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Elastic Enterprise Search実装ガイド

2025/03/10に公開

Elastic Enterprise Search 実装ガイド

Elastic Enterprise Search は、Elasticsearch を基盤とした強力な検索プラットフォームであり、ウェブサイト、アプリケーション、ワークプレイス検索といった多様なユースケースに対応できます。この記事では、Elastic Enterprise Search の実装方法について、実践的な例を交えながら段階的に解説します。

Elastic Enterprise Search とは?

Elastic Enterprise Search は、以下の3つの主要コンポーネントで構成されています。

  • App Search: ウェブサイトやアプリケーション向けの検索機能を簡単に構築できます。
  • Workplace Search: 企業内の様々なデータソース(Google Workspace, Salesforce, Slack など)を統合し、一元的な検索を実現します。
  • Site Search: ウェブサイトのコンテンツをクロールし、高速で正確な検索を提供します。

App Search の実装

App Search を利用することで、カスタムの検索アプリケーションを迅速に構築できます。以下は、Python を用いた実装例です。

from elastic_enterprise_search import AppSearch

app_search = AppSearch(
    "http://localhost:3002",
    http_auth=("admin", "changeme"),
)

# エンジンを作成
app_search.create_engine(engine_name="my-engine")

# ドキュメントをインデックス
documents = [
    {"id": "1", "title": "Elasticsearch入門", "content": "Elasticsearchの基本的な使い方"},
    {"id": "2", "title": "Kibana活用ガイド", "content": "Kibanaでデータを可視化する方法"},
]
app_search.index_documents(engine_name="my-engine", documents=documents)

# 検索を実行
results = app_search.search(
    engine_name="my-engine", query="Elasticsearch"
)
print(results)

Workplace Search の実装

Workplace Search は、企業内の様々なデータソースを接続し、統一的な検索インターフェースを提供します。設定は主に Web UI から行います。

  1. コネクタの設定: Google Workspace, Salesforce, Slack など、接続したいデータソースのコネクタを設定します。
  2. スキーマの定義: 検索対象となるデータのスキーマを定義します。
  3. アクセス制御: ユーザーやグループごとにアクセス権限を設定します。

Site Search の実装

Site Search を利用することで、ウェブサイトの検索機能を強化できます。設定は Web UI から行い、クローラーの設定や検索結果の表示方法などをカスタマイズできます。

実践的な例:ECサイトへの App Search 導入

ECサイトに App Search を導入し、商品検索機能を向上させる例を考えてみましょう。

商品データ(商品名、説明、価格、カテゴリなど)を App Search にインデックスします。検索時には、ユーザーが入力したキーワードに基づいて検索を実行し、関連度の高い商品をランキング順に表示します。ファセット検索や絞り込み検索機能も実装することで、ユーザーの検索体験を向上させることができます。

Elasticsearch との連携

Elastic Enterprise Search は Elasticsearch を基盤として構築されています。そのため、Elasticsearch の強力な機能(分析、集約、可視化など)を活用することができます。例えば、検索ログを Elasticsearch に保存し、Kibana で分析することで、ユーザーの検索行動を把握し、検索機能の改善に役立てることができます。

セキュリティ

Elastic Enterprise Search は、セキュリティにも配慮した設計となっています。アクセス制御、暗号化、監査ログなど、様々なセキュリティ機能を提供しています。

結論

Elastic Enterprise Search は、強力で柔軟な検索プラットフォームであり、様々なユースケースに対応できます。App Search, Workplace Search, Site Search を使い分けることで、最適な検索ソリューションを構築できます。

次のステップ

  • 公式ドキュメントを参照し、詳細な機能や設定方法を学ぶ。
  • 実際に Elastic Enterprise Search をインストールし、サンプルデータを使って動作を確認する。
  • 自身のユースケースに合わせた設定を行い、検索アプリケーションを開発する。

主なトピック: App Search、Workplace Search、Site Search、Elasticsearch 連携、セキュリティ、実践的な実装例、Python コードサンプル、設定方法、データソース接続、スキーマ定義、アクセス制御、クローラー設定、検索結果カスタマイズ、ファセット検索、絞り込み検索、検索ログ分析、Kibana 連携



書籍情報:

  • 書籍タイトル:Elasticsearch Enterprise Search 実践ガイド:ビジネスを加速する検索基盤構築
  • 書籍スラッグ:book-20250310-051548
  • チャプター数:20
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