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技術力無くても成果は出せる時もある、という話
初めに
以前に qiita で「豆知識:security.debian.orgのアジア担当はさくらインターネットにある」という記事を書きました。これを底本に与太話を開陳しようかと。
スーパーエンジニアが今まで思いもよらなかった実装を引っさげてブレイクスルーを引き起こす!…のは痛快なお話ですが、私やこれを読んでいる貴方のうちの何割かは「the rest of us」であり、モブキャラでしかないわけです。悲しいけど、これ現実なのよね。異世界転生専用トラックは存在しないの。あぁ、キラキラつよつよエンジニアはお呼びじゃないよ、シッシッ。
で、そんなモブキャラが「それなりにいい感じなContributionする」というのをやり遂げた例として挙げられるかなーと思って(今日は眠れないのもあり、)話を書いてみます。
ビフォーアフター
2014年末にsecurity.debian.orgミラー(名前はsetoguchi)を設置完了したところ、Twitter検索すると、この設置前だと皆さん不満バリバリだったのが設置後ピタッと収まりました。そりゃそうだ、北米とEUにしかサーバー無かったんだもの。
成し遂げたこと
端的に言うと「ミラーサーバーを日本国内に1台置いた」…単にそれだけです。しかも、
- サーバー機材はさくらインターネットさんからのご提供
- サーバー設定と運用はDebian System Admins
と人のフンドシ借りまくりです。この褌を借りるにはどうすればいいか?というところがポイントな訳ですね。
人の褌借りて物事進めるのに私に必要だったもの
当然と言うかなんと言うか、相手の度量がないと何も進まないので、ここでは「私側」に必要だったものを。
- 視点。使ってる時に「クッソ遅せぇ!!1!処すぞ!!」とかツイートして終わるだけじゃなくて、「これ遅いってことは結構同じ様に困ってる日本のユーザーも多いだろうなぁ」と思えること。
- プロジェクト中身を回遊して「あ、こうすれば改善話、もちかけられそうだな?」という当たりを付けられる嗅覚
- 「あー、これ自分が全部頑張んなくてもいいじゃん、お願いして任せちゃお!」という割り切り
- いざ、提案とかする前に関係するプロジェクトに対して些細な事でもこれに限らずコツコツ改善続ける。関係者が見て「あ、こいつは信用できそうだな」と思わせるぐらい(年単位)まで。普段の行動による信用貯金がないと話が進まない。
- プロジェクト関係者とのやり取りで、自分が書く英語が出川イングリッシュでも折れない心(英語は学生時代に平均点取ったこと無い&仕事で使うことなどこの時点ではゼロだったぜ!)
- そして 愛(私の場合は Debian に)から生まれる気力は全てを解決する。
ということで、オチは?
「愛だろ、愛」。仕方がないよね、これだけは。
利害関係とか、どうすれば儲かる???とかそういうの差し置いて、もっと強いから。
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