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統計検定準1級の受験記

2021/07/26に公開

はじめに

2021年6月20日(日)に統計検定準1級を受験し、無事に合格できました。
個人的に何かめちゃくちゃ工夫して勉強したとか、そういうことはないですが、合格自体は嬉しいことなので受験記を書き残して自己顕示欲を満たそうと思います。

まとめ

長くなってしまったので、サクッとまとめておきます。

  • ワークブックと過去問は絶対にやれ
  • とはいえワークブックや過去問をやりすぎると過去問にオーバーフィッティングしちゃうので注意
  • 出題範囲が広すぎるので特定単元に深入りしすぎるのはコスパが悪いかも

筆者プロフィール

  • 21卒の新社会人。データアナリスト。
  • 2019年7月、CBTにて統計検定2級合格。合格点ギリギリ
  • 大学、大学院で統計をちょっとかじってた

「大学院で統計やってるなら余裕やんw」とか思われそうなので補足しておくと、初めて準1級の過去問を解いた時はほとんどの問題の解き方が分からず、記号&記述は5割弱で論述は1問も解けずという感じでした。

参考書

使用した参考書を書いておきます。

統計学実践ワークブック(以下ワークブック)


https://is.gd/YqH69q
2020年に発売されたもので、準1級の広すぎる範囲を網羅しています。準1級に合格したい人は必ず購入するべきだと思います。

良い点

  • 馬鹿みたいに広い準1級の範囲を網羅している
    準1級の出題範囲を1冊でカバーしているのはこの本だけだと思われます。絶対に買うべきです。

  • 理解度不足の単元を把握しやすい
    ↑の話とほぼ同じです。この本が発売されるまでは、「出題範囲見つつ過去問見つつ各単元の参考書買って勉強」するしかなかったわけですが、この本の登場により、「ワークブックを眺めて理解度不足の単元は適宜参考書買って勉強」すれば良くなりました。非常に楽になったんじゃないでしょうか。

微妙な点

  • 出題範囲の網羅率が高いが故、解説がある程度簡略化されている
    全32章構成なので、これはまあ仕方がないのかなと思います。逆に言えば、この本に記載されているくらいの情報量や理解度が求められているのかなぁとも思うので、そこまで悲観する必要はないのかなと思います。
    とはいえ、初見の分野をこの本だけで腹落ちさせるのは難しいと思うので、頻出範囲かつどうしても理解できないって時は、その単元専用の参考書を別途買っても良いのかなと思います。

  • 演習問題の多くは過去問の数値を変えただけ
    基本情報技術者試験のような、過去問の類題が沢山出題されるような試験であれば問題ないですが、統計検定準1級は過去問の類題があまり多く出ない印象です。そのため過去問にオーバーフィットしてしまうことになります。下でも書きますが、特に今年は過去問にないような問題が多く出題されましたので、そういう時に困ることになってしまいます。

とはいえ、他の級に比べて幅広い分野の理解を求められる準1級の対策として、ワークブック以上に良い本はないと思われます。

公式問題集(過去問集)


https://is.gd/Mfd1pG
準1級は年1回開催ということで、2級に比べると過去問が少ないです。よほど腕に自信がある人以外は、購入できる分(2016~2019)は全て買って演習量を稼いだ方が良いと思います。
良い点悪い点は特にありません。

余談ですが、過去問は統計検定ホームページに最新版のみ掲載されていますが、URLをイイ感じに編集すると良いことがあるかもしれません。

その他参考書

理解できなかった分野については、自分は他に参考書は買わずインターネットで適宜調べて補完しました。
他の参考書についてですが、統計検定に合格することだけを考えるとコスパは悪いのかなぁと思います。御存知の通り準1級は範囲が広すぎるので、ある程度は諦めてワークブックくらいの理解度で良いのかなぁと思います。

勉強期間

総勉強時間は100時間ほどでした。

  • 4月13日
    ワークブックと過去問集が届く。

  • 4月14日
    とりあえず2017年度の過去問を解いてみる。ほぼ勘で埋めて記号&記述は5割程度の正答率。論述問題は全く解けない。

  • 4月15日〜5月23日
    ワークブック1周目。

  • 5月24日〜6月19日
    ワークブック2周目&過去問2周した。

平日は業務後毎日1.5時間勉強していたので、雑に見積もると100時間ほど勉強したということになります。
ワークブックの内容を全て理解していたかというとそうではなく、一部単元については「出題頻度も低いし調べてもよーわからんから捨てちゃおw」と考え、パラパラ眺めるだけになってしまいました。もう少し早めにワークブックに取り掛かれば良かったなぁと思います。

受験当日&その後

過去問やワークブックを見直して意気揚々と試験会場に向かいましたが、過去問にない問題ばかり出てきてテンパってしまいました。論述問題は前日に復習したベイズの問題が出たので、自信をもって回答しました。ラッキー。とはいえ、記号&記述は3割くらしか自信を持って回答できず、あとは既存の知識を総動員して(≒勘)答えを埋めたので、絶対に落ちたなぁと思いました。

翌日、模範解答がHPに公開されたので自己採点。記号&記述で19/35、論述は全部合ってそう、という感じでした。準1級の合格基準や配点は公開されていませんが、6~7割と考えるとこれはちょうどボーダーライン上かな〜〜〜という感じで辛くなりました。

試験から3週間後の月曜日、HPに結果が公開されました。受かるか不安だったわけですが結果はA評価でビックリ。例年よりボーダーラインが下がったのかなぁ?なんて思いました。何はともあれ、4月から毎日コツコツ勉強していた時間が目に見える形で報われたので、本当に嬉しかったです。

受験してよかったこと

  • 分析手法の引き出しが増えた
    出題範囲が広いため、「名前は聞いたことあるけど中身は知らない」くらいの認識だった分析手法を勉強することができました。全部を業務で使うことはないと思いますが、「もしかしたらあの検定使えるかも?」と検討するくらいはできるようになったんじゃないかなと思います。

  • 手計算することで理解の深まる分野があった
    サンプルサイズの計算や各種検定など、業務だとPythonやRの既存ライブラリの関数で済ませてしまう部分を手計算することで、あやふやな理解をしていたことに気付かされました。一度こういう経験するだけでも、定着度が違うのかなと思います。

その他感想

雑多に思ったことを書いておきます。

  • 各単元を深追いしすぎない
    時間が無限にある学生であれば話は別ですが、社会人のようにあまり勉強時間を割けない場合、特定単元に注力しすぎるのは良くないのかなぁと思います。準1級は他の級と異なり、広く浅くな理解を求められるので、、、

  • 暗記モノはほどほどに
    事後分布と共役事前分布の組み合わせなど、「いやそんなん調べれば一発でわかるじゃん…」みたいな暗記モノにあまり時間を割かない。もちろん暗記するに越したことはないが、範囲が広いので当たる確率は低い。それよりかは頻出分野に時間をかけて、諸々の導出方法を覚えたほうが良い気がします。

  • 電卓はメルカリで買うとよい
    2級を受けた際、100均の小さい電卓の使いづらさに発狂しそうになったので、大きめのちゃんとした電卓を探しました。ルート計算ができるものであれば大丈夫です。
    とはいえ日常生活で電卓なんて使わないし、1回の試験にわざわざ新品2,000円のものを買いたくなかったので、メルカリで300円くらいのものを購入しました。オススメです。

さいごに

情報量の少ない受験記になってしまいましたが、どなたかのお役に立てれば幸いです。

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