IntuneからmacOSへのアプリケーション配布(.app)
概要
Intuneを利用することで、macOSへアプリケーションを配布することができます。Microsoft Learnには以下3種類のアプリ配布方法が記載されています。
配布したいアプリケーションが上記形式で提供されていれば、手順に従って行うだけです。では上記に記載されていない .app 形式で提供されている場合はどうするのか、というのが本文書の内容になります。
本文書では、主にWindowsアプリケーション配布と異なる部分について記載します。
想定読者
- macOSをIntuneで管理したい人
- macOSにIntuneでアプリケーション配布したい人
- macOS初心者
想定環境
- 作業端末としてmacOSデバイスが必要です。
.app アプリケーション配布手順
.app → DMGの変換
Microsoft Learnに書いてある通り、.app ファイルを配布する場合は DMG アプリケーションの手順に従います。
.dmgまたは.app ファイルをデプロイするには、「Microsoft Intuneに macOS DMG アプリを追加する」を参照してください。
ただ.appファイルはそのままではIntuneにアップロードすることはできず、一旦DMG形式に変換する必要があります。この変換手順はmacOSの世界の話のためか、Microsoft Learnには記載がありません。
DMGファイル、つまりディスクイメージファイルはmacOSのディスクユーティリティを利用して作成することができます。ですので、.appファイルを含んだディスクイメージを作成することで、DMGに変換することができます。
ファイル、フォルダどちらも変換元として指定できますが、.appファイル単体の時もフォルダからイメージを作成しましょう。ファイルからイメージを作成した場合、Intuneで配布したファイルのパーミッションがおかしくなり、開けない状態になりました。フォルダから作成した場合はこのような問題は発生しませんでした。
検出ルールの設定
DMGファイルの作成ができれば、手順に従いIntune管理センターからアプリを追加することになります。追加の流れはWindowsと同様ですが、検出ルールの指定の仕方がWindowsと大きく異なります。
WindowsではMSIやレジストリ、ファイルの情報など、さまざまな検出ルールを指定できます(Win32アプリの場合)。
一方macOSは「アプリバンドルID」と「アプリのバージョン」のみと、シンプルです。これらの値はMicrosoft Learnに記載のある通り、macOSのdefaultsコマンド、または、直接.appファイル内のInfo.plistファイルを参照することで確認可能です。
まとめ
DMGファイルはディスクユーティリティで作成できる、ということさえ分かれば、.appファイルもIntuneで配布可能、という話でした。
おまけ
私が配布したかった .app ファイルはTeamViewer Quick Supportのカスタムモジュールです。カスタムモジュールはTeamViewer Management Console内のリンクからダウンロードするのですが、WindowsデバイスでアクセスするとWindows版のモジュールしかダウンロードできません。macOS版モジュールが欲しい場合はmacOSデバイスで同じURLにアクセスする必要があります。
当たり前な話ですが、macOSの管理をしようと思ったら、作業端末としてもmacOSが必要なケースがとても多いのです。
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