへの第一歩となります。最初は黒い画面に戸惑うかもしれませんが、コマンド操作に慣れてくると、GUIよりも素早く効率的に作業できるようになるはずです。ぜひ、色々なコマンドを試してみて。仕事で活躍できるようになれば幸いです。

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