[Microsoft Office]個人的におすすめの初期設定
概要
パソコンを新規購入しOfficeの初期設定を行う際や既存の設定の見直しなどを想定し、
個人的にオススメする初期設定を紹介します。
💡 紹介しているソフトウェア
Microsoft Officeと銘打ってはいますが、現在はExcelとOutlookの設定のみとなります。
他のソフトウェアに関しても良い設定があれば追記しようと思います。
この記事のターゲット
- Excel
- ファイル作成直後、いつも決まった内容で編集している方
- ネットワーク上のフォルダーにあるExcelファイルを不特定多数で頻繁に編集する方
- 図形の編集とセルの編集を頻繁に切り替えて編集する方
- ショートカットキーでExcelファイルを起動したい方
- 関数やマクロ、VBAを含むファイルを複数個、頻繁に開く方
- Outlook
- メールの作成/返信/転送などで、毎回自身のメールアドレスをBCCに追加する方
BCC以外にもさまざまなカスタマイズが可能!
- メールの作成/返信/転送などで、毎回自身のメールアドレスをBCCに追加する方
環境
画像:Microsoft Office Standard 2019
Excel
[Excel] Excel起動時などの際にテンプレートファイル(xltx)を自動で開く方法
毎回、手動で同じ編集する事が面倒になり調べてみた結果、あらかじめ作成したテンプレートファイルを自動で開く方法があったので紹介します。
参考情報:私が手動で編集していた内容 < クリックで折りたたみが開く >
-
フォントを等幅フォントに設定
MSゴシック -
初期状態は長方形になっているセルを正方形になるよう調整する
- すべての行の幅を
25ピクセル
になるよう調整-
すべてのセルを選択
Ctrl + A
もしくは、
行番号(1 ~ 1048576)や列番号(A ~ XFD)のある見出しの枠で、
一番左上にある部分(◪ ←こんな風な見た目)をクリック
画像:Excelの一番左上にある“すべてのセルを選択”できる部分 -
ホーム - 書式 - 行の幅 を選択
Alt -> H -> O -> H -
指定するサイズを入力
18.75(25ピクセル)
で調整
-
- すべての列の幅を
25ピクセル
になるよう調整-
すべてのセルを選択
Ctrl + A
もしくは、
行番号(1 ~ 1048576)や列番号(A ~ XFD)のある見出しの枠で、
一番左上にある部分(◪ ←こんな風な見た目)をクリック
画像:Excelの一番左上にある“すべてのセルを選択”できる部分 -
ホーム - 書式 - 列の幅 を選択
ショートカットキーは、Alt -> H -> O -> W
-
指定するサイズを入力
2.5(25ピクセル)
で調整
-
- すべての行の幅を
-
枠線を消すため、すべての背景を白色で塗りつぶし
-
すべてのセルを選択
Ctrl + A
もしくは、
行番号(1 ~ 1048576)や列番号(A ~ XFD)のある見出しの枠で、
一番左上にある部分(◪ ←こんな風な見た目)をクリック
画像:Excelの一番左上にある“すべてのセルを選択”できる部分 -
ホーム - 塗りつぶしアイコン(バケツ) - 白色 を選択
ショートカットキーは、Alt -> H -> H
その後、開いたカラーパレットより 白色 を選択
-
💡 なぜ、塗りつぶしにより枠線を消すのか(個人見解)
枠線はリボンにある“ページレイアウト”タブ -> 枠線 - 表示 をオフでも消すことができますが、
私のこれまでの経験上、この設定はあまり知られていない方法です。その為、より一般的な手法である塗りつぶしにより対応しています。
塗りつぶしで、おそらく懸念されるであろうファイルサイズですが、ほぼ変化はありません。
また、最近のパソコンではディスクの全体容量が大幅に増えている事を考慮すると、
まったく影響がないと言い切って良いでしょう。下記が塗りつぶしのあり・なしでファイルサイズを比較した結果です。
結果は約100バイトのみの差で影響がない事がわかります。
- 何も設定していないExcelファイル
8.07 KB (8,265 バイト)- すべてのセルの背景を白色で変更したExcelファイル
8.18 KB (8,379 バイト)雑学:今と昔の保存方法の違い < クリックで折りたたみが開く >
少し脱線しますが過去のOffice製品では、セル位置のA1から離れたセル(例えば、AB10000など)に対し、
文字入力や色の変更などの編集を行うと、その間にある空のセルも含めて保存する仕組みだった。
その為、上記のようなケースで保存された場合、ファイルサイズが大容量になっていた。
分かり易い例をあげると、過去のOfficeでは下記2ファイルがあった場合、両者とも同じぐらいのファイルサイズだった。
- Aファイル:A1からZ100まで、びっしり値が記載されている表があるExcelファイル
- Bファイル:A1とZ100だけ、値が入力されているExcelファイル
最近のOfficeでは保存方法が見直され、値の間にある空のセルは保存対象外として処理されるようになり、
以前よりファイルサイズを節約して保存できるよう改善された。
💡 これより下記2点の方法を紹介します。
- Excelを起動した時、または新しいブックを開く時、自動でテンプレートファイルが開く設定
- 新しいシートを挿入した時、自動でテンプレートファイルが開く設定
Excelを起動した時、または新しいブックを開く時
Microsoft Officeのインストールフォルダー配下(Excel スタートアップ)、
またはユーザーフォルダー配下(ユーザー スタートアップ)にあるXLSTART
フォルダーにテンプレートファイル(Book.xltx
)を格納する事で、
Excel起動時やExcel起動中に新しいブックを開いた時(Ctrl + N
)に自動で開くようになる。
XLSTARTの場所を確認する方法(Excelを起動した時、または新しいブックを開く時)
-
セキュリティ センターを開く
Excel、ファイル -> オプション -> セキュリティ センター -> セキュリティ センターの設定(T)... -
セキュリティ センターでXLSTARTの場所を確認
信頼できる場所 -> “Excel の既定の場所:ユーザー スタートアップ”のパスを確認
(Excel 2019では、C:\Users\"ユーザー名"\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\XLSTART\
)
もしくは
信頼できる場所 -> “Excel の既定の場所:Excel スタートアップ”のパスを確認
(Excel 2019では、C:\Program Files\Microsoft Office\Root\Office16\XLSTART\
)
対応方法(Excelを起動した時、または新しいブックを開く時)
- テンプレートファイル(xltx)の作成
- 通常通りExcelを開く
- カスタマイズを行う
よくカスタマイズされるであろう設定項目- セルの行列の幅
- フォント・フォントサイズ
- 図形の枠線・文字色・背景色
- 目盛線のオフ、またはセルの背景色を白色に変更
- 図形(オートシェイプ)の文字色・背景色
- 印刷時のヘッダー・フッター
- 印刷サイズ
- テンプレートとして保存
保存する際のポップアップウィンドウで下記内容で保存- ファイルの種類を「
Excel テンプレート (*.xltx)
」 - ファイル名を「
Book.xltx
」
- ファイルの種類を「
-
ユーザー スタートアップのフォルダーにテンプレートファイルをコピー
C:\Users\"ユーザー名"\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\XLSTART\
配下にテンプレートファイルをコピー - Excelの再起動(もしくはOSの再起動)
新しいシートを挿入した時
Microsoft Officeのインストールフォルダー配下(Excel スタートアップ)、
またはユーザーフォルダー配下(ユーザー スタートアップ)にあるXLSTART
フォルダーにテンプレートファイル(Sheet.xltx
)を格納する事で、
新しいシートを挿入した時(Shift + F11
)に自動で開くようになる。
前述している手順ですでにBook.xltx
を作成済みの場合、簡単に設定する方法があります。
簡単に設定する方法 - Book.xltx作成済みの場合 < クリックで折りたたみが開く >
簡単に設定する方法
-
XLSTART
フォルダー配下にあるBook.xltx
を任意の場所[1]にコピー - コピーしたファイルの名前を
Sheet.xltx
に変更 -
XLSTART
フォルダー配下に追加で格納
ブック挿入時(Book.xltx
)とは異なるフォーマットでシートを挿入したい場合は、Sheet.xltx
を編集してください。
XLSTARTの場所を確認する方法(新しいシートを挿入した時)
前述にある「Excelを起動した時、または新しいブックを開く時 - XLSTARTの場所を確認する方法」と同じ方法で確認。
対応方法(新しいシートを挿入した時)
- テンプレートファイル(xltx)の作成
- 通常通りExcelを開く
- カスタマイズを行う
よくカスタマイズされる設定項目- セルの行列の幅
- フォント・フォントサイズ
- 図形の枠線・文字色・背景色
- 目盛線のオフ、またはセルの背景色を白色に変更
- 図形(オートシェイプ)の文字色・背景色
- 印刷時のヘッダー・フッター
- 印刷サイズ
- テンプレートとして保存
保存する際のポップアップウィンドウで下記内容で保存- ファイルの種類を「
Excel テンプレート (*.xltx)
」 - ファイル名を「
Sheet.xltx
」
- ファイルの種類を「
-
ユーザー スタートアップのフォルダーにテンプレートファイルをコピー
C:\Users\"ユーザー名"\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\XLSTART\
配下にテンプレートファイルをコピー - Excelの再起動(もしくはOSの再起動)
参考情報
[Excel] ショートカットキーも割り当てられる左上のボタンをカスタマイズ
Excelソフトの左上にあるボタンは利用していますか?
正式名称は「クイック アクセス ツール バー」というそう。
画像:クイック アクセス ツール バー
デフォルトでは、上書き保存と元に戻す、やり直しの3つが登録されており、追加でボタンを割り当てる事も可能。
また、このボタン群はショートカットキーが自動で割り当てられる為、作業の効率化が図れます。
下記は設定後に自動で割り当てられるショートカットキーです。
参考情報:ショートカット一覧 < クリックで折りたたみが開く >
ボタンの配置 | ショートカットキー | 初期設定 |
---|---|---|
1個目 | Alt -> 1 | 上書き保存 |
2個目 | Alt -> 2 | 元に戻す |
3個目 | Alt -> 3 | やり直し |
4個目 | Alt -> 4 | (未設定) |
5個目 | Alt -> 5 | (未設定) |
6個目 | Alt -> 6 | (未設定) |
7個目 | Alt -> 7 | (未設定) |
8個目 | Alt -> 8 | (未設定) |
9個目 | Alt -> 9 | (未設定) |
10個目 | Alt -> 0 -> 9 | (未設定) |
11個目 | Alt -> 0 -> 8 | (未設定) |
12個目 | Alt -> 0 -> 7 | (未設定) |
13個目 | Alt -> 0 -> 6 | (未設定) |
14個目 | Alt -> 0 -> 5 | (未設定) |
15個目 | Alt -> 0 -> 4 | (未設定) |
16個目 | Alt -> 0 -> 3 | (未設定) |
17個目 | Alt -> 0 -> 2 | (未設定) |
18個目 | Alt -> 0 -> 1 | (未設定) |
19個目 | Alt -> 0 -> A | (未設定) |
以降は省略 | - | - |
💡 これより下記2点の方法を紹介します。
- 読み取り専用の設定/解除ボタン
ネットワーク上のExcelファイルを不特定多数のユーザーで編集する場合に便利。- オブジェクトの選択ボタン
図形の編集とセルの編集を頻繁に切り替える場合に便利。
読み取り専用の設定/解除ボタン
SharePointやNASなどネットワーク上にあるExcelファイルを不特定多数のユーザーが頻繁に編集するシチュエーションで便利なボタン。
他のユーザーが編集中、同じファイルを開くとロックされている旨のメッセージが表示されます。
画像:“ファイル名”.xlsx は編集のためロックされています。(ポップアップ表示)
このように他者が編集中でファイルにロックがかかっているケースの場合、下記2点のケースが発生します。
- その編集者と口頭やチャットなどで直接コンタクトを取り解除を依頼するケース
- 通知ボタンをクリックし編集完了するまで待つケース
このケースで運用する場合、課題が発生してしまいます。
-
ロックがかかる度に編集者とコンタクトをとる必要がある
これにより両者の作業が止まったり拘束する時間が増える。また、編集する人数が増えると、さらに全体的な作業効率が落ちてしまう。 -
通知ボタンで待った場合、通知に気付かないケースあり
通知ボタンでロック解除された事はポップアップで表示されるが、そのポップアップが“常に最前面表示”ではない為、
通知が埋もれてしまうケースが多い。遅れて通知に気付いた頃には別のユーザーが編集中となってしまう事も多い。 -
通知ボタンで待ち、誰も編集していないにもかかわらず通知されないケースがある
このケースに陥るのは、ネットワーク環境の要因が多い印象。よくある事例は下記の通り。
よくある事例の紹介 - 誰も編集していないにもかかわらず通知されないケース < クリックで折りたたみが開く >
誰も編集していないが、ずっとロック状態になってしまうケース。
誰も編集していない、かつファイルもロック解除状態だが、ずっと通知が届かないケースなどがある。
前者では、Office製品のファイルを開くと自動生成される「~$から始まる隠しファイル」が残存している事が多く、
該当の隠しファイルを削除する事で復旧するケースが多い。
また後者は、読み取り専用で開いているファイルをいったん閉じて、開きなおすと編集可能な状態になるケースが多い。💡 なぜ、このような問題が発生するか
Excelで、このような問題が発生する事は致し方ない事だと思っています。
なぜならば、Excelはあくまでも表計算ソフトであり、不特定多数が同時にオンラインで編集する事を目的としたソフトウェアではない事が理由となります。
この課題の対策として考えられる1つの方法が、
左上のボタン(クイック アクセス ツール バー)に“読み取り専用の設定/解除ボタン”を追加する事で、
ロックがかかっているファイルに対しこちらから能動的に編集状態を確認できるようになります。
設定方法(読み取り専用の設定/解除ボタン)
- Excelのオプションを表示
ファイル -> オプション によりExcelのオプションを表示 - クイック アクセス ツール バー を選択
- コンボボックス「コマンドの選択」を“基本的なコマンド”から“すべてのコマンド”に変更
- "読み取り専用の設定/解除”を選択しボタン「追加(A) >>」をクリック
画像:“読み取り専用の設定/解除”を選択し追加 - ボタン「OK」をクリック
- "読み取り専用の設定/解除”が追加された事を確認
画像:追加された“読み取り専用の設定/解除”
利用方法(読み取り専用の設定/解除ボタン)
-
ロックされたファイルを開く
-
ポップアップでボタン「読み取り専用(R)」または「通知(N)」をクリック
画像:“ファイル名”.xlsx は編集のためロックされています。(ポップアップ表示) -
読み取り専用で開かれたことを確認
画像:読み取り専用で開かれたことを確認 -
ロック解除されたか確認したいタイミングでボタンをクリック
画像:“読み取り専用の設定/解除”をクリック -
ロック状況により結果が変化
- ロック解除されていた場合
Excelソフトのタイトルバーにあった「読み取り専用」の文字が無くなり編集可能となる。
画像:読み取り専用が解除され、編集可能な状態 - まだロック状態の場合
変わらずロック状態である旨のポップアップ表示あり。「通知(N)」ボタンをクリックし引き続き待ち。
画像:変わらずロック状態である旨のポップアップメッセージ
- ロック解除されていた場合
オブジェクトの選択ボタン
Excel上でテキストを含むテキストボックス(図形)を追加した後、そのテキストボックスの移動やサイズの変更を行う場合、
マウスポインターをテキストボックスの正面に持っていくと、文字入力のカーソル(Iのマーク)になり図形の編集ができません。
画像:テキストボックスの正面にマウスカーソルを持っていくとIマークになり図形の編集が行いにくい
テキストボックスを編集する方法としては下記2点のうち、いずれかの方法で選択する必要があります。
- テキストボックスのフチにマウスポインターをあてて選択
- マウスカーソルを、✚(十字)マークから矢印マークに変更し図形の選択ができる“オブジェクトの選択”[2]に切り替えて選択
テキストボックスを編集する度、フチを狙って選択したり、“オブジェクトの選択”を選択したりすると、
😥
毎回、テキストボックスのフチにポインターをあてるのが面倒。
😰
“オブジェクトの選択”に切り替える場合、選択項目が深い為、マウス操作が面倒。
また、ショートカットキーも入力数が多く覚えづらい為、キーボード操作も面倒。
という状況になり図形の編集とセルの編集が交互、かつ頻繁に発生すると作業効率が落ちてしまいます。
今回、紹介する“オブジェクトの選択”を左上のボタン(クイック アクセス ツール バー)に追加する方法で、
マウス操作とショートカットキー入力の両方が簡単となる為、切り替えが楽になり作業効率が少し上がります。
設定方法(オブジェクトの選択ボタン)
- Excelのオプションを表示
ファイル -> オプション によりExcelのオプションを表示 - クイック アクセス ツール バー を選択
- コンボボックス「コマンドの選択(C)」を“基本的なコマンド”から“[ホーム] タブ”に変更
- "オブジェクトの選択”を選択しボタン「追加(A) >>」をクリック
画像:“オブジェクトの選択”を選択し追加 - ボタン「OK」をクリック
- "オブジェクトの選択”が追加された事を確認
画像:追加された“オブジェクトの選択”
利用方法(オブジェクトの選択ボタン)
図形を編集する為、“オブジェクトの選択”に切り替える方法
- マウス操作:追加した左上の“オブジェクトの選択”をクリック
もしくは、
- キーボード操作:ショートカットキー
Alt -> 5
を入力
順番が左から数えて5つ目の場合の入力方法。ボタンの順番が異なる場合は数字5
が変化する。
図形の編集を終えてセルの編集に戻る方法
- マウス操作:Excel内のセルが表示されている箇所(どこでもよい)でダブルクリックし解除
もしくは、
- マウス操作:追加した左上の“オブジェクトの選択”をもう一度クリックして解除
もしくは、
- キーボード操作ショートカットキー
Alt -> 5
を入力して解除
順番が左から数えて5つ目の場合の入力方法。ボタンの順番が異なる場合は数字5
が変化する。
💡 一番楽な解除方法
“オブジェクトの選択”モードの解除方法は、ダブルクリックで解除する方法が一番、楽です。
私もよく利用しています。
[Excel] 独自のショートカットキーでExcelソフトを起動する設定
頻繁にExcelファイルを作成する場合、毎回マウス操作でExcelを起動すると面倒です。
キーボード操作のみでExcelソフトが起動可能となる設定を紹介します。
なお、デスクトップのアイコン、またはスタートメニューのアイコン以外でショートカットキーを割り当てると、
機能しない問題がありました。詳細を知りたい場合は下記をご覧ください。
ショートカットキーの割り当てで発生した問題 < クリックで折りたたみが開く >
-
設定した背景と発生した問題
私がWindows OSを使う際の運用方法ですがデスクトップは最低限のアイコンのみとし、
Officeやツールのショートカット類は、個人のドキュメントフォルダー(C:\Users\"ユーザー名"\Documents
)配下にショートカット専用のフォルダー(C:\Users\"ユーザー名"\Shortcuts
)作成しまとめて格納していました。
Excelは頻繁に利用するツールでわざわざショートカット専用フォルダーを開くのが面倒だった為、
Windows標準機能である独自のショートカットキーの割り当てを設定しました。
割り当てた直後は問題なくショートカットキーが機能しましたが、
OS再起動後にショートカットキーを入力しても機能しない問題が発生しました。
ショートカット アイコンのプロパティを確認すると割り当てたはずのショートカットキーがなし
と表示されており、
OS再起動により自動でショートカットキーの割り当てが解除されたことが判明しました。 -
原因
こちらの記事にあるとおり、この問題はWindowsの仕様動作である事がわかりました。
ショートカットキーの割り当てが機能する場所は- デスクトップ上のショートカット
- スタートメニュー内のショートカット
の2点のみとなり今回設定した場所が「ドキュメントフォルダー」配下だった為、機能しない事がわかりました。
(正直、このような仕様なのであれば上記、2点以外を設定できないよう制御してほしいと感じています)
💡 これより下記の方法を紹介します。
- 任意のショートカットキーでExcelソフトを起動する方法
設定方法
- スタートメニュー、またはデスクトップのExcelを選択し右クリック
私はスタートメニューのExcel
で設定。 - ショートカット(コンテキスト)メニューより
その他 -> ファイルの場所を開く
を選択 - 自動で開いたエクスプローラーからExcelを選択して右クリック
- ショートカット(コンテキスト)メニューより
プロパティ
を選択 - ショートカットキー(K)の欄を選択し、割り当てたい任意のショートカットキーを入力
私はCtrl + Alt + Num 1
[3]で設定。 - OKボタンをクリック
利用方法
- 割り当てた任意のショートカットキーを入力
私はCtrl + Alt + Num 1
[3:1]で設定。
[Excel] 別インスタンス(別プロセス)でExcelファイルを開く設定
重たい処理のある関数やマクロ、VBAのExcelファイルが実行されている状況下で、
別のExcelファイルを開いた場合、
裏で重たい処理を実行している為、追加で開いたファイルが「応答なし」となるケースが頻繁にありました。
(結果、タスクマネージャーなどから強制的にプロセスを停止する必要がある)
別インスタンス(別プロセス)で各々のExcelファイルを開く事で、重たい処理を実行中でも引きずられる事なく、
並行して利用する事が可能です。
💡 これより下記3点の方法を紹介します。
- Altキーを押しながらクリックにより別インスタンスで開く方法
- スタートメニューの設定により別インスタンスで開く方法
- ファイル名を指定して実行により別インスタンスで開く方法
Altキーを押しながらクリックにより別インスタンスで開く方法
利用方法(Altキーを押しながらクリックにより別インスタンスで開く方法)
-
ひとつ目のExcelファイルを通常通り開く
-
ExcelソフトをAltキーを押しながらクリック[4]
この方法は、シングルクリックでExcelが開く下記の状況下で動作します。
- スタートメニューより
Excel
を選択する場合 - タスクバーのExcelアイコンを右クリックし
Excel
を選択する場合
一方、ダブルクリックが必要なExcelファイルを直接開く際やショートカットを開く場合は機能しません。
- スタートメニューより
-
表示されたポップアップメッセージに対し「はい」ボタンをクリック
「いいえ」ボタンを押すと通常通り、同じインスタンスで起動する。
画像:“新しく別の Excel を起動しますか?”のポップアップ -
別インスタンスで開いたExcelソフトより2つ目のExcelファイルを開く
スタートメニューの設定により別インスタンスで開く方法
スタートメニューにあるExcelアイコンで設定する事により、Excelソフトを開くたびに自動で別インスタンスで起動できるようになります。
また、Excelを起動する際、毎回スタートメニュー経由にすることで、すべてのExcelソフトを別インスタンスで起動可能。
設定方法(スタートメニューの設定により別インスタンスで開く方法)
-
スタートメニューのExcelを選択し右クリック
-
ショートカット(コンテキスト)メニューより
その他 -> ファイルの場所を開く
を選択 -
自動で開いたエクスプローラーから
Excel
を選択して右クリック -
ショートカット(コンテキスト)メニューより
プロパティ
を選択 -
リンク先(T)の欄の文末に「△/x」を追加[5]
(Office2019では、
"C:\Program Files\Microsoft Office\root\Office16\EXCEL.EXE" /x
)
画像:Excelのプロパティ - リンク先(T) の文末に「△/x」を追加 -
「OK」ボタンをクリック
利用方法(スタートメニューの設定により別インスタンスで開く方法)
- スタートメニュー経由でExcelを起動するとすべて別のインスタンスで起動
ショートカットキーも合わせて設定している場合、キーボード操作のみで起動も可能。
(私はCtrl + Shift + Num 1
[3:2]で設定)
画像:スタートメニュー経由でExcelを起動
ファイル名を指定して実行により別インスタンスで開く方法
- ファイル名を指定して実行を起動
ショートカットキーは、Winキー + R
- 名前(O)の欄に「
excel△/x
」[5:1]を入力
画像:ファイル名を指定して実行で「excel△/x」を入力 - 「OK」ボタンをクリック
その他、便利な情報:ファイル名を指定して実行を使用する際、「管理者として実行」する方法 < クリックで折りたたみが開く >
ファイル名を指定して実行する際、通常はそのままEnterキーを押すか「OK」ボタンにより実行しますが、
Ctrl + Shift
を入力しつつ、Enterキーか「OK」ボタンを押すと、管理者として実行できます。
(このショートカットキーを押した起動方法はファイル名を指定して実行
以外にも機能するので便利。)
Excelを開く場合、管理者で実行する事はありませんが、
私はコマンドプロンプトやPowerShellを管理者で実行したい場合、よく利用しています。
補足事項:別インスタンスと同じインスタンスの見分け方
タスクバーのアイコンでは、1つにグループ化されて表示されてしまう為、
別インスタンスで起動しているか、同じインスタンスで起動しているかの判断はできません。
(以前のOfficeでは、別インスタンスで起動した場合にタスクバーのアイコンが別れたので、
タスクバーのアイコンの数 = インスタンス数[6] という関係でした。)
画像:最近のExcelでは、別インスタンスで起動していてもタスクバーのアイコンがグループ化されて一つになる
最新のOfficeで確認する方法は、タスクマネージャーで確認します。
-
タスクマネージャーの起動方法
- タスクバー(何もアイコンが表示されていない場所)を右クリックし、「タスク マネージャー(K)」を選択
もしくは
- ショートカットキー、
Ctrl + Shift + Esc
により起動
同じインスタンスで起動している場合
プロセスの中にExcelファイルが2つある場合は同じインスタンスで起動。
(これが通常のパターン)
画像:同じインスタンスでExcelファイルが開かれている状態
別インスタンスで起動している場合
プロセスごとにExcelファイルが別れている場合は別インスタンスで起動。
(これが今回の方法で起動した場合)
画像:別インスタンスでExcelファイルが開かれている状態
参考記事
Outlook
[Outlook] メールを新規作成/返信/転送する際に毎回、Bccに自身のアドレスを追加したい場合
私はメール相手とやり取りを受信トレイで一元管理したい為、自身のメールアドレスをBCC入れて送信するという方法を行っていました。
Mac版のOutlookでは、メッセージの送信時、自動的にBCCに自分を追加
という設定項目があり、
簡単に対応する事ができますが
なぜか本家のWindows版では、そのようなオプションはありません。
Windows版でメールを新規作成や返信、全返信、転送する際、
自身のメールアドレスを自動で追加する方法を見つけたので紹介します。
(他にもカスタマイズする事が可能)
💡 これより下記の方法を紹介します。
- クイック操作の作成
メールのアクション時(新規作成・返信・全返信・転送)、毎回同じ内容でカスタマイズする場合に便利。
(私は、自身のメールアドレスを毎回、BCCに追加する為、このクイック操作を利用しています。)
設定手順(Bccに自身のアドレスを追加したい場合)
メールを新規作成時、返信時、全返信時、転送時の4つのクイック操作を作成します。
-
Outlookよりクイック操作の管理を開く
ホーム -> クイック操作欄、右下の▼ -> クイック操作の管理 を選択
-
新規作成
新規作成(N) -> カスタム
を選択
-
クイック操作の作成
- 新規作成時のクイック操作を作成
- アクションの選択欄で、
メッセージの作成
を選択
画像:メッセージの作成を選択 - 宛先の右下にある「
オプションの表示(W)
」を選択
画像:オプションの表示を選択 - 表示されたオプション内にある
[BCC]の追加(B)
を選択
画像:「BCC」の追加を選択 - 追加された
BCC(B)
の欄に自身のメールアドレスを入力
画像:BCC(B)
の欄に自身のメールアドレスを入力 - ショートカットキー(H)の欄で
任意の入力方法
を選択
私はCtrl + Shift + 1
で設定
画像:ショートカットキー(H)に「Ctrl + Shift + 1」を設定 -
完了(I)
をクリックし問題なくクイック操作が追加された事を確認
画像:クイック操作が追加された事を確認 - 「OK」ボタンによりウィンドウを閉じる
- アクションの選択欄で、
- 返信時のクイック操作を作成
前述している「新規作成時のクイック操作を作成」と、ほぼ同様の手順。
変わる部分は下記の2点のみとなります。- 冒頭のアクション選択欄で、
返信
を選択
画像:返信を選択 - ショートカットキー(H)の欄で
任意の入力方法
を選択
私はCtrl + Shift + 2
で設定
画像:ショートカットキー(H)に「Ctrl + Shift + 2」を設定
- 冒頭のアクション選択欄で、
- 全返信時のクイック操作を作成
前述している「新規作成時のクイック操作を作成」と、ほぼ同様の手順。
変わる部分は下記の2点のみとなります。- 冒頭のアクション選択欄で、
全員に返信
を選択
画像:全員に返信を選択 - ショートカットキー(H)の欄で
任意の入力方法
を選択
私はCtrl + Shift + 3
で設定
画像:ショートカットキー(H)に「Ctrl + Shift + 3」を設定
- 冒頭のアクション選択欄で、
- 転送時のクイック操作を作成
前述している「新規作成時のクイック操作を作成」と、ほぼ同様の手順。
変わる部分は下記の2点のみとなります。- 冒頭のアクション選択欄で、
転送
を選択
画像:転送を選択 - ショートカットキー(H)の欄で
任意の入力方法
を選択
私はCtrl + Shift + 4
で設定
画像:ショートカットキー(H)に「Ctrl + Shift + 4」を設定
- 冒頭のアクション選択欄で、
- 新規作成時のクイック操作を作成
利用方法(Bccに自身のアドレスを追加したい場合)
-
マウス操作:
ホーム -> クイック操作
より該当のアクションをクリック
画像:ホーム -> クイック操作 -
キーボード操作:クイック操作の作成時に設定したショートカットキーを入力
私が設定しているショートカットキーは、下記の通り。- 新規作成:
Ctrl + Shift + 1
- 返信 :
Ctrl + Shift + 2
- 全返信 :
Ctrl + Shift + 3
- 転送 :
Ctrl + Shift + 4
- 新規作成:
まとめ
下記の内容を紹介しました。
- Excel
- ファイル作成直後、いつも決まった内容で編集している方
⭐Excelのスタートアップフォルダー(XLSTART)にテンプレートファイルを配置し解決 - ネットワーク上のフォルダーにあるExcelファイルを不特定多数で頻繁に編集する方
⭐左上のボタンに読み取り専用の設定・解除
ボタンを追加で解決 - 図形の編集とセルの編集を頻繁に切り替えて編集する方
⭐左上のボタンにオブジェクトの選択
ボタンを追加で解決 - ショートカットキーでExcelファイルを起動したい方
⭐スタートメニューかデスクトップのExcelのプロパティで任意のショートカット
を設定し解決 - 関数やマクロ、VBAを含むファイルを複数個、頻繁に開く方
⭐別インスタンス(別プロセス)でExcelソフトを起動し解決
- ファイル作成直後、いつも決まった内容で編集している方
- Outlook
- メールの作成/返信/転送などで、毎回自身のメールアドレスをBCCに追加する方
⭐クイック操作の作成で解決
- メールの作成/返信/転送などで、毎回自身のメールアドレスをBCCに追加する方
初期設定がある度、毎回調べなおして対応していたので、まとめられて良かったです😊
この記事が、どなたかのご参考にもなれば幸いです👋
関連記事
Discussion
こういうマニアックなノウハウ大好きです! 共有ありがとうございます!
「能動的に編集状態を確認できる」とかサイコーに素敵です。
「テキストボックスを編集する方法」なんですが、わたしはセルをダブルクリックして図形非選択状態にしたあと、テキストボックスをShift+クリック で選択しています。ご参考まで
コメントありがとうございます。この記事がご参考頂けたようで何よりです。
教えて頂いた
Shift + クリック
でテキストボックスを選択する方法、テキストの編集モードに入らず図形を選択できますね。
このような方法あるんですね。スゴイ😲
(試しにやってみましたが、
Ctrl + クリック
でも同じ動作になるようですね)Shift + 右クリック
を使うと図形の全体を選択した状態でショートカット(コンテキスト)メニューが表示されるので他にも色々な使い方ができそうです。
勉強になりました。ご共有ありがとうございます❗❗