Apple TVとTailscaleで簡単VPN
カフェなどの公共Wi-Fiを使うときに、セキュリティが心配ですよね。そこで、Apple TVとTailscaleを使って簡単にVPNを構築する方法を紹介します。
接続イメージ
さらにiOSデバイスやMacではVPN On Demandという仕組みが使えます。これを使うと公共Wi-Fiに接続した際、自動的にVPNを通すことができます。
Apple TVを持っている人は手軽にVPNを利用できるので、セキュリティを強化したい方におすすめです。
※Apple TVが無くても家に常時稼働しているPCがあれば同様のことができます。
tailscaleとは
Tailscaleは、簡単にVPNを構築できるサービスです。特に、NAT越えやファイアウォールの設定を気にせずに、デバイス同士を安全に接続できます。TailscaleはWireGuardをベースにしており、高速でセキュアな通信が可能です。
tailscaleについては以前こちらに書いたので参考にしてください。
Exit Node
Tailscaleでは、特定のデバイスを「Exit Node」として設定することができます。
- Apple TVのtailscale設定でExit Nodeとして設定する
- 別のデバイスで、Tailscaleの設定を開き、Apple TVをExit Nodeとして選択する。
これにより、各デバイスはtailscaleネットワークに接続すると、Apple TVを経由してインターネットにアクセスするようになります。Apple TVがデフォルトゲートウェイのように機能し、すべてのトラフィックがApple TVを経由してルーティングされます。
Apple TVの設定
Apple TVでTailscaleを設定するには、以下の手順を実行します。
- Apple TVのApp StoreからTailscaleアプリをインストールします。
- Tailscaleアプリを開き、ログインします。
- Tailscaleの設定画面で、Exit Nodeとして設定します。
Apple TVの設定 - tailscaleのwebサイトで、Apple TVをExit Nodeとして設定します。
tailscale webサイトでの設定
接続デバイス側の設定
接続対象のデバイス側から、Exit Nodeとして設定したApple TVを選択する必要があります。
Macの場合はメニューバーから選択します。
MacOSの設定
これで、Apple TVを経由してインターネットにアクセスできるようになります。
VPN On Demandの設定
iOSデバイスやMacでは、VPN On Demandを設定することで、公共Wi-Fiに接続した際に自動的にVPNを通すことができます。
Macの場合
Tailscaleの設定画面からVPN On DemandのManage...
を選択します。
Tailscale設定画面
すると以下のような画面が表示されます。
VPN On Demand設定画面
ここでVPN On Demand
を有効にし、Wi-FiをExcept On
に設定します。
そして、Connect except on these Wi-Fi networks
に家や会社のWi-FiのSSIDを追加します。
これにより、信頼できるWi-Fiに接続している場合はVPNを通さず、公共Wi-Fiに接続した際には自動的にVPNを通すようになります。
iPhoneの場合
iPhoneでも同様にVPN On Demandを設定できます。iPhoneの場合にはCellularはNeverで良いと思います。
iPhoneの設定
まとめ
Apple TVとTailscaleを使って簡単にVPNを構築する方法を紹介しました。これにより、公共Wi-Fiを利用する際のセキュリティを強化できます。また、VPN On Demandを設定することで、公共Wi-Fiに接続した際に自動的にVPNを通すことができ、手間も省けます。
Discussion
別に気にしない人のほうが多いと思うけど、AppleTVは4Kより前の機種はLANが100Mbps(ギガじゃない)で、速度重視の通信には向かないから気をつけてってことを伝えたい。
ブラウザ程度なら大丈夫だと思うけど、一応...
コメントありがとうございます。4Kより前は100MBpsなんですね。まあそもそもカフェの公衆無線LAN自体せいぜい20~30Mbps程度しか出ない気がするので100Mbpsあればボトルネックにならない気がします。