EC2(Windows)をドメイン参加するとNTPの参照先はどうなるのか?
背景
EC2(Windows)をドメイン参加するとNTPの参照先はどうなるのか気になりました。
※基本の基かもしれません。AWSでWindwos Serverを初めて触る方の参考になれば嬉しい限りです。(もしかすると自動的に参照先が更新されるのか。。?なんて思ったりしてました。。)
結論
デフォルトでは「169.254.169.123(Amazon Time Sync Service)」を参照していますが、ドメイン参加すると参照先に「Time.windows.com」と「ドメインコントローラーのFQDN」の2つが追加されます。(図1、図2)しかしこの中から適当にNTPが参照されるため、サーバごとにばらつきが生じます。
そのためドメインコントローラーと時刻同期をしたい場合は、明示的に設定してあげる必要があります。
図1 ドメイン参加後のサーバ1
図2 ドメイン参加後のサーバ2
※2018 年 8 月以降に公開された Amazon が提供する Windows AMI では、デフォルトで「169.254.169.123(Amazon Time Sync Service)」を参照する様に構成されています。(参考資料[1])
※上記の状態でActive Directory ドメインに参加した場合、NTP タイプ設定が「Allsync」に変更されます。この設定が適用されているクライアントは、使用可能なすべての同期メカニズムを使用して、時刻同期を行います。
手順
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NTP参照先の設定をしたいサーバにRDP接続します。
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以下のコマンドを実行し、現在の設定を確認します。(参考資料[2])
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Windows タイム サービスの状態を表示
w32tm /query /status
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ピアの一覧とそれらの状態の詳細情報を表示
w32tm /query /peers /verbose
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以下のコマンドを実行し、NTPの参照先を明示的に設定します。(「xxx01.com」と「xxx02.com」を任意で変更。今回は2つ。)
w32tm /config /manualpeerlist:"xxx01.com,0x8 xxx02.com,0x8" /syncfromflags:manual /update
オプション | 説明 |
---|---|
/manualpeerlist:"xxx01.com,0x8 xxx02.com,0x8" | 手動で指定するNTPサーバーのリスト |
0x8 | クライアントモードを使用 |
/syncfromflags:manual | 指定したNTPサーバーからのみ時刻を取得 |
/update | 設定変更を即座に適用 |
※ちなみに以下のコマンドを実行するとNTP タイプ設定が 「 NT5DS 」となり、ドメイン階層のみから時刻を同期する様に構成されます。
w32tm /config /syncfromflags:domhier /update
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以下のコマンドを実行し、設定後の確認をします。
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Windows タイム サービスの状態を表示
w32tm /query /status
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ピアの一覧とそれらの状態の詳細情報を表示
w32tm /query /peers /verbose
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参考資料
[1] Windows インスタンスの時刻の設定 - Amazon Elastic Compute Cloud #ローカル Amazon Time Sync Service を使用してインスタンスを設定する
[2]NTP関連コマンド
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