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Wi-Fi メッシュ用にASUSのWi-Fi 7 無線LANルーターを導入

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背景

今回は初めてASUSの無線LANルーターを2台購入し、Wi-Fiメッシュを構築して3週間ほど運用してみたので、その情報を残しておきます。

今回、無線LANルーターをリプレイスしたモチベーションは2つです。

結論から言うと、今のところ通信も機器も安定していて満足しています。

より最先端の通信環境を導入したい

今年、自宅のインターネット環境を10ギガ対応の光回線に変更したのですが、ルーター側は10ギガ非対応かつWi-Fi 6のNEC製のAterm WX5400HPを利用していました。そのため、ルーターを買い換えるなら次はWi-Fi 7 + 10Gb対応と言う自然な流れです。

ただし、現状の通信速度(どの時間帯でも400-500MHzは最低に出る)に不満や何か支障があったわけではなく、それよりも次のWi-Fiメッシュが安定しない問題の方がクリティカルでした。

Wi-Fiメッシュ(子機側の機器)が安定しない問題

1台の無線LANルーターだけで自宅全体をカバーするのが難しく、離れた部屋での通信状況が良くないことがWi-Fiメッシュが必要な理由です。

最悪メッシュじゃなくても中継機でも良いのですが、家庭内で同一単一のSSIDを使えたり、自動で最適なノードへ切り替えができたり、速度面など、やっぱりメッシュネットワークのメットは大きいです。

ただ、このWi-Fiメッシュは利用する無線LANのルーター機器次第で接続もしく機器が安定しないという問題があります。私も1台だけの無線LANルーターを使っている限りにおいては特に大きな問題に遭遇することはなかったのですが、2台をメッシュで利用する場合においては過去2つの機種で子機側の問題に遭遇し、通信環境の安定性に悩まされました。

1号機: BUFFALO Wi-Fi EasyMesh

メッシュ構築前の1台を単体で利用する環境では特に問題もなかったBUFFALO製の無線LANを複数機種、長年使ってきましたが、初めて親子2台を使ってメッシュ(Wi-Fi EasyMeshと呼ばれている)を構築した時に通信が不安定(通信が頻繁に途切れる)かつ頻繁に(毎日もしくは数日に一回の頻度で)子機側が勝手に落ちて通信が全く出来なくなる問題に遭遇しました。

色々と設定を変更したり、サポートにも問い合わせたりと試してみたのですが、問題が解決しませんでした。当時でもネットで同じような問題を訴えているユーザをそれなりに見つけたので、個人の環境の問題ではない気がしています。

最後まで問題は解決できず、BUFFALOのルーターを使うのを辞めました。

2号機: NEC Aterm

BUFFALOがダメだったので、NECの方が良いという情報を得て次はAterm WX5400HP 2台でメッシュを構築しました。1台2万円ちょいくらいの機器ですが、BUFFALOよりは遥かに安定して使えていた。

しかし、それでもまたに(月に数回程度)子機側が勝手にエラーで落ちる問題があり、設定変更などを試してみたのですが完全に問題を回避することは出来ずじまいでした。このエラーの面倒くさいところは、システムがハングしているのか、機器側のACを抜いて強制再起動させないと以降ずっと使えない問題だったことです。親機側は同様のエラーが一度も起きていないので、メッシュを構築時の固有の問題だと思っています。

購入したASUSの無線LANルーター

NEC製だと現時点でB2Cで発売しているものが Aterm 7200D8BE しかないかつこの機種は6GHz帯をサポートしておらず、中途半端な印象を受けたので今回はNEC製のものは断念しました。

その他、セキュリティ上の懸念があるメーカーのものなどは除外し、使い勝手が良い / ネット上のレビューも良さそう / たまたまヨドバシの店舗で10%オフキャンペーンをやっていたなどの理由から、ASUSのルーターにすることにしました。

購入したのは以下です。結果的にはASUSのルーターを買って満足しています(少なくとも現時点では)。ペアレントコントロール、AdGuard、VPN、ストレージ、USBアプリケーション等の搭載機能も豊富で、値段相応の安定性や機能を提供してくれていると思います。

親機: ASUS RT-BE92U

ASUS estoreの価格が42,120円だったのに対して、ヨドバシの店頭販売価格が約33000円でした。

https://www.asus.com/jp/networking-iot-servers/wifi-7/all-series/asus-rt-be92u/

トータル機能の多さや10GbE対応だったことから、リビングのインターネット回線(10ギガ)とLAN接続できるこれを親機にしました。親機と子機の通信環境に不安がある場合は、親子を逆にした方がいいかもしれません。

子機: ASUS RT-BE14000

ASUS estoreの価格が44,820円だったのに対して、ヨドバシの店頭販売価格が約30000円!?でした。

https://www.asus.com/jp/networking-iot-servers/wifi-routers/asus-wifi-routers/asus-rt-be14000/

子機側も親機と同じものにしようかなと最初は思ったのですが、価格が安かったことや無線のバンド(5/6GHz帯のアンテナの数が違う)が大きかったのでこれにしてみました。ただし、この機種は10GbE非対応(WLAN10ギガポートは非搭載)なので注意が必要です。

RT-BE92UとRT-BE14000の違い

トータルバランスや機能の多さで見ると、RT-BE92Uの方が優れているように思います。

RT-BE92URT-BE14000の機能差は以下で確認できます。

https://www.asus.com/jp/product-compare?ProductID=30762,26439&LevelId=networking-iot-servers-wifi-7

セットアップ

機器・メッシュ両方とも、セットアップは非常に簡単でした。セットアップはWebGUI(http://www.asusrouter.com)とASUS Routerアプリの2通りがあります。

https://www.asus.com/jp/support/faq/1045854/

https://www.asus.com/jp/content/asus-router-app/

私は後者のアプリを使いましたが、とても簡単でした。Webもアプリもどちらも確認できる情報や設定項目にほとんど差がなく、どちらでも基本的には同じことができそうです(Webの方でのみシステムログの確認できたりなどの違いは多少あり)。

また、これまで使ってきたメーカーのものよりもよく出来ているなーというのが最初の印象です。設定やトラフィック管理確認、VPNなど。AiProtectionなどのセキュリティ系も使いやすいようにインテグレーションされており、使いやすいと思います。

メッシュノードの設置範囲

公式では以下のように推奨されている様子です。

AiMesh ルーターとノードの距離を 3 ~ 5 m の範囲に設置することをおすすめします。

https://www.asus.com/jp/support/faq/1040444/

私は5メートルは少し超えてるかなーくらいの距離+ドアや壁などの障害物がある距離(環境)に設置していますが、ドアを閉めると多少通信強度が落ちることが観測されますが、何か支障をきたすようなことは今のこところないので問題ない感じです。

ノードかんの通信強度はアプリやWebで確認できるので、アプリなどで通信品質を確認しながら設置するといいと思います。

Wi-Fi 7の目玉機能のMLOはデフォルトOFFに設定されているので、ONにします。ノードの機器との互換性次第では問題が出ることがある様子です。私の環境ではONにして利用していますが、今のところ問題は出ていません。

一方で、MLOをON/OFFにしたところで私の環境だと通信速度に大きな差があるようには感じません...安定性をとるなら、MLOはデフォルトのOFFのままでもいいかもしれません。

バックホールの設定

バックホール(メッシュ間の通信)は無線だと6GHzか5GHzしか選択できません。障害物が多い環境だと2GHz帯を選択した方が良くなる可能性もありますが、そもそも設定変更でそれは選ぶことができなさそうです。

現在は初期設定のままの自動で利用しています。

通信速度のチェック

インターネット通信速度はWi-Fi環境というよりも、プロバイダー側の速度に律速されてしまうため、試す時間帯などの状況次第で大きく違うので何とも言えませんが、

PC -(無線)-> 子機ノード -(無線)-> 親機ルーター -(10ギガ回線)-> インターネット

という環境下で400Mbps〜1.3Gbps前後までは出る感じです。

10ギガの光インターネットにしてはMaxの通信速度が遅い気がしてます...ちょっと残念ではありますが、これは契約するISPや環境次第なので今回は無視します。

なお、Wi-Fi環境は複数台(10デバイス以上)が接続しています(同時接続するのはもっと少ないですが)。

バックホールの通信速度

こっちの方が重要。子機側のノードの定常状態でのバックホールの速度は以下でした。Up側が遅めなのが気になりますが、6/5GHz帯の320/160MHz幅+MIMOでこの数値ならそんなに悪くない感じがしますが、専門家から見たらどうですかね。

後日、ラズパイ等のLinuxデバイスを使って、LAN内で通信速度チェックとかやってみることにします。

未解決のエラーメッセージなど

"kernel: Can't add zero mac!"

システムログで定常的にkernel: Can't add zero mac! というログが定期的に出ています。

"Deauth_ind"

使い初めの頃は出ていなかった以下のようなログが定常的に出力されています。クライアント側に関連しているのかもしれませんが、ログに出てくるMacアドレスのデバイスがクライアントリストの中に無いんですよね。

そんなことある?頻繁に電源ON/OFFや通信をやるようなIoTデバイスかも。実際、Macアドレスの先頭は84:E3:42で割り当てられているベンダーはTuya Smart Incらしいです。Tuya系のデバイスはIoTデバイスによく使われているため、もしかしたら体重計とかその辺の機器かも。

今時点でよく分からんです。

wlceventd: wlceventd_proc_event(645): wl0.1: Deauth_ind XX:XX:XX:XX:XX:XX, status: 0, reason: Unspecified reason (1), rssi:0
wlceventd: wlceventd_proc_event(685): wl0: Auth XX:XX:XX:XX:XX:XX, status: Successful (0), rssi:0

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