リモートサーバー版の Notion MCP を試してみた〜OSS 版と挙動を比較してみた〜
はじめに
Notion にプロジェクトのタスクやドキュメントを集約している会社・チームは多いと思います。
私は数ヶ月前、 Notion が公式で notion-mcp-server を公開していることを知りました。
公開当初、これを一度試してみたのですが、当時は API のリクエストボディに含めるような JSON ライクな形式で指示を出す必要があり、「もっと自然な文章で使いたいな」と感じて活用しきれずにいました。
ただ、最近になって、 X で「リモートサーバー版の Notion の MCP は OSS 版よりも性能が上がっている」という噂を耳にしました。
これは再挑戦するしかない!と思い立ち、改めて Notion との連携を試みることにしました。
この記事では、OSS 版の Notion MCP でつまずいた経験と、リモートサーバー版でいかにスムーズに目的を達成できたか、その比較を共有します。
OSS 版 MCP で挑戦
まずは、ローカル環境で OSS 版の notion-mcp-server
を動かし、AI エージェントに話しかけた結果を共有します。
今回の目的は、「開発タスク DB の中で、プロパティの『誰ボール?』に私がアサインされているチケットを探す」ことです。
早速、エージェントに「『誰ボール?』に私がアサインされているチケットを検索して」とお願いしてみました。
私: (データベースのURLを提示して)『誰ボール?』に私がアサインされているチケットを検索して
エージェント: (検索中...)...結果が得られませんでした。
どうやら、いきなり私の名前で検索するのは難しかったようです。
気を取り直して、まずはデータベースにアクセス可能かどうか確認してもらいました。
こちらの目当ての「開発 Request チケット」というデータベースはアクセス可能のようでした。
次に、そのデータベースの構造を調べてもらい、「誰ボール?」と「ステータス」というプロパティがあることを確認。
私のユーザー ID も特定してもらったので、これで問題ないかと思いました。
私: (私の ID を提示して)私が『誰ボール?』に設定されているチケットを検索して。
エージェント: (検索中...)...見つかりませんでした。
なぜか結果はゼロ...
結局 OSS 版 での対話では、目的のチケットを見つけることはできませんでした。
リモートサーバー版 MCP でリベンジ
次に、リモートサーバー版の MCP に切り替えて、同じ目的を達成できるか試してみました。
すると、驚くほどスムーズに処理が進みました。
私: (データベースのURLを提示して)『誰ボール?』に私がアサインされているチケットを検索して
エージェント: (処理中...)承知いたしました。以下にチケット情報を表示します。
あっという間に、前回あれほど苦労したチケット情報が、きれいに整理された形式で出力されました。
(下記は出力のイメージです。)
## アサインされているチケット
### 1. xxxがyyyできない
- チケットID: TICKET-22bbeb4
- ステータス: 7. 完了
- 機能: hoge
- 概要: xxxがyyyできないので...(省略)
### 2. xxxの時yyyになるので、zzzになってほしい
- チケットID: TICKET-1aebeb4
- ステータス: 6. レビュー中
- 機能: hoge
- 概要: xxxの時yyyになるので、zzzになってほしいので...(省略)
### 3. xxxの時yyyになることがあるので調査してほしい
- チケットID: TICKET-20ebeb4
- ステータス: 2. todo
- 機能: hoge
- 概要: xxxの時yyyになることがあるので調査してほしいので...(省略)
OSS 版であれだけ手こずったのが嘘のように、リモートサーバー版では一瞬で目的を達成できてしまいました。
ただし、これは Cursor で比較検討したのですが、リモートサーバー版は OSS 版の5倍以上のコンテキストウィンドウのトークンを消費してしまいました。
なぜ良くなったのか?
冒頭引用させていただいた X のポストにも画像が添付されていましたが、下記の課題をリモートサーバー版は解消してくれたようです👀
- ブロック構造がゆえに、 マークダウンの一行を追加するのにも時間がかかってしまう
遅い
- 読み込みの際にもJSON構造が悪さをして時間がかかってしまったり、トークンの消費量が激しい
重い
- 検索がタイトルのクエリ検索しか対応していないため見つけたい情報が見つからない
使えない
まとめ
Notion の MCP サーバーを利用するなら、リモートサーバー版一択。
ただ、消費するトークンが増大してしまうので、連発すると精度は落ちてしまいそうです。
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