マトリクス型組織とヘッドウォータース
はじめに
来年の組織体制を考えていますが、現状の課題やうまくいったことを一般的なメリデメと比較して
メモをしておこうかなと。
ヘッドウォータースではマトリクス型の組織体制を採用しており、下記記事の通り、
職能グループと事業部のマトリクスになっています。
さらに弊社の場合は、職能、事業部横断で対応する案件が事業のメインなので、職能、事業部、案件の3次元になっているイメージです。
職能部門制組織と事業部制組織を組み合わせたマトリクス組織編成が取られる場合が多くあります
メリット1:業務効率が向上→○
部署などの1次元だけの組織と比べたら、案件以外の役割を職能と事業部で共有できることは
間接的にメリットはあったかと思います。
メリット2:品質の向上→△
視野や業務の幅が広がることによる品質の向上はかなり個人差が出てしまったというのが今年の感想です。
メインは案件の対応なので、職能のスキルを伸ばす活動は個人の案件状況に依存してしまいました。
案件:7、職能:2、事業部:1くらいの割合を確保できれば良いと思いますが、職能の割合を確保できなかった印象です。
メリット3:トップマネジメントの負担軽減→○
現場をわかっている管理者が案件、職能、事業部で役割が分かれているのは、管理者の管理者の負荷分散にはなっていたと思います。
デメリット1:パワーバランスの維持→△
命令系統の複雑化による、混乱/対立は序盤はあったものの、後半は棲み分けができてきたかなと。
案件のパワーバランスが強まったことで、職能の時間が取れず機能しないという課題はありました。
デメリット2:複雑化しやすい→対象外
指示系統が複数あるので、意思決定に統一感がなくなる。そもそもパワーバランスが崩れていたので、問題にはなりにくかったですが、職能のパワーを上げたら発生する問題だと思うので、
職能と事業部の役割を明確にして、統一感がなくなることを防ぎつつ、管理者間の情報共有をする。
デメリット3:ストレスがかかりやすい→△
これはあったかと思います。同じ内容の1on1が複数回実施される、パワーが弱い職能でやりたいことができないなど、改善できた課題もありましたが、改善できなかったこともあります。
マトリクス型組織の失敗例
多くの場合では、指揮命令者同士のパワーバランスを配慮することができず、対立を生んでしまったことが失敗の原因となっています。
その要因の一つとして、組織文化やサポートシステムを一新せず、部門独自のやり方を通した上で、マトリクス組織を編成してしまったことが挙げられます。
1点目のパワーバランスに関しては、対立ではないものの、3次元のパラーバランス調整はできていなかったなと。
2点目は結構該当していて、独自のやり方を通したわけではないですが、課題に対して迅速に対応できなかった印象でした。
まとめ
エンジニアあるあるで課題に目がいきがちになりましたが、
200名程度だと最適なチーム編成をいかに迅速にできるかが重要で、そこに売上管理、労務、技術力向上の役割を追加したというイメージなので、職能や事業部を横断で対応するのはメリットというか前提になります。
その上で、負荷分散や成長促進のためにマトリクス型組織というのは間違っていないと思うので、
来年はメリットをしっかり伸ばしつつ、デメリットを仕組みで解決できたらと。
- 採用で人が急激に増えるのに合わせて変化しやすい仕組み
- 役割の明確化でパワーバランス調整
- 変化が激しい技術分野の調査/対応は案件と同様に事業部、職能、もっというと会社横断で対応
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