Figmaでプロダクトデザインのプロセスを通じて「メンバー間の共通認識」を高める🙆♀️
こちらはFigma 開発アドベントカレンダー22日目の記事です。
初のアドベントカレンダー投稿になります、よろしくお願いします☕️
はじめに
直近、高官庁系の大きくて古いシステムのリプレイスの案件にジョインしました。
「特殊なドメイン」 「入力項目の多さ(素材や数量、予実差異)」 「ユーザーのロールの多さ」 などが目立っていました。現行システムが古くてUIに機能が散在しており、機能の見直しも多かったので参考にし難い状況でした。
その状況下でメンバー間の共通認識をもてていない事に課題を感じていたのでその対応策として実行した取り組みを紹介しようと思います。デザイナー不在の中で、手探りで作っていたのでこんなやり方もあるんだって感じで読んでもらえれば幸いです。
話したいこと
1.UIを作る段階を踏む(HTMLからFigmaへとりこんで骨格を素早く組む)
2.作ったUIを公開して意見をもらう(Figmaのコメント機能を使う、ウィジェットの付箋Sticky noteを使う)
3.チームにあったFigmaの運用方針を模索して取り込んでいく
1.UIを作る段階を踏む(HTMLからFigmaへとりこんで骨格を素早く組む)
「プロダクトデザインのどのプロセスにいるのか」という現在地を意識しておくことが大切です
私はプロトタイプはSTGの環境に上がっているものを想定して画面を組んでいってしまうので、Figmaの中でホバーアクションとかを組み込んだりはあんまり実装せずにいます。
これに関しては開発メンバー間のリソース次第だとは思いますが、個人的にはFigma上でイベントへの反応を組み込むよりかはもっと違う部分に時間をかけたほうがいいかなと思います。
スケッチ‥現在手元にある情報を整理したドキュメント各種から作るラフ
ワイヤーフレーム‥UIの骨格+機能+概要のコンテンツを具備
モックアップ‥状態や制御、正しいコンテンツを具備
プロトタイプ‥開発環境のソース
上記の画像のようにプロセスのどの部分で何を話すかを書いておくとブレないかなぁと思います。
適時、チームごとにどのタイミングで画面遷移図、画面要素項目、状態、制御をドキュメントに落とすかは話あうといいと思います。
サイトからHTMLをFigmaに取り込むこともできるので、そこからモックアップを作ることもできます。下記のプラグインを使ってマイナポータルからワイヤーフレームを作った例です。
現在地を意識しておくことで以下のようなメリットがあります
- 議論がしやすくなる
- 議論が盛り上がった時に収束しやすくなる
- 足りない部分の情報を整理することができる
- 現状はどのフェーズにいるのかを相手に伝えやすい
2.作ったUIを公開して意見をもらう(Figmaのコメント機能を使う、ウィジェットの付箋Sticky noteを使う)
Figma上で共有されたデザインを確認してもらって。色んな設計の配慮が出来るように各分野のメンバーにレビューしてもらう
下記のような感じで
付箋‥仕様や制御、状態に関して情報を盛り込む(付箋の色で使い分ける)
コメント‥ 質問・提案・確認 についての情報。 解決したものは解決済みへ。 解決した事項を付箋や画面に取り込む
3.チームにあったFigmaの運用方針を模索して取り込んでいく
デジタル庁さんがデザインシステム利用の手引きを公開しています!
他にも企業さんがデザインシステムをいくつも公開しているので参考にしてみてください。
最後は駆け足になってしまいましたが、読んでいただきありがとうございます!😅
他にも色々書きたいことがたくさんあるのですが、飛び込みでアドベントカレンダーに登録してしまったので書き上げることを目的にしました!
結論
- デザインは行ったり来たりするものだという前提でいると気持ちが少し軽くなる
- 共通認識を作って、解像度を上げることを目的にしたデザインと割り切って行う→クリエイティブなデザインに走らないため(デザイナーの中での棲み分けを)
- 早期からメンバーを巻き込んで色んな設計の配慮が出来るようにする
- 段階を踏んでデザインプロセスを進めていく
- 段階に応じたことをして余計なことはしない
- 変更が多発するのが容易に見通せる状況で細部の作り込みはしない
- FigmaでUIを起こすことにより、更に解像度が上がる
- 段階に応じてどの情報を整理したいのか明確にして、議論が膨らみすぎないようにする
- チームの成熟度、システムの複雑性などを加味してその状況にあった運用に調整していく
参考
Discussion