ダイヤルアップ接続 #1:1990年代から2000年代初頭、電話回線時代のインターネットの思い出
ダイヤルアップ接続 #1:電話回線時代のインターネット
1990年代から2000年代初頭。インターネットがまだ一部の人々のもので、少し特別な存在だった頃。それは、今のように誰もがスマートフォンで瞬時にインターネットへ繋がるのが当たり前ではなかった時代だった。あの時代に彼らをインターネットの世界に繋げていたのは電話線を使った「ダイアルアップ回線(dial-up connection)」だったのだ。そして、その接続には、ある忘れられない「音」が伴っていた。これから紹介するのは、そんな懐かしい音から始まる、あの頃のインターネットの思い出なのだ。
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思い出の音を紹介それでは本日はこちらの曲からスタート
お聞きください
「ダイヤルアップ接続音」
ダイアルアップ接続サービスがまだあったのは知らなかったのだ
ODN については 公式website をみると「2025年4月1日以降、電話回線・ISDN回線を使用してインターネット接続を行う「ダイヤルアップ接続」ができなくなります」との案内があったのだ。
ぼくはそもそもまだダイアルアップ接続サービスがあったことにびっくりしたのだ。
調べてみると @nifty ではまだダイアルアップ接続サービスが提供されているらしいのだ。
ダイヤルアップ接続の基本原理
本来アナログ音声のために設計された公衆交換電話網(PSTN)を利用して、コンピューターのデジタルデータを伝送するのだ。
その仲立ちをするのがモデム(MOdulator-DEModulator)
モデムは、コンピューターからのデジタル信号を、電話回線で伝送可能な可聴アナログトーンに変調(modulate)し、逆に受信したアナログトーンをデジタルデータに復調(demodulate)する役割を担うのだ。
このプロセスは、文字通りデータが「音波として」電話回線を伝わることを意味するのだ。
現代のスマホ時代におけるインターネット接続感覚とは全然違った時代。
インターネットに無線で繋がるのとも全く違って、インターネットに接続するには、コンピューターに繋がったこの「モデム」という機械と、「物理的な電話線」を繋いでインターネットにアクセスする仕組みだったのだ。
1990年代から2000年代初頭のインターネット体験と深夜のワクワク時間
動画の冒頭で1990年代のダイアルアップ接続を使ったインターネット体験が語られている。以下のような内容なのだ。
■ 1990年代から2000年代初頭にかけてのインターネット接続に電話回線を使用していた時代の話
場面は1998年。あなたは深夜0時までインターネットに接続するのを待っていたのだ。これは、電話が使われる可能性が低いから[2]、あるいはその時間帯の方が接続料金が安いから[3]、などの理由なのだ。
深夜0時が来ると、あなたはコンピュータへと駆け寄り、ダイアルアップ接続を開いて「接続」をクリック[4] するのだ。
何度か失敗することもあったが[5]、やがて接続に成功し、あなたはオンライン状態になるのだ[6]。
一度オンラインになれば、可能性は無限大だと感じられたのだ。好きなウェブサイトにアクセスしたり、ポケモンのROMを探したり、PC用の壁紙をダウンロードしたり[7]、IRCやICQで友達とチャット[8]したりできたのだ。
みんなの思い出
午後11時前に電話線を差し込んでインターネットに接続準備した良い思い出…
Like music to my ears lol
It’s insane how nostalgic and delicious this sound is. Makes me wonder the “why” behind these sounds. Like make it make sense?
my brother would just pick up the phone to fuck with me 😩[2:1]
I had a friend i would play quake 2 death matches with, and anytime he started to lose, he would call my house and disconnect me.
On 9/11 when I tried to get online it was weird because instead of that a voice was coming out of the modem "We're sorry all circuits are busy now" It was the first and only time in my life I ever heard that.[9]
余談
Zenn に埋め込んだ YouTube 動画がブログ上で再生された場合でも、その再生回数はYouTubeアナリティクスの視聴回数に反映されるという認識なのだ。
ぼくが持っているYouTubeチャンネルのアナリティクスで視聴回数を確認しても再生場所別でデータがとれていることが確認できるのだ。
参考:
参考文献さま
ITmediaの思想哲学を感じたので調べてみたらやはり関連記事があったのだ。
ref:
- 「Web上に記事が残らない」ことは何が問題なのか
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Q&Aも残っているのだ
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今更・・・という環境でもあるのですが、電話回線を利用しました
「ダイヤルアップネットワーク」についてなのですが、
ダイヤルアップ確立後、接続状態を確認するウィンドウがありますが、
(回線接続後、再度ダイヤルアップのアイコンをダブルクリック)
このウィンドウにある「動作状況」の欄にあります「エラー」というカウンターが
時々上がることがあり、これが何を示しているのかにつきまして、
ご存知の方がおられましたらご教示賜りたく今回投稿をさせて頂きました次第です。
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ぼくはダイアルアップ接続世代ではないのだけれど勝手に思い出に浸るのだ。ダイヤルアップ接続が流行したのは、主に1990年代後半から2000年代前半にかけてだそうなのだ。そういえばアニメ『とっとこハム太郎』が今年で放送25周年なのだ。ハム太郎の放送が開始された時期にインターネットを触っていたらダイアルアップ接続世代の仲間入りできたということになるのかな。 ↩︎
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昔のダイヤルアップ接続は、一本の電話回線を使用していたのだ。そのため、インターネットに接続している間、その回線はデータ通信専用となり、音声通話のために使うことはできなかった。つまり、インターネット利用と電話利用は、同時にできなかったのだ。 ↩︎ ↩︎
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日本の例えばNTTが提供していた「テレホーダイ」という料金プランだと、夜23時から翌朝8時までの間、指定された特定の電話番号への通話料金が定額になっていたそうなのだ。多くのインターネットプロバイダがこのサービスの対象番号だったので、ユーザーはその時間帯に集中して接続し、料金を抑えていたのだ。NTTとしても昼間の回線負荷を避けつつ、遊休資産で新たな収益を生みんでいたのだ。 ↩︎
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「接続」とは、コンピュータに接続されたモデムが、契約しているプロバイダのアクセスポイントの電話番号へ実際に電話をかける動作だったのだ。接続時には、モデムがダイヤルする音と、その後プロバイダのモデムと通信手順を確認しあうための「ネゴシエーション」と呼ばれる独特の電子音が発生したのだ。 ↩︎
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接続確立の音(「ピーヒョロロ」というモデムから聞こえる音)は、インターネットにつながるための「儀式のようなもの」と表現されたり、その音が聞こえることで接続への期待感があったそうなのだ ↩︎
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接続時に聞こえる「ピーヒョロロロ」という音は、自分のモデムと相手方のモデムが通信速度やエラー訂正方式などのプロトコルを決定する「ネゴシエーション」の過程で発生する音なのだ。接続が完了すれば音は止まるのだ。この音は設定でオフにすることもできたそうだが接続がうまくいっているかの診断ツールの代わりにもなっていたのでデフォルトではオンだったのだ。今の感覚だと音で判断できたというのが不思議な感覚なのだ。 ↩︎
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ダイアルアップ接続が一般的だった当時、56kbps(キロビット毎秒)という通信速度では、PC用壁紙や音楽ファイル1曲をダウンロードするのにかなりの時間がかかったそうなのだ。 ↩︎
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その IRC の雰囲気はこちらで体験できるようなのだ →https://theoldnet.com/irc.html 。ちなみに IRC については中央集権型SNS(Facebookなど)と対比で調べると面白いのだ。 ↩︎
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2001年9月11日当時、多くの人が、自宅のコンピューターからインターネットに接続する際には、最高速度56kbpsのモデムを使って電話回線にダイヤルしていたのだ。ダイヤルアップは公衆電話網に依存しているため、テロ攻撃の直後に電話が殺到し、回線網が機能不全に陥ったのだ。 ↩︎
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