Docker Desktop for Linux
Docker Desktop for Linux を Ubuntu で使うには、deb パッケージをダウンロードして apt
コマンドでインストールするだけです。
あらかじめ用意する環境としては 64 bit 版の Ubuntu OS が動作する環境が良いでしょう。システム要件はInstall on Linux | Docker Documentation にあるとおりです。
Ubuntu OS を使う場合を想定してわかりやすくしておくと、次になります。
- 64 bit 版 Ubuntu 22.04 Desktop 版(systemd init system, Gnome 環境が採用されている, ID mapping in user namespaces に対応している)
- トレイアイコンを使う場合は Gnome extension の AppIndicator などが必要
- Intel VT-x 対応 か AMD-V 対応の CPU
- UEFI/BIOS で、この機能が有効化されていること(AMD-Vは無効化できないので有効化されている)
- インテルのプロセッサーの仕様を確認
- AMDのプロセッサーの仕様を確認
- KVM による仮想化に対応(OS で KVM を有効化しておけば利用できる)
- QEMU は5.2以上が必要で最新版を推奨
- 4 GB以上のメモリー
Docker Desktop for Linux は Docker Desktop 用の仮想マシンを実行して動作します。
Docker Desktop は条件によっては有料版を使う必要があります。個人で利用する分には無償で利用可能です。ちなみに、Docker を使うには、GUI アプリを含まない Docker Engine というものをインストールしても良いです。
Docker Engine であれば、32 bit 版、ARM 系の CPU もサポートされていますが、Docker Desktop はサポートされている範囲が狭いです。
ここで、Docker Desktop をインストールする前に、Ubuntu へ Docker Engine をインストールしている場合はどうなるでしょう。結論としては、Ubuntu へインストールした Docker Desktop for Linux と Docker Engine は別のコンテキストで動作するということになります。
Ubuntu で動作している Docker のコンテキストを確認するには、docker context ls
というコマンドを実行することでわかります。Docker Desktop の方は desktop-linux というコンテキストのものが使われます。Docker Engine のコンテキストについては、Docker Desktop より先にインストールしてある場合は、default という名前になります。