学んだことを活かすために、obsidianとincremental writingを活用する
はじめに
皆さんは本を読むのは好きですか?
プログラムを書いたり、システム構築のために必要なことを調べていると、様々な書籍が Web でおすすめされています。
自分はそんな本たちを色々と買い集めたり読むようになって 7,8 年は経っていますが、今でも自分の知識はまだまだです。
そんな自分が日ごろ考えていることは、「学んだことをどう蓄積し、活用させるか」です。
自分の中で何がベストプラクティスなのか表面化するために、まずは3つ、自分の中で考えていることをアウトプットしてみます。
incremental writing を活用する
長期記憶のための学習システム SuperMemo 作者の Piotr Woznjak さんが提唱した概念です。
自分が書いたノートを、間隔反復周期(エビングハウスの忘却曲線)をもとに振り返り、長い目を見ながら自分の色々な経験を付与させてアップデートしていきます。
このノートの取り方は、Obsidian の Spaced Repetition プラグインを使えば実現可能です。
自分は、obsidian で作成したノートはすべて Spaced Repetition のレビュー対象にして、
日々自分が過去にかいたノートの表現を変えたり、エピソードを付け加えたり、新しいリンクを貼ったりなどしています。
このノートテイキング手法は、レビュー対象ノートが日々蓄積されていくので、時間が足りず破綻してしまう方もいるようです。
うまく運用していくには、1 日1時間など、決まった時間の中でレビューを完了できるようにすることが大事だと思っています。
直観駆動で「なんか表現が長ったらしいな・・・まとめたれ!」とか、「この説明は別のノートに切り出した方が主題がぶれないな・・・」など 一目見て気になる部分だけ手直ししていくのがコツだと思われます。
obsidian の設定
obsidian は自由度が高いツールで、人によってセットアップ手順も異なるため、自分のやり方を共有しておきます。
まずインストールしたら、以下の記事を参考にセットアップを進めていきます。
そのあとは、好きなスタイル設定テーマ(僕は border を使っています)を入れて、
あと以下記事に従ってプラグインを導入すると実現できます。
💎Spaced Repetitionプラグインで「Ankiっぽい」ノート見直しの仕組みを実現
ちなみに、Obsidian にはスマートフォン用アプリも用意されており、かなり使い勝手が良いです。PC で操作するのと変わらない操作感で Spaced Repetition が実施できています。
また、syncthing で記事のマークダウンファイルを端末間共有できるようにしておけば、ほぼリアルタイムでスマホでも PC でも編集ができます。
ウメハラ A になりきってアウトプットする
格ゲープロのウメハラさんは、突発的に願望や欲求を思う「ウメハラ A」と、常に頭の中で俯瞰的に物事を見つめる「ウメハラ B」間でバランスをとることを意識しているらしいです。
いきなり何なんだ、、、と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、この考え方はアウトプットの記事執筆にはとても良いです。
まずは A さんになりきり、B さんに対して自分が思ったことをぶつけていきましょう。
また、何か記事を書くときに、「この表現が伝わりやすいか?」「間違っていないか?」「自分は何を伝えたいのか・・・」など様々なブレーキをかけることがあると思います。
この意識は、俯瞰的に物事を見つめる「ウメハラ B」の思考そのものです(僕のウメハラ B さんが完璧主義なだけかもしれませんが)
この思考を優位にしてしまうと、自分の思考が他の記事や生成AIが出力した文章のような、すでに世に出ている表現に書き換わっていってしまいます。
まずは「自分が感じたこと」をベースとしてアウトプットすることが大事だと思います。
読書の気づきは積極的に公開する
学びというのは、自分と他人の意見を相対化することで得られることも多いです。
その本について、何が自分にとって大事だったのかをまとめておくと、他の人と書評を比べることができ理解が深まります。
最近(2025/01)は、Perplexity や Felo、Genspark のような検索 AI で、web 上の文献をベースに高い推論能力を持ったモデルに情報を要約してもらえるようになっています。
その本が「何を解決したいのか?そのために何が必要なのか?」について、自分・著者・他の書評者の解釈がどのように違うのかAIに整理してもらうことで、自分の解釈や視座がより明確なものになっていきます。
まとめ
自分の言葉で気軽にアウトプットしていきましょう。
文章に残しておけば、いつか役に立つ瞬間があるかもしれません。
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