Open2

学びについて

hono3bono3hono3bono3

私たちは世界からさまざまな情報を受け取る。これらは近接項(2)と呼ばれる。つまり自分が実際に体感できる情報である。こうした情報を受け取ることで、私たちは頭の中でいろいろな推論を重ね、内部モデルを作り出す。一方、世界の側ではそれを生み出す原因系が存在する。これが遠隔項である。そして近接項から生み出された内部モデルを遠隔項と結びつけたときに真正の理解が生み出されるという。

鈴木宏昭「私たちはどう学んでいるのか」

hono3bono3hono3bono3

「望ましい困難」にはいくつかあるが、そのうちの一つは「生成効果(generation effect)」として知られている。自分一人で答えを出そう(生成しよう)と奮闘することは、たとえ出した答えが間違っていても、その後の学びは強化される。ソクラテスが弟子たちに、答えを授けるのではなく、自ら考え出すよう強いていたのは、ソクラテスがそこをよくわかっていたからだろう。学習者がこれを実行するには、将来のメリットのために、現在のパフォーマンスを意図的に犠牲にしなければならない。

デイビッド・エプスタイン「RANGE」