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プログラマが「学ぶ意欲の心理学」を読んだ感想

2022/03/03に公開

背景

「学ぶ意欲の心理学」をななめ読みしましたので、ざっくり感想
前半のみで参考になったところだけ抽出しているので、気になる方は読んでください。

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内容

概要

最も好まれる状態が 「内発的動機づけにより、自己表現などの高い欲求を満たそうとして学習を行っている」 状態。
ただし、この状態にするために、最初の段階では外発的動機づけなどを使っても良いので、学ぶ意欲を徐々に内発的動機づけに変換していきましょう。
他にも、学習過程の最終段階を体験してもらってより高い形を目指す動機づけをしたりする方法や、例えば学習においても努力による解決を学習させる事により、複雑な問題に対して挑戦する意欲をもたせたりするなど、学習に向かわせたい対象に応じて方法を変えるのが良い。

用語

ホーソン効果
例えば新規性のある物事に着手しているときに意欲が湧いてくること

階層性論理
低層の欲求が満たされなければ高層な欲求は発生しない論理

外発的動機づけ
外部からの刺激によって持たされる動機づけ
例えばあることをすれば褒められる。あることをすれば叱られるなど
アメとムチ

内発的動機づけ
内部からの欲求によって持たされる動機づけ

動因低減説
刺激がなければ、学習は発生しない説
後で出てくるが、人・動物は刺激を求める生き物であるためこの説に当てはまらない場合が多い

潜在学習
学習する意識がなくても学習を行っている状態
例えば目的なく街を散策した場合に、街の順路を覚えたりする学習

内発的動機づけの減衰効果
外発的動機づけをされると、内発的動機づけが減衰する効果
例えば元々好きでやっていたことに報酬が発生するようになると、報酬なしではやりたくなくなってしまうような事

学習性無力感
外的な刺激がある場合、それを避けようとしたり 得るために努力(行動)したりする。
しかし、行動により刺激量や有無が変化しない場合に行動をやめる。

効力期待
自身の行動で結果は変化させることが可能だろうという期待と、その行動が自身で実現可能であろうという期待によって意欲が枠という説

再帰属訓練
例えばテストが存在する場合、これに悪い点を取ったとする。
その時に、人は大きく下記の4種類の考えに至る

(外的要因・不安定)「運がなかった」
(内的要因・不安定)「努力が足りなかった」
(内的要因・安定)「能力がなかった」
(外的要因・安定)「テストが難しかった」

このときに、努力が足りなかったという考えに至れば、努力を行うのではないか?
この考えのもと、「優しい問題ばかり解かせたグループ」と「難しい問題と優しい問題を解かせ、難しい問題が解けないのは自身の努力の結果なのだと強調した学習を行わせたグループ」で比較を行った。
結果、優しい問題ばかり解かせたグループでは1度の失敗で意欲が落ちる場合が多かったことに対し、難しい問題・簡単な問題を交互に行わせたグループの方が意欲が落ちにくかった。

外的動機づけの段階
外的動機づけも段階が存在するという考え方。
徐々に内的動機づけに近づいていく。

  1. 外的に制御された状態:自分の意志ではなく、仕方なくやっている状態
  2. 注入:外的動機づけを期待してできる状態。例:先生に言われる前にやっておく
  3. 同一化統合化:これをやっておいたほうがいいと思う。などの理由でできる状態

この考え方を応用すれば、最初から内的動機づけではなくても、「徐々に変化させていってもいいのではないか?」ということになる。

暗黙の方向づけ
周りの環境が学習を楽しんでいる状態であれば、学習を行うという話
例えば、両親が学習を習慣的に行っていないのに子に学習を押し付けても難しいが、習慣的に学習を行っている親の下では学習が当たり前になるため、意欲的に学習を行う場合がある

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