フロントエンドカンファレンスin北海道 2025 に参加したらチームの視座が爆上がりした話
法人・団体専用のパーティー会場検索サイト「会場ベストサーチ」を運用する株式会社アイデアログの取締役CTOの松川と申します。
2025年9月6日にフロントエンドカンファレンスin北海道に当社開発チームで参加してきました。参加した結果、チームにどのような影響があったか、その感想や気づきを今回書きます。
※各セッションについてのレポートなどセッションの具体的な内容には触れません。また、テクニカルな話もありません。チームにプラスの変化を求めるマネージャーの方には参考になるかもしれません。
参加の背景
もともと、2025.09.04~05の二日間で開発チームの合宿を札幌市で計画していました。開催3週間前くらいに、チームメンバーのいっしー君がReactのコミュニティーである、ReactTokyoに参加していてイベントの情報をチームにシェアしてくれたのがきっかけです。
丁度、プロジェクトマネージャである私が以下の課題感を持っていたこともあり、即日、チームでの参加を決意して、旅程を変更し東京から参加するメンバーの延泊を決意しました。(実際には管理部のメンバーが変更の手配に奔走することになりましたが、感謝!)
チーム内での迷い・悩み
プロダクト開発を行っていると、いろいろと壁にぶち当たります。その迷いや悩みは他のテック企業も同じように感じているはずのもので、当社固有のものではなさそうなものがほとんどです。開発スピード、品質、レビュー、学習、生産性、パフォーマンス、セキュリティー、UI/UX、ケイパビリティ、イネーブリングなどそんな文脈です。
現在地がわからない
そもそも他社さんと比較して、どこまで進んでいるのか、そもそも向いている方向が合っているんだっけ?という迷いが常にありました。これは会社にこもっていては解消されませんので、外に情報を撮りにいく機会を探していました。
実績のある方から良質な情報を得る事
当社の全社的な考え方ですが、答えがあるもの(他社で実現されていること)については、その分野で実績のある方からの情報を獲得しにゆく、という方針があります。今回は登壇者の皆様のキャリアを拝見しても、圧倒的に先を行っている方々ばかりでしたので、ぜひお話を聞いてみたいと思いました。
アーカイブを視聴するなどの手段もありましたが、今回はチームでのリアル参加にこだわりました。同じ情報をリアルで聞くという臨場感やリアルタイムの意見交換を重視したわけです。
行ってみて自分たちにとってよかったこと
リアルでチームで参加するというところにこだわった結果、様々な方と交流をさせていただくことができました。オンラインでもアーカイブでも得られることがあるかもしれませんが、同じ場をシェアすることで浸透力が違ったと思いますし、そとの世界を見ることでチームの視座が上がったかと思います。
方向性が間違っていない事の確認できたこと
社内で「こうだろう」「この方向性であっているはず」と思っていたことはそのほとんどが間違っていないことがわかりました。
実績ある方からの客観的な情報を得たこと
迷っていたことも第3者の実績がある方から生のアドバイスをいただくことで、チームメンバーそれぞれに安心感が芽生えます。また、すごい、と思っている方でも当たり前ですが、悩みはありますし、銀の弾丸やウルトラCの解決策を持っているわけではないことがわかりました。
原理原則に則り、当たり前のことを真剣に、情熱的に徹底して取り組まれている。その熱量や投資した労力が圧倒的な違いを生んでいることがわかりました。
リモートワークのチームの対面のコミュニケーションが出来たこと
普段我々は基本的にリモートワークを行っています。一部のメンバーは週に数回は同じ作業環境で仕事をするのですが、遠方のメンバーとはオンライン、テキストベースでのコミュニケーションがメインです。
もちろん仕事は進められるわけなのですが、リアルで同じ目的をもった時間を共有することで深まる相互理解は私の当初の想定を超えていました。
コントリビューターの方への謝辞
9/7にはReactの世界で、Zustand。Jotai, Wakuなどの作者で知られる加藤 大志(Daishi Kato)さん主催の「React Server Componentsハンズオン by React Tokyo」に参加しました。
実際に活動されている方のリアルが知れたこと
我々からすると神のような存在の加藤さんですが、なんと、少人数でWakuを使用したRSCのハンズオンをされるということで、これも当社フロントエンドエンジニアと3名で参加させていただきました。
いうまでもなく世界的に利用されているライブラリの開発者の方なので、いろんな妄想をしていましたが、お話させていただくととても親しみやすかったことが印象的でした。
日本発で世界に貢献されている方が結構いること知れたこと
加藤さんのお話からご自身以外にも、世界的に活躍されているエンジニアの方がいらっしゃることを知り、日本のエンジニアとしてとても誇らしいと感じました。どんどんそのような方が増えてくれると嬉しいですし、僭越ながら自分が関わったチームからそのような人物が排出されたとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
初学者への貢献のスタンス
これも、最も感動したポイントの1つなのですが、初学者に対して(私も初学者です)にとても温かい姿勢で接していただいたことです。参加者の方には非エンジニアでありながら、キャリアチェンジにチャレンジされている方もいらっしゃる中、ハンズオンを通して学びが得られるように熱心にご対応をいただきました。
学び続ける方へのリスペクト
二日間の参加を通して、いろんな登壇者の方、参加者の方を拝見しましたが、感想としては学び続ける姿勢にシンプルにリスペクトを感じました。
色んな立場、ポジションの方が不断の努力をされている
フロントエンドカンファレンスという催しなので、当然フロントエンド系の方が中心になりますが、所属企業・団体、会社規模、役職、職種、非エンジニアの方まで様々な立場の方が、テーマを持って絶えることない努力と探究心を持って取り組まれていることに、感心するとともに、奮い立たされました。
初学者の方の挑戦のスタンス
前述の通り、9/7のハンズオンでは、キャリアチェンジに挑戦されている方とも交流を持たせていただきましたが、そのチャレンジ精神や真っ直ぐさにまたまた感動すると共に、勇気をもらいました。
よく言われることですが、何かを始めるにあたって、遅すぎることはないし、明確な意思があれば、どの時点でも挑戦可能だし、実現も可能なのだと再認識しました。
今後の方針
今回、運営の方も含め、莫大な労力と情熱によりこのような催しごとが開催されていることを知りました。プロダクト開発チームとして、IT業界に携わる1社として今後の方針についても考えることがあったので書きます。
コミュニティーへの貢献
このようなコミュニティーは多くの方の奉仕や利他の精神、業界の発展に寄与したいという思いに支えられています。コミュニティーに対して貢献をするにあたって、私たちが今すぐできることは、コミュニティーに参加をして、少しでも盛り上がりに貢献することなのかと思います。また、何か情報や行動を「Give」できることがあれば、失敗を恐れずチャレンジすること名の方と思いました。例えば、LTの登壇などは当社のメンバーがチャレンジできる機会があれば、積極的に支援したいと考えています。
対面のコミュニケーションを大切に
合宿形式の勉強会も今回開催したこともあって、普段リモートワークのメンバーがまとまった時間を共有したことによって、チームの視座は確実に上がりましたし、早速翌日の本日からから改善を感じています。
定期的に開催するにしても、地理的な問題があるので、開催頻度を密にするのは簡単ではありませんが、リモートワークでも共同ワークをする時間を計画的に設けるなど、工夫の余地はあるのではないかと思いました。
チームの性質・個性やプロダクトのフェーズにもよりますが、リモートとリアルの上手な使い分けについてはまだまだ改良の余地がありそうです。
成功へのコミットメント
このようなコミュニティーからいただいたものは、いつか何かしらの形で恩返ししたいと考えています。そのためには、まずは我々が圧倒的な実績を持ち、成功しなければなりません。
事業成長戦略としてコミットメントは本気で行っていますが、今回その動機づけの理由が一つ増えたという感想です。自分たちの成長を支援いただいたコミュニティーにいつか恩返しするために、「実績がある人」側の立場に立ち貢献していきたいですね。
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