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AnkiConnect×Python: フラッシュカード学習を自動化する実践ガイド

2025/03/04に公開

AnkiConnect×Python: フラッシュカード学習を自動化する実践ガイド

この記事では、AnkiConnectとPythonを使ってフラッシュカード学習を自動化する方法を解説します。Ankiは強力なフラッシュカード学習ソフトウェアですが、AnkiConnectとPythonを組み合わせることで、その機能をさらに拡張し、学習効率を劇的に向上させることができます。この記事は『AnkiConnect × Python: フラッシュカード学習を極める - 自動化レシピと高度なカスタマイズ』の内容に基づいており、実践的なコード例と段階的な説明を通して、読者がすぐに自動化を始められるように構成されています。

AnkiConnectとは?

AnkiConnectは、Ankiと外部アプリケーションを接続するためのアドオンです。HTTP APIを提供することで、Pythonをはじめとする様々なプログラミング言語からAnkiを操作することを可能にします。これにより、デッキの作成、カードの追加、学習状況の取得など、Ankiのほぼ全ての機能をプログラムで制御できます。

PythonでAnkiConnectを使う準備

AnkiConnectを利用するには、まずAnkiにAnkiConnectアドオンをインストールする必要があります。その後、Pythonでrequestsライブラリを使用してAnkiConnectのAPIにリクエストを送信します。

pip install requests

基本操作:カードの追加

最も基本的な操作として、PythonからAnkiに新しいカードを追加する方法を見てみましょう。

import requests
import json

def add_card(deck_name, front, back):
    payload = {
        "action": "addNote",
        "version": 6,
        "params": {
            "note": {
                "deckName": deck_name,
                "modelName": "Basic",  # モデル名(Basic, Clozeなど)
                "fields": {
                    "Front": front,
                    "Back": back
                },
                "options": {
                    "allowDuplicate": False  # 重複を許可しない
                },
                "tags": []
            }
        }
    }

    response = requests.post("http://127.0.0.1:8765", json=payload)
    return json.loads(response.text)

# 使用例
result = add_card("Python用語", "AnkiConnect", "Ankiと外部アプリケーションを接続するためのアドオン")
print(result)

このコードでは、add_card関数がデッキ名、表面、裏面を引数に取り、AnkiConnectにカード追加リクエストを送信します。modelNameは使用するノートタイプを指定します。

応用例:CSVファイルからカードを一括登録

Pythonの強力なファイル処理機能と組み合わせることで、CSVファイルから大量のカードを一括登録できます。

import csv
import requests
import json

# ... (add_card関数は上記と同じ)

def add_cards_from_csv(csv_file, deck_name):
    with open(csv_file, 'r', encoding='utf-8') as file:
        reader = csv.reader(file)
        next(reader)  # ヘッダー行をスキップ

        for row in reader:
            front = row[0]
            back = row[1]
            add_card(deck_name, front, back)

# 使用例
add_cards_from_csv("vocabulary.csv", "English Vocabulary")

この例では、vocabulary.csvファイルから単語を読み込み、"English Vocabulary"デッキにカードを追加します。

学習状況の取得と分析

AnkiConnectを使えば、学習状況を取得し、Pythonで分析することも可能です。例えば、特定のデッキのカード数を取得するには、次のコードを使用します。

import requests
import json

def get_deck_stats(deck_name):
    payload = {
        "action": "deckStats",
        "version": 6,
        "params": {
            "deckName": deck_name
        }
    }

    response = requests.post("http://127.0.0.1:8765", json=payload)
    return json.loads(response.text)

# 使用例
stats = get_deck_stats("Python用語")
print(stats)

高度なカスタマイズ:モデルの作成と操作

AnkiConnectでは、新しいノートタイプ(モデル)の作成や既存モデルの変更も可能です。フィールドの追加、削除、カードテンプレートの編集などをPythonで行うことで、学習内容に合わせてAnkiを柔軟にカスタマイズできます。具体的なコード例は書籍で詳しく解説されています。

その他の活用例

  • ウェブスクレイピングと連携して自動的にカードを作成
  • テキスト音声合成を使って音声付きのカードを作成
  • 機械学習を利用した学習スケジュールの最適化

結論と次のステップ

この記事では、AnkiConnectとPythonを使ったフラッシュカード学習の自動化の基本を解説しました。Pythonの柔軟なプログラミング能力とAnkiConnectのAPIを組み合わせることで、学習効率を大幅に向上させる様々なカスタマイズが可能です。この記事で紹介したコード例を参考に、自身の学習スタイルに最適な自動化システムを構築してみてください。

書籍情報

  • 書籍タイトル:AnkiConnect × Python: フラッシュカード学習を極める - 自動化レシピと高度なカスタマイズ
  • 書籍スラッグ:book-20250304-045421
  • チャプター数:20
  • 主なトピック: AnkiConnectのセットアップ、Pythonによる基本操作、カードの一括登録、学習状況の取得と分析、モデルのカスタマイズ、ウェブスクレイピングとの連携、音声付きカードの作成、機械学習による学習最適化など
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