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OpenSea対応の情報解禁、EIP-2981とは?

2022/06/23に公開

今回は、NFT NYCでOpenSeaが対応すると先出し情報解禁された、EIP-2981についてご紹介します。

結論

EIP-2981とは、Ethereumでのロイヤリティ標準規格のことです。

EIPとは

イーサリアム改善提案(EIP)は、イーサリアムに関する新しい機能案やプロセス案を規定する標準規格です。 EIP には、技術仕様の変更案が含まれており、コミュニティの 「信頼できる情報源」として機能します。 イーサリアムのネットワークアップグレードとアプリケーションの標準規格は、EIP プロセスでの議論を通じて開発されます。
イーサリアムコミュニティ内の誰でも EIP を作成することができます。 EIP を書くためのガイドラインは EIP 1 に含まれています。 EIP は、機能の簡潔な技術仕様、その根拠を記載する必要があります。 EIP の著者は、コミュニティ内でコンセンサスを構築し、反対意見を文書化します。 適格な EIP を提出するにあたり、技術的な基準が高いため、EIP 著者のほとんどはアプリケーション開発者またはプロトコル開発者でした。

https://ethereum.org/ja/より引用

今回のロイヤリティ標準規格以外にも多くの改善提案が進んでいるので、一度覗いてみてください。

EIP-2981って何がいいの?

NFT=作成者は二次流通時のロイヤリティを受け取ることができるというイメージですが、EIP-2981に対応すると何が変わるのでしょうか。

現状のマーケットプレイスには独自のロイヤリティ支払い実装を備えているところも存在するため、マーケットプレイスが異なると二次流通のロイヤリティを受け取れなくなるケースがありました。

EIP-2981は、ERC-721及びERC-1155の規格で発行されているNFTに適用されます。EIP-2981に対応しているプラットフォーム間であれば、プラットフォームを跨いだ場合でも、販売・再販売されるたびにNFT作成者または権利所有者は二次流通のロイヤリティの支払いを受けることができます。

今回、NFT NYCでOpenSeaがEIP-2981に対応するという情報が先出しで解禁されました。これによりEIP-2981に対応しているNFTであればOpenSea以外で発行されたものでも、OpenSea内で取引が発生した場合はロイヤリティが受け取れるようになり、マーケットプレイスに依存しない分散的なNFT流通が見込めるようになります。
業界最大手のOpenSeaがEIP-2981に対応したことで、他のマーケットプレイスも同じ動きをする可能性に期待でき、NFTエコシステム全体の相互運用性がより高まっていくと考えられます。

*ERC-721とは、NFTの標準規格。tokenId と呼ばれるuint256変数を持つことで、ERC-721コントラクトでは、コントラクトアドレスと uint256 tokenId のペアとなり、一意性をもつことができるトークン規格のこと。

*ERC-1155とは、ERC-20 や ERC-721 トークンと同じ機能、さらには両方を同時に行うことができるようになっており、複数のトークンタイプを管理するコントラクトのための標準的なトークン規格。そして両規格の機能を向上させ、より効率的になり、ERC-20 と ERC-721 規格の明らかな実装ミスを修正することができるもの。

Hokusaiについて

マルチチェーンのNFTインフラ「Hokusai」は2021年7月よりEIP-2981準拠したNFTのAPIを提供しています。

Hokusaiを活用したプロダクトであれば、相互運用性が高まりプラットフォームを跨いだ収益分配を実現します。
今後OpenSeaのシェアが減少して行き、多種多様なNFTマーケットプレイスが出てくる中で横断的にロイヤリティを受け取ることができるEIP-2981への対応はかなり重要になってくるかもしれません。

OpenSeaが対応開始する前にHokusaiのAPIを使用してNFTを発行してみてはいかがでしょうか?

https://hokusai.app/jp

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