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Jetson AGX Orin のファームウェアフラッシュで詰まったところ
Jetson AGX Orin のファームウェアフラッシュで詰まったところを雑多に並べます。テクニカルな分析はないです。すみません。
一番言いたいこととしては、Jetpack 6.1をフラッシュしたい場合、WSLではなくUbuntu Desktop 20.04のマシンでフラッシュしたほうが良いということです。
全体の流れ
ファームウェアフラッシュを含むセットアップの流れは以下にまとまっています。
ファームウェアフラッシュを行う場合は、後者のリンクの流れが参考になります。
私の場合は、下図の赤線の通り行いました。
フラッシュしたファームウェアは、Jetpack 6.1です。
詰まったところ
WSLで詰まったところがほとんどです。
Ubuntu Desktop 20.04マシンではほぼ詰まらなかったです。
条件は細かく記載していませんので、
詰まったときの「この辺りを触ってみよう」の一助になればという感じです。
SDKManagerの実行環境
- OS要件の通り、Ubuntu Desktop 24.04マシンでは上手くいきません。
- WSLでの手順にしたがってUbuntu Desktop 22.04を進めましたが、初回起動時にHIDが全く認識しませんでした。こちらの事象と思われます。
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WSLでの手順にしたがってUbuntu Desktop 20.04の
ubuntu-20.04-server-cloudimg-arm64-wsl.rootfs.tar.gz
で進めましたら、正常にフラッシュできました。ただし、root userはNGなためsudo groupのuserを作成する必要ありました。
SDKManagerのログイン
- SDKManager GUIではNVIDIA accountへログインができませんでした。SDKManager CLIではログインできました。
- SDKManager CLIでは、フラッシュ前準備の認証鍵やリポジトリの更新処理のコマンドが上手く通っておらず、apt関連のエラーが発生しました。SDKManager GUIでは上手くいきました。
- つまり、SDKManager CLIでログインしてSDKManager GUIでフラッシュ実行することにしました。
フラッシュ可能なストレージ
- こちらの通り、WSLからeMMC以外へのフラッシュはできませんでした。
LinuxマシンからのJetPack componentsのインストール
- インストールが手順書既定のUSB経由できませんでした。SSH serverを設定後にEthernet経由でインストールできました。
JetsonのRecovery Mode
- JetsonがRecovery Modeになっているのかがよく分かりませんでした。Micro USB経由でSerial SSHを行い、ログを確認することで起動モードをできました。
フラッシュ後の動作確認
- Pytochが動作するJetpack 6.1対応Dockerイメージが公式でリリースされていませんでした。先人の知恵にすがりどうにかなりました。
感想
と紆余曲折を経て、WSLでもJetpack 6.1のフラッシュができました。
3度目です。Jetpack 6.1をフラッシュしたい場合は、Ubuntu Desktop 20.04のマシンでのフラッシュを強く推奨します。
本題からズレますが、今回のドキュメントにおいては Windows Terminalが推奨されたり、usbipdを実用的に使用したり、Serial SSHを使用したり、Docker imageでアプリケーションが提供されていたりと様々な技術スタックが取り入れられていて、開発者の好奇心が垣間見えて良かったです。
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