技術ドキュメントの英語がつらすぎたので、自分で学習アプリを作ってみた話
エンジニアとして英語学習する上でのペイン
ライブラリを導入する際。海外の技術ブログをキャッチアップする際。英文のドキュメントを読むことになります。
そんな際、いつもつまづくポイントがありました。
課題1. 翻訳精度の問題
翻訳ツールを通すだけでは専門的な文脈やコードが考慮されず、変な翻訳結果になることが多いです。
ブラウザ翻訳は年々向上していますが、現時点では技術文書では満足できる精度ではありません。
課題2. ウインドウが散らばる問題
原文・翻訳とブラウザを行き来しながらスクロールして読むので、画面操作が煩雑になります。
込み入った実装について、公式ドキュメントと照らし合わせながら作業する際などは、3画面を行き来することになっていました。
原文と翻訳とエディタを行き来
課題3. "業務で必要な英語" と "学習している英単語" が噛み合わない問題
英単語アプリでは日常やビジネスの単語集が多く、エンジニア業務に直結する単語力につながりません。
業務中にせっかく意味を調べても、記憶に定着せず何度も調べてしまっていました。
業務に繋がらない単語集
「英語学習」のアンチパターン
つまるところ以下のようなアンチパターンを繰り返して失敗していました。
# | アンチパターン | つまずきポイント |
---|---|---|
1 | 自動翻訳だけに頼る | 精度が低く、コードや前後の文脈を考慮してくれない。 |
2 | 業務と分断された単語帳で学習 | 覚えた単語が実務で役立たない |
3 | 単語を調べるだけで復習しない | 調べてもすぐ忘れる |
4 | 手動で単語集をつくる | 単語登録の作業が面倒で続かない |
「翻訳→単語登録→復習」の流れを一気通貫で
そこで、「翻訳して読みながら、その場で気になった単語を登録し、自然に復習できる」仕組みが理想だと考えました。このワークフローが優れている理由は次の通りです。
- 業務と直結した英単語を学べる:実際に業務で目にした文章から単語を抜き出すため、無駄な単語学習がなくなる。
- 文脈の中で覚えられる:単語の意味だけでなく、使われる文脈も一緒に覚えるので定着しやすい。
- 復習がシームレス:登録した単語が自動的に最適なタイミングで復習できるようになっている。
こうして生まれたのが Engleee というWebアプリです。
Engleeeで実現したこと
1. コードが崩れない翻訳画面
技術文書のURLを貼ると、原文と翻訳文を並列表示。コードブロックやインラインコードはそのままの形で残るため、翻訳が崩れません。
原文と訳文のスクロール同期
2. 単語登録がワンクリック
翻訳画面で気になった英単語をクリックすると、その場で意味がポップアップ表示され、そのまま学習セットに追加できます。
気になった単語をすぐに登録
3. 学習と復習が自然な流れに
登録した単語は、忘却曲線に基づいて自動的に復習タイミングが決まるため、効率的に復習できます。
単語の学習イメージ
実際に使って感じたこと
Engleeeを使い始めてから、業務で出会う英単語や表現が明らかに定着しやすくなりました。何より、業務で読む英語文書から単語を拾っているので、「実際に使える英語力が上がっている」という実感が強いです。
また、コード混じりの文章でもストレスなく読めるようになり、ドキュメントを読むことに対するハードルが下がりました。
使い始める手順
- Engleee( https://engleee.com )にアクセス
- 読みたい技術文書やGitHubのURLを貼り付けて翻訳
- 気になる単語をクリックして単語セットに追加
- 学習したい単語セットを選択
- あとは単語を少しずつ復習するだけ
業務で英語を使うものの、学習を継続できず、実務に活かしきれないと感じているエンジニアの方は、ぜひ一度お試しください。私と同じ悩みをお持ちの方が、少しでも英語の壁を乗り越える手助けとなれば幸いです。
☝️登録不要で使い始められますので、ぜひこちらから試してみてください。
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