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2025年9月、AIについての個人的な感想文
9月が始まった。
あれだけ騒がしかった蝉の声が、いつの間にか聞こえなくなっている。
この1年、世界はまた加速したらしい。
人々はもはや、言葉(プロンプト)で精巧な動画(Sora)を創り出し、
思考する機械(LLM)の性能は、人間のそれを超えたという噂だ。
自律したエージェントが、かつて人間がやっていた“作業”を静かに代替していく。
すごいな、と思う。
まるで遠い国の出来事のようだ。
その頃、私はパワポの色の“蒼”と“青”の違いについて議論し、
神エクセルが吐き出すエラーコードと格闘していた。
これが私の現実だ。
AIが“思考”や“創造”を代替するなら、人間の“魂”の価値はどこにあるのか。
誰もが創造主になれる世界で、私は何を作ればいいのだろう。
わからない。
システムは完璧に近づいていく。
だが、そのシステムの外側で、私はただ老いていくだけだ。
9月が始まった。
とりあえず、目の前のチケットの期限が近い。
キーボードを叩く。
それが、今の私にできる、唯一のことである。
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