【Azure基礎講座】第1回 テナントってなに？

初めに

今回からAzureの基礎知識について、書いていきたいと思います。
第1回は、Azureの根幹となるテナントについてです。

テナントとは

テナントとは、Azureでは組織の管理単位を示します。
例えるのであれば、全てを纏めて入れる箱のようなものです。

テナントと組織は、常に1対1で紐づきます。
時々、複数の会社が合併などしてテナントが複数ある場合がありますが、推奨されていないため、徐々に統合するような方式をとることが多いです。
テナントをAzureの説明としていますが、この概念はMicrosoft製品全体に影響します。
Azureだけではなく、Microsoft365なども一緒くたにして管理します。

Point
ITでは、Azureのテナントとは異なる意味のシングルテナントとマルチテナントという言葉もあります。
シングルテナントはクラウド事業者からある特定の一部分を専有して利用できるようにする設計や構造のことを指します。
一方、マルチテナントは、真逆の複数の顧客間で共有する設計や構造のことを指します。
シングルテナント、マルチテナントを総じて、テナントと呼ぶこともあります。
ITの中でもテナントという言葉自体は複数の意味があるので、利用時には混同しないように注意しましょう。

ディレクトリとは

ディレクトリとは、テナントに紐づくユーザやアプリケーションなどを管理するための一番大きな単位です。
正式には、Azure Entra ID(旧Azure Active Directory)を示します。
テナントとディレクトリは、常に1対1で紐づきます。
基本的に、テナント=ディレクトリと考えることが出来ます。