個人開発者必見!AdMob 実績レポートの基本と応用
Admobはホーム画面の実績サマリー以外にも、詳しいレポートを確認できます。
基本的な操作方法とレポートのカスタマイズ方法を紹介します。
【記事を読むのにかかる目安:10分】
レポートを作る
- 左メニューの「レポート」
- デフォルトでテンプレがあるので今回は「メディエーション」をタップ
メディエーションレポート画面
よく使われる指標の実績概要がデフォルトでされました。
- 推定収益額、表示回数、eCPMのグラフ推移
- リクエスト、マッチ率、クリック率等の数値推移
- 上記の直近30日間のメディエーション別の実績のレポートが作成されました
バナー広告でフィルタ
リワード広告とバナー広告など広告のフォーマットによって単価が違います。
フォーマット別にフィルタして実績を見てみましょう。
- 画面上部に「フィルタ」があるので「フォーマット」→「バナー」に絞り込む
線グラフを追加する
クリック数と率の線グラフを追加してみましょう。
- 画面右上の「追加アイコン」をタップ
- 指標の選択で「クリック数」を指定
- 別の指標を追加で「クリック率」を指定
日付別の実績
画面下部ではグラフの各種指標がテーブルで確認できます。(収益額、リクエスト数、表示率等)
数字を「日付別」にしてみましょう。
- 「ディメンション」の「日付」をタップ
レポートの保存
カスタマイズしたレポートを保存して、次回以降も活用しましょう!
実績を「日次別」に「バナー」実績を確認できるものを作成しました。
- 画面右上の「・・・」アイコンをタップしレポートを保存
- 次回以降、「レポート」のメニューからカスタムしたレポートが開けるように
他アプリとの比較
デフォルトで用意されているレポートの中に「eCPMトレンド」があります。同じアプリジャンルの他アプリの平均額と自分のアプリを比較できます。
- 「レポート」のホーム画面で「eCPMトレンド」をタップ
レポートの活用
レポートでクリック率や収益が細かく確認できます。バナーの位置を変えたり、表示する広告フォーマットを変えたりしたら日付別に実績を比較して効果測定に活用すると良いかもしれません。
とはいえ、広告の収益カイゼンはアプリのUIやサービスと密接していて一般化しづらい情報であったり、Admob規約で収益の開示について制約があったりで、あまりネット上に情報が出回らないので苦戦しますね・・!
Admobの公式コミュニティ
Admobには質問できるコミュニティーが用意されています。「eCPM」で検索して公式ドキュメントや過去質問を探せます。
eCPMを改善する汎用事項
「eCPMが低い」に対する回答を日本語でピックアップ
「app-ads.txt」を配置しているか
app-ads.txtは、アプリ開発者が「アプリに広告を表示して良い広告ネットワークはここだけですよ」と指定するためのファイルです。
これを自アプリの公式サイトに配置することで、広告主に対する自アプリの信頼性が上がり、収益の上昇につながるとされています。
広告のカテゴリブロックでブロックしすぎていないか
Admobコンソールの「ブロックのコントロール」→「一般カテゴリ」で表示する広告のカテゴリを調整できます。
自分のアプリとシナジーがなさそうなカテゴリをブロックすることで広告のクリック率を上げて収益性を上げれる可能性がある反面、ブロックしすぎると広告在庫がなくて表示できないこともあるので、過剰にブロックしていないかチェック。
ATTやGDPRを実装しているか
パーソナライズ広告はそうじゃないものと比較して単価が良いとされています。(自分の趣向に沿うので反応も良くなるのは想像しやすいと思います)
パーソナライズ広告を有効にするためには、ユーザーさんに追跡許可をしてもらう制約があります。iOS向けはATT(App Tracking Transparency)、ヨーロッパ圏のユーザー向けはGDPR(General Data Protection Regulation)です。
許可のフローが適切に実装されているか再確認しましょう。(されていないとiOS審査や、Admobのポリシーセンター経由で警告が来るハズです)
「seller.json」を公開する(非機密化)
seller.json は、app-ads.txtと同じように設定することで信頼性が向上し、収益アップにつながるファイルです。
これは、広告枠を提供しているアプリやウェブサイトが、「どの販売者(広告枠を売る人)がその広告枠を取り扱っているか」を公開するためのものです。
このファイルを非機密情報として公開すると、AdMobが広告主に「このアプリの広告枠は信頼できる販売者を通じて提供されています」と伝えます。
広告主はこの情報を確認し、安心して広告を出すようになります。結果として、高単価の広告が増えたり、収益が安定するという効果が期待できます。
アプリはクラッシュしていないか
広告が表示される以前にアプリがクラッシュしていたら元も子もないので、クラッシュ傾向が変化していないか確認しましょう。
季節的なものではないか
特定のシーズンは広告の出稿主が少ないor広告単価が低いことがあるようで、季節的なものがあるようでうす。風の噂では休みのシーズンは広告単価が上がって、そうじゃない10月などは下がるとか・・!
eCPMのFloorを調整する
広告ユニットの設定で「eCPM Floor」があります。広告を落札する際に、どの価格帯のものをどれくらいのバランスで落札するかを設定するイメージです。
「Googleによる最適化」「手動Floor」「無効」の3種類で、デフォルトはGoogleによる最適化になっているんじゃないかと思います。
私のアプリにとって有効だった策
アプリと広告ユニットによって、ケースバイケースなのであくまで一例の参考情報としてください。
■ 前提条件
- ツール系のアプリのバナー広告
- mediationでAppLovinを利用
- AdmobのSDKは最新(2024年12月時点)
- eCPMが同ジャンルアプリに比較し、相場の1/20だった
- クリック率は平均的
- 「eCPM Floor」が「Googleによる最適化」
上記の状況から、低単価の広告を落札していると仮定しました。
なので「eCPM Floor」を変更し、3日ほど実績比較し良かったものに変更しました。
結果的に「無効」が一番実績が良く、相場の「1/20」から「1/10」のeCPMに改善しました。
【おまけ】iOSのeCPMが異常に低い
eCPM Floorを無効にしたことで改善が見られましたが、それでも同ジャンルの他アプリに比較して1/10の数字です・・!数字を追っていくとiOSの収益額が低いことが判明。Androidと比較して2倍のクリック数なのに収益額が半分・・😵💦
AdmobコミュニティーでもiOSのeCPMがAndroidに比べて急に低くなった。という質問内容がいくつか見つかりましたが、有効そうな回答をまだ見つけられていません。
ATTを拒否している人が多くてその差異かなとも思いましたが、ATTを許可している人に限定した収益を見ても同様の低い水準でした。
AppLovin側の広告実績では、iOSのが低いという傾向はなく、むしろiOSのがeCPMが良かったので、Admobに限定した状況です。
もし同様の状況で、どこどこの設定を変えたや、どこどこの実装を変えたら良くなったという方いらっしゃいましたら是非アドバイスください~~!!😣🙏
超余談ですが、もしかしたら私のケースはSDKバージョンで何か関係しているのかもしれません・・!
- Flutterで開発している
- AppLovinをメインに利用している
- 広告関連のSDKは1年前のバージョンだった
- メディエーションでAdmobを利用しようと思い、SDK関連を最新化に更新した
- 実は1年前のSDKで既にAdmobのメディエーションを利用できるように実装済みだったのを忘れていた
この状況で、配信済みのアプリではアダプタがないからAdmobをメディエーションで使えていないはずだと勘違いしたまま、サーバー側のメディエーション設定を有効化して開発していました。
結果、既にメディエーションが動く状態だったので、意図せずに2日ほどAdmobからの広告配信が有効になっていたのですが、この期間の収益実績が平均値でした。なのでSDKのバージョンをそのころのものに下げたら改善するのカモ・・?といろいろと模索中です(関係性は一切想像できないですが)
おわりに
Flutterや個人開発の情報を発生していますのでよろしければ~!(開設したてなのでフォロワー数少ないですが😉)
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