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## GISを学ぶ Vol.7:膨大なデータから必要な情報を見つける_データ選択・属性検索・空間検索

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こんにちは、古閑です。

GIS学習の続きです。前回までで、GISデータの形式や地図上での表現方法を学びました。今回は、その知識を活かし、膨大なデータの中から「必要なデータだけを抽出する」方法について学び始めたので、その記録を共有します。

GISの利用場面では、何万件というデータの中から、分析や地図化の目的に合った特定のデータのみを抽出する作業が不可欠になります。これを効率的に行うための方法がいくつか存在します。

1. データ選択の基本:クリックとドラッグ

最も基本的な抽出方法は、地図上でフィーチャ(一つひとつの図形)を直接クリックしたり、ドラッグして範囲を囲んだりして選択することです。

  • QGISとArcGIS Proの共通点
    • どちらのソフトウェアでも、この基本的な操作方法はほとんど同じです。
    • Shiftキーを押しながらクリックすると、複数のフィーチャを追加で選択できます。
    • Ctrlキー(ArcGIS Pro)やもう一度クリック(QGIS)することで、選択を解除できます。
  • 重要なルール
    • 一度選択したフィーチャやレコードに対してデータ処理を行うと、選択したものだけが処理の対象になります。
    • そのため、不要になった際には、必ず選択を解除しておく必要があります。

2. 必要なデータを効率的に見つける2つの検索方法

手動での選択には限界があります。より複雑な条件でデータを抽出するために、GISには主に2つの検索機能が備わっています。

  • 属性検索
    • これは、データの「属性情報」(例:地名、人口、定員数など)の値に基づいて検索する方法です。
    • 例えば、「定員が50人以上」という条件を設定して検索することで、データの中から特定の保育園だけを抽出できます。
  • 空間検索
    • これは、データの「空間的な位置関係」に基づいて検索する方法です。
    • 例えば、「特定の駅の500m以内にある保育園をすべて選択する」といった操作がこれにあたります。

3.[QGISの場合]実践例

①フィーチャを手動選択する場合は、マウスカーソルを「地物の選択」に変更します。「地物選択」ボタンの ▼ をクリックすると、範囲選択用のカーソルも表示されますが、とりあえず、オーソドックスな「シングルクリックによる地物の選択」で操作します。
②選択したいフィーチャをクリックすると、そのフィーチャが選択されます。

選択されたフィーチャをもう一度クリックするか、何もない場所でクリックすると選択が解除されます。

複数フィーチャを追加していく場合は[ Shift ]を押しながらクリックします。また、ドラッグで範囲選択もできます。


今日の感想と今後の展望

今回、ArcGIS Proの操作方法も調べながらQGISで実践してみたところ、基本的な操作に大きな違いがないことを実感しました。これは、今後さまざまなGISソフトに触れる際の自信に繋がります。

次回の学習では、今回学んだ「属性検索」と「空間検索」について、具体的な操作方法をQGISで試してみようと思います。これにより、膨大な件数の中から、分析や地図化に本当に必要なデータだけを効率的に探し出せるようになるはずです。


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