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生成 AI (Gemini, NotebookLM) の布教活動ログ

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生成 AI を社内で布教する時におこなった活動の記録。自分用メモ。
(ここで言う生成 AI は Gemini や NotebookLM)

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  • まずは興味がありそうな人と一緒に操作方法から確認する形で、色々と文章生成などをした
    • 3,4人
    • まずはじめに Gemini と work space の連携がどれくらいの精度で出来るのか研究した
      • @ での連携でどれくらいの精度で欲しい情報が取得できるか、Gemini とスプレッドシートを組み合わせた方法、など
    • 次に NotebookLM でどのようなことが出来るのか教えた
      • NotebookLM は元々自分や他のエンジニア等は使ってた
  • その後は slack の専用チャンネルを作って、Gemini や NotebookLM の情報を発信
    • 全正社員を招待
    • 最初の5日間は Gemini について、次の5日間は NotebookLM についての tips を発信
  • 発信をし続けると、そもそも操作感が分からない人もいたので、初心者向け(≒ 操作方法からの説明)の講座のようなものを主催
    • 今のところ月1ペースを想定
      • 2025年5月から開始
  • 2025年6月現在、専用の slack のチャンネルでは主に最新の動向などをシェアするようにしている
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勉強会の一環として、7月末にプロンプトの書き方会を開催することになった

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Gemini, NotebookLM 初心者会で利用した資料

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marp: true
theme: default
paginate: true
backgroundColor: #f8fafc
color: #374151
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# Gemini & NotebookLM 活用ガイド

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# 大規模言語モデル(LLM)とは?
## AIが言葉を理解し、生成する仕組みの基本

LLMは、インターネット上の膨大なテキストデータを学習し、単語や文の関連性、文法、意味を理解します。

**例えるなら:** 「言葉のパターンを非常に多く知っている、賢いアシスタント」のような存在です。

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# LLMの仕組み

    ```
    学習 → 予測 → 生成
    ```

1. **学習** - 大量のテキストデータから言語のパターンを学ぶ
2. **予測** - 文脈に応じて次に続く最適な言葉を予測する
3. **生成** - 自然な文章、回答、要約などをアウトプット

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# 生成AIとの賢い向き合い方
## AIを効果的かつ安全に活用するためのポイント

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# 心構えと注意点

- ⚠️ **万能ではない:** 常に最新・正確とは限らず、誤情報(ハルシネーション)の可能性も
- 🎯 **明確な指示:** 具体的で分かりやすいプロンプトが重要
- 🔄 **試行錯誤:** 繰り返し試し、より良い結果を目指す

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# 効果的な活用方法

- 💡 **アイデア創出支援:** 新企画のブレインストーミング相手として
- ✍️ **文章作成・校正:** メール、レポート等の下書きや改善に
- ℹ️ **情報収集の起点:** 関連情報や概要把握の出発点に
- 🌐 **翻訳・要約:** 時間のかかる作業を効率化

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# Gemini - 次世代のAIモデル
## Google開発の高性能マルチモーダルAI

多様なタスクに対応できる汎用的なAIアシスタント

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# Geminiの主な機能

- 💬 様々な質問への自然な回答
- 📝 レポート、メール、クリエイティブな文章作成
- ✂️ 長文ドキュメントの要約
- 🌍 多言語翻訳
- 💡 新しいアイデアや企画の提案
- 💻 コード生成、デバッグ、説明
- 🖼️ 画像理解・生成(一部機能)

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# Geminiの基本的な操作方法

1. https://gemini.google.com/ にアクセスします
2. 入力ボックスに質問や指示をテキストで入力します
3. 送信ボタンをクリックし、AIの処理を待ちます
4. 生成された回答を確認し、必要に応じて改善やフィードバックを行います

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# より良い回答を得るためのヒント

- **具体的かつ明確に** - 何をしてほしいか、どんな形式でほしいかを詳細に記述
- **文脈情報を提供する** - 必要な背景情報や前提条件を伝える
- **出力形式を指定する** - 表形式、箇条書きなど、希望する形式を明確に

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# NotebookLM - あなた専用のAIアシスタント
## アップロードした情報源に基づいて回答を生成

信頼性の高い情報活用を実現する特化型AIツール

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# NotebookLMの主な特徴とメリット

- 📚 **ソースに基づいた回答:** アップロード資料に忠実で信頼性が高い
- 🛡️ **ハルシネーション抑制:** 限定された情報源参照で誤情報を低減
- 🎯 **専門家化:** 特定文書群に関する質問に特化したAIとして機能
- 🔗 **引用元表示:** 回答の根拠を明示し、ファクトチェックが容易

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# NotebookLMの基本的な操作方法

1. https://notebooklm.google.com/ にアクセスし、「新規作成」をクリックします
2. 情報源となるドキュメント(PDF、テキスト等)をノートブックに追加します
3. チャットインターフェースで、ソースに関する質問や指示を入力します
4. AIが生成した回答と引用元を確認し、ノート機能で情報を整理します

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# NotebookLM 活用のヒント

- **適切なソースを選択** - 質問内容や目的に合った質の高い情報源を選ぶ
- **ソースの範囲を意識** - アップロードされた情報範囲内での回答となることを理解
- **具体的な質問をする** - 明確な問いかけで、より的確な回答を引き出す
- **ノート機能を積極的に活用** - 得られた知見を記録・整理し、知識の定着と再利用を促す

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# まとめ

1. **LLMは大量データで学習し自然な文章を生成**
2. **生成AIは万能ではない。批判的視点とファクトチェックが不可欠**
3. **Geminiは多機能な高性能LLM。明確な指示が鍵**
4. **NotebookLMは情報源に基づくAI。信頼性と専門性が強み**
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一部の人(非エンジニア)と一緒に、NotebookLM のソースを充実させて精度の高いチャット bot を作成しようとしている。

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Gemini レベルアップ会で利用した資料

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theme: default
paginate: true
backgroundColor: #f8fafc
color: #374151
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# <!--fit--> 生成AI活用レベルアップ会
### プロンプトの書き方とコンテキストの付与

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**本日のゴール**

# <!--fit--> 明日から業務で使える、質の高いプロンプトが書けるようになる

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# イントロダクション
## なぜプロンプトの書き方を学ぶ必要があるのか?

- 生成AIは **「プロンプトに基づくアウトプットを生成する」** ツール
- つまり、生成AIは生成AIの使い方自体は教えてくれない

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# <!--fit--> 前回のおさらい

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# LLMの仕組み

```
学習 → 予測 → 生成
```

- 「日本の首都はどこですか?」というプロンプトを入力した時、「日本の首都は東京です」という文章を推測して生成している
  - **日本の首都** を理解しているのではない☁️

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# LLMの回答の確度を上げる

適当なプロンプトだと推測する幅が広すぎて、回答の質がブレる or 誰でも言えるようなことを言うようになる

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# <!--fit--> ではどう書くべきか?

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# プロンプトの3大原則

## 1. **具体的**で**明確**な指示を出す
## 2. 希望する**出力形式**を指定する
## 3. 出力の**お手本**を例示する

※他にもテクニックはありますが、基本はこれで良いと思います

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# 原則1:具体的で明確な指示を出す

曖昧な指示は、曖昧な回答しか生みません。
**5W1H**を意識して、具体的なアクションを指示しましょう。

- **Who**: 誰が / 誰に
- **What**: 何を
- **When**: いつ
- **Where**: どこで
- **Why**: なぜ
- **How**: どのように

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# 原則1:具体的で明確な指示を出す**悪い例**
`報告書を書いて`**良い例**
```
月次売上報告書を (← What)
経営会議に出席する役員向けに (← Who)
今月の実績(1-25日まで)を基に (← When)
全国5支店の売上データから (← Where)
来月の販売戦略を決めるために (← Why)
A4 1枚のサマリー形式で作成してください (← How)
```

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# 原則2:希望する出力形式を指定する

期待するアウトプットの形式を最初に指定することで、手戻りをなくし、コピー&ペーストでそのまま使える成果物を得られます。

❌ **悪い例**
`新製品のメリットとデメリットを教えて`**良い例**
`新製品のメリットとデメリットを、以下の**表形式**でまとめてください。`
`| 項目 | メリット | デメリット |`

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# 原則2:希望する出力形式を指定する
## 出力形式の指定例

- `箇条書きでまとめて`
- `マークダウン形式で出力して`
- `【見出し】と【本文】の形式で`
- `重要なキーワードを太字にして`

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# 原則3:出力のお手本を例示する

AIに回答の「お手本」をいくつか見せることで、出力のフォーマットやスタイルを厳密に制御する技術です。

**「こういう風に答えてほしい」という例を具体的に示します。**

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# 原則3:出力のお手本を例示する
## プロンプト例

```
顧客からのフィードバックを「要望」「不満」「質問」に分類してください。

【例1】
入力:ログインパスワードを忘れました。
分類:質問

【例2】
入力:アプリがすぐ落ちて使い物にならない。
分類:不満

【例3】
入力:〇〇という機能が欲しいです。
分類:要望
```

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# <!--fit--> でも正直、常にこれらを意識してプロンプト書くのはしんどい...

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# メタプロンプトをおこなう

メタプロンプトとは、**プロンプトを生成するためのプロンプト**のこと。

AIに「これから〇〇したい。そのための最高のプロンプトを考えて」とお願いするテクニック🤖

## なぜ有効か?
- プロンプト作成の叩き台をAIに任せられる
- 自分では思いつかない、質の高い指示を発見することも可能

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# メタプロンプトの実践例

**やりたいこと:** `部下の目標設定面談で使う、効果的な質問リストが欲しい`

**普通のプロンプト:** `目標設定面談で使える質問を10個教えて。`
- 一般的で浅いリストになりがち

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# メタプロンプトの実践例

```
あなたは経験豊富な人事コンサルタントです。
部下の自律的な成長を促すための「目標設定面談」を設計します。

この面談の効果を最大化するための、質問リストを生成するプロンプトを提案してください。
```
- AIに「プロの視点」でプロンプトを作らせることで、より質の高いアウトプットを期待できる

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# <!--fit--> ただし、プロンプトの書き方を極めるだけでは生成AIを活用しきれない

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# コンテキストを制する者は生成AIを制する

- (学習元になければ)AIは会社の状況や、過去の経緯を一切知らない
- 具体的なコンテキストが多いほど、具体的な回答が得られる

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# 付与すべきコンテキストの例

1.  **組織情報**: 会社名、業界、規模、文化
2.  **状況説明**: 現在の課題、これまでの経緯、目標
3.  **対象者情報**: 誰向けの成果物か、相手の知識レベル
4.  **制約条件**: 予算、期限、社内ルール、使用リソース

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# コンテキスト付与の実例
## 悪い例

売上向上の施策を提案してください。

- 誰でも言える、一般的で役に立たない提案が返ってくる…

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# コンテキスト付与の実例
## 良い例

弊社は**従業員50名****地方都市にあるスポーツ用品店**です。コロナ禍で**売上が30%減少**し、現在も回復していません。主な**顧客層は30-50代****男性**です。

実店舗の来客数が戻らず、**ECサイトの売上****全体の5%程度**です。

**追加投資予算****月額10万円まで**で、現在の人員で対応可能な施策を希望します。

この状況で、**3ヶ月以内****売上を10%向上**させる施策を**3つ提案**してください。

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# コンテキスト付与の実例
## さらに具体的に

先ほどのスライドで太字で表記されていた情報をさらに密度の高いドキュメントとして用意しておいて、Gemini に添付ファイルとして付与する

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# Gemini にコンテキストを付与する

![add-to-context-gemini](../../../attachments/add-to-context-gemini.png)

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# <!--fit--> 本日のまとめ

## プロンプトは曖昧さを排除し、具体的な指示を出すようにする
## コンテキストを十分に提供する