ペン型入力デバイス MX Ink +Meta Quest 3はいいぞという話
はじめに
ホロラボ林です。
この記事では、Meta Quest と組み合わせて使う、MRスタイラス(ペン型入力)デバイス MX Ink の紹介と魅力を書こうと思います。
開発の仕方にもすこし触れますが、こうやって使い始められるよとか、
何に使えそうかなど、使ってみた感想を元に企画を考えるときのヒントになれば幸いです。
MX Inkとは
MX Inkはlogicool社が出した、Quest用のMRスタイラスです。
本家サイトの購入ページの紹介文を見ると
混合現実(MR)におけるハンドヘルドツールの自然な拡張性。MX Inkは、共同作業の結果としてMeta設定コントロールが統合された、Made for Meta製品です。なじみのある操作性と精度で、新しい機能を探索。
とあり、何を言っているか、全然わかりませんw
ただ、製品紹介ページを見ると比較的イメージはわかりやすいです。
要点としては
- Meta Quest 2/3専用のペン型入力デバイス(他デバイスでは使えない)
- Meta Questのサードパーティーコントローラーとして認識される(コントローラーとしても使える)
- ペンの先端と、グリップ部分に圧力センサーがあって、平面にも、空間にも線が描ける
- お絵描き/3D系Questアプリなどは既に対応しているアプリもある。(開発しなくても使える)
- Unityを使って独自アプリが開発ができる
- 29gで結構軽い。最長7時間のバッテリー寿命(ハプティブ使用時は通常3時間)
- 税込みで15,400円(比較的安い?)
といったところでしょうか。
ちなみに、スタイラスという言葉の意味は
先の尖った棒状の筆記具で、インクなどを使わずに、押し当てることで筆記する。 現在では、携帯情報端末(PDA)などのタッチパネル式のポインティングデバイスを操作するものが知られるが、本来は柔らかい素材に溝を彫ることで文字や図画を書く道具であった。
だそうです。
どういうものが作れるの?
ホロラボでもMX Ink を複数買って、いろいろ触ってみています。
つくってみた1 パススルーで空間にマーキング
- パススルーで空間に線が描けます(人差し指の握りの強さで太さが変更できます)
- 先端を物体や壁に押し付ける事でも線が描けます。
つくってみた2 空間共有で複数人でお絵描き
- 複数人で位置合わせして、お絵描き
- Quest + Apple Vision Pro で空間共有(Vision Proはハンドジェスチャーでお絵描き) + Voice Chat Photon社のサンプルがベースです。
MX Inkを使ってアプリ開発するには?
MX Ink開発者向けサイトが充実しています。
MX Ink の開発情報は以下のサイトにまとまっています。
Unityだけでなく、 OpenXR準拠で Unreal Engineや WebXR にも対応しているようです。
また、自分で開発しなくても一通りの機能が確認できるデモアプリのapkも配布されています。
3D モデルのデータも配布されているので、場合によっては3D プリンタなどでデバイスを拡張しても面白いかもしれません。
Unityでの開発
Unityでの開発は、このページに情報がまとまっていて、Unitypackageが配布されています。
とてもシンプルな構成なので、既存のQuestアプリにMX Inkを組み込むのも比較的容易にできると思います。
先に Xの引用で紹介した、青い線を引いているアプリもこのUnitypackageを利用して、さらにアプリ側で、パススルーの設定を行っただけで、すごく簡単に作成できました。
MX Inkは Horizon Managed Servicesの MDM管理のデバイスでも利用できます。
MX Inkは HMS(Horizon Managed Services) 管理デバイスでも利用できます。
発売当初は、MX Ink をデバイスとペアリングするには、スマートフォンアプリが必要で、法人向けの、Meta Quest for Bussiness のMDMでデバイス管理が行われていると、スマートフォンアプリが利用できないため、ペアリングができなかったのですが、今時点(2025年3月時点)では、Quest内部のメニューからスタイラスのペアリングができるようになったので、MDM管理デバイスでも、MX Inkは利用可能となっています。
※Horizon Managed Servicesは2025年3月まではMeta Quest for Bussinessと呼ばれていたものです。
まとめ
この記事ではMX Inkの紹介をしました。
もっといろいろ魅力や可能性など、書きたかったのですが、長くなりそうなので、また改めてにします。(眠い)
直感的に利用できるペン型入力デバイスは、XRアプリケーションが幅広い世代に受け入れられていく、きっかけにもなりそうです。
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また、ちょうどこの記事を書いている時に、文具メーカーのゼブラ社の「kaku lab.(カクラボ)」からXR空間でペンを使って描画する「kaku XR」というものが発表されました。
こちらは、まだ製品化前のようですが、Questだけでなく、Apple Vision Proにも対応しているようで
これからペン型の入力デバイスなど、直感的に利用できるデバイスが増えてくるのは楽しみです。
Discussion
mx inkの活用事例ゴルフゲーム