ゼロから Mini-PC にUbuntu22.04.4 をインストールする方法
はじめに
ROS 2をやったこともない状態でmros2-asp3-f767ziをビルドから動作確認までできたので、別途購入した M.2 2242 SSD 256GB へ Ubuntu22.04.4 をインストールする所まで備忘録も兼ねて投稿します。
少々長くなってしまったため、今回は Ubuntu 22.04 のインストールまでとし、次回から ROS 2 ~ mROS 2 のビルド環境を構築する方法までを紹介したいと思います。
本記事で使用する機器および、環境
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ハードウェア
- GMKtec N6005 NucBox7 Mini PC ¥21,799 ⇒Amazon.com
- M.2 2242 SSD 256GB ¥3,899 ⇒Amazon.com
- USB メモリ 32GB (所持品)
※参考価格は購入当時の額になります
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ソフトウェア
- Ubuntu22.04
インストールメディアの作成
本作業は Windows 11 Home にて行いました。
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Ubuntu のページから Ubuntu22.04.4 LTS の ISO ファイルをダウンロードします。
Download Ubuntu Desktop -
Universal USB Installer 2.0.2.2 をダウンロードします。
Universal USB Installer -
以下の URL を参照しつつ USB メモリへ Universal USB Installer 2.0.2.2 を使用してインストールメディアとして書き込みます。
【2023年版】UbuntuのUSBインストールメディアを作成
作業用 PC のセッティング
今回は Ubuntu で開発をするために入手性が良く、価格も安価な2万円程度の Mini PC (GMKtec N6005 NucBox7) を用意しました。
GMKtec N6005 NucBox7 Mini PC
M.2 2242 SSD 256GB と交換
Mini PC の上部カバーを取り外し M.2 2242 SSD 256GB へ変更します。
M.2 2242 SSD 256GBと交換
当初はプリインストール済みの Windows 11 Pro とデュアルブートする予定でしたが解説のために Ubuntu と Grub をアンインストールし、再度デュアルブートにしようとしたところ「Ubuntu を Windows Boot Manager とは別にインストール」が表示されなくなり、初回とは違う挙動になってしまいました
挙動が変わってしまったインストール画面
そのため元々内臓されていた SSD は Windows 11 Pro 単体で動作可能な状態に戻し、別途購入した SSD へ Ubuntu インストールして専用マシンにしています。
必要な機器の接続
- インストールメディアを書き込んだ USB メモリを接続します。
- USB キーボードとマウス、HDMI ケーブルも接続します。
必要な機器を接続した状態
BIOS の設定
- GMKtec N6005 NucBox7 は電源投入直後からキーボードの ESC キーを連打する事で BIOS 画面が起動します。
BIOS 画面 - Boot へ移動して USB メモリから起動するように設定を変更します。
BOOTデバイスとして USB メモリを選択 - Boot オプション #1 に接続されている USB メモリが選択されていればOKです。
Boot オプション #1 が USB メモリに設定されている状態 - Security へ移動し Secure Boot を選択します。
Security 画面 - Attempt Secure Boot を Disabled に設定します。
Attempt Secure Boot を Disabled に設定
- 最後に変更したBIOS設定を保存して終了すれば Ubuntu のインストールが開始できます。
変更したBIOSの設定を保存して終了する
Ubuntu 22.04.4 LTS インストール
インストールメディアである USB から起動するように設定されていると専用画面が表示されます。
Universal USB Insataller
適切に選択して Ubuntu のインストール画面へと移動します。
Linux-ISOs
Ubuntu22.04.4-desktop-amd64.iso
Boot in grub2 mode
Try or Install Ubuntu
インストール
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Install Ubuntu を選択
今回は Ubuntu をインストールしたいので Install Ubuntu を選択します。
Install Ubuntu -
キーボードの種類を選択
今使用しているキーボードの種類を選びます。
日本で購入するキーボードは大体が日本語キーボードで問題ないと思います。
キーボードの設定 -
Wi-Fiの設定
リストに表示されている Wi-Fi から設定をすれば、スムーズに ROS 2 などの作業を行えます。
ステルス設定の場合はリストに表示されないため、インストール後に設定をします。
Wi-Fiの設定 -
Normal Installation
特に問題はないので、次へ進みます。
Normal Installation -
Erase disk and Install Ubuntu
何もインストールされていないSSDと交換しているのでこのままで問題ありません。
もしこの画像以外の表示がされる場合は何か OS が入っているので確認した方が良いかもしれません。
Erase disk and Install Ubuntu -
Ubuntu をインストールするSSDを選択
今回は SSD が装着できる物理的なスロットが1つしかないので、間違える事はないかと思います。
Install now
Continue -
タイムゾーンの選択
どこをクリックしても同じかと思っていましたが、正確に日本を選択しないと別の場所が選ばれた状態になるため注意が必要です。
タイムゾーンを正しく選択
タイムゾーンの選択を間違えた場合 -
ログイン情報の設定
ここで設定した username と password はログイン時に使用するので、忘れずに控えておきましょう。
Continue を押せば Ubuntu 22.04.4 のインストールが開始されます。
インストール開始
再起動とログイン
インストールが完了すると画像のようなダイアログが表示されます。
その後、自動で再起動を行う際にインストールメディアを取り外すアナウンスがあります。
指示に従って USB メモリを取り外してから Enter キーを押します
インストールの完了と再起動要求の通知
USB メモリを取り外すアナウンス
しばらくするとログイン画面が表示されるので、パスワードを入力すればログインできます。
ログイン画面
ステルスのWi-Fiと接続
Wi-Fiがステルスの設定だった場合の手順について紹介します。
デスクトップ右上にあるアイコンを押下して表示されるメニューから Settings を選択します。
Settings
左側に表示されている一覧から Wi-Fi を選択し、右上のアイコンを押すとメニューが表示されます。
この中の Connect to hidden Network... を選択します。
Connect to hidden Network...
設定画面に接続したいネットワークの設定に従って各種設定を入力すれば接続できるようになります。
ステルス Wi-Fi 設定画面
あとがき
以上 Mini PC へ Ubuntu 22.04.4 をインストールするまでの紹介でした。
普段 Ubuntu に触り慣れてない人間なので、色々と苦労した気はします。
次回から本来紹介したかった ASP3 版 mROS 2 のサンプルプログラムをビルドできる所までの記事を投稿したいと思います。
mROS 2 関連の記事
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