アプリのアイデアを出す際に考えていること
こんにちは、SIerでサラリーマンやりながら個人開発してるHALです。
とあるアレから自分の個人開発アプリの際に考えていることを整理することになったので、ポエムとして上げておこうかと思います。
自分のための整理的な面が強いですが、ご興味があれば。
■アプリのアイデアについて
アプリを作るときにはまず「どんなものを作るか」というアイデアが必要になります。
ここがたぶん最初にして最大の難関だと思うんですが、それなりにセオリーみたいなものはあると思います。
まず、「アプリを作る」って「0→1」だと思われがちなんですけど、実際は「完全な0」から作ることはほぼないです。
なにか困っていることがあり、それを解決するアプリを考えるわけですが、世の中にはたくさんのアプリがあるので、そこと比較しながら作るということができます。
例えば、「TODOの管理がしたい」という課題があったときに、世の中にはたくさんのTODOアプリがあるので、それをいくつか使ってみます。
その上で、「ここはもっとこうしたい」みたいな改善点が見えてくると思います。
そこを差別化要素としてブラッシュアップすれば良い、ということです。
(TODOアプリは、激戦ジャンルなので相当難しいと思いますが・・・)
この感覚を磨くために、一つテーマを決めてアプリを抽出し、比較してみるという方法もお薦めです。
アプリのアイデアがあるわけではなくても、いくつかアプリを使い比べてみると、どのアプリも対応していないところというのが見つかったりします。
そこが競合アプリとの差別化要素として狙えるところになってきます。
実例
自分のアプリ、「セワシタ?(iPhone / Android)」の場合は、最初にペットを飼い始めて、妻とお世話の状況の共有ができないな、という課題が見つかりました。
そこで、まずはペット管理系のアプリをいくつかダウンロードして使ってみました。
すると、お世話の記録をつけたり、通知をしたりするアプリはあるにはあるんですが、「お世話がメイン」ではない、あくまでも「ペットの記録」の1機能として「お世話の記録」があるという形で、サクサクお世話の記録をできるアプリがありませんでした。
自分が求めていたのは、毎日手軽に「終わった、終わってない」を記録して確認できるアプリだったので、そこが差別化ポイントとして訴求できるなと考えました。
もう一つ、「Fast Template(iPhone / Android)」の場合は、いわゆる「定型文作成アプリ」なのですが、どのアプリも「リスト形式」での表示だったのが使いづらいなーと思い、「タイル表示」という差別化ポイントを考えました。
これも競合アプリを比較した結果見えてきた差別化ポイントですね。
実際には差別化ポイントを見つけるために固定観念を破っていくことが必要なので、書いているほど簡単ではありません。
たとえば、Fast Templateの例のように、「たくさん並べるならリスト形式」という固定観念を捨てて差別化ポイントを見つける必要があります。
そのためには、当たり前と思えることでも「なんでこうする必要があるんだっけ?他の形はないんだっけ?」と考える必要があるように思います。
■個人開発者の作るアプリの「良いアイデア」とは
アイデアが生まれたときに、それが「良いアイデア」かどうかというのも判断が難しいところです。
必ずしも正解はないので、これは「僕の立場で考えるとこれが良いアイデアだ」というものだと思ってください。
ニッチな需要を満たすアイデアである
あまり大きな需要を満たすアプリだと、競合が大量発生したり、企業が相手になってしまったりします。
これは戦い続けるのが辛くなるので自分は避けるようにしています。
手離れするアイデアである
ある程度まで作り込めたら、手離れする=運用が必要ないアプリである、というのは意識しています。
たまに思いついたら機能追加とか、OSの更新対応くらいはしますが、日常的に運用が発生するアプリは避けます。
1つ2つなら良いのですが、複数に増やしていきたいと思ったときに、リソースが足りなくなるので・・・。
日常的に使用するアイデアである
マネタイズを考えた場合、広告にしろサブスクリプションにしろ日常的に使ってもらえることが重要です。
可能であれば毎日使うアプリ、最低でも月に数回は使うアプリが良いですね。
既存アプリから流用しやすいアイデアである
個人開発者の場合、リソースが限られているので「いかに楽して作るか」というのが非常に重要です。
そのためには、すでに作成済みのアプリがあれば、それと似通った部分のあるアプリを作るのが大事です。
結構よくやるのが、一つアプリを作ったら、それの派生アプリを量産する方法。
アイデアも出しやすいし、これは結構手堅い方法ですね。
コストのかからないアイデアである
リリース初期からサーバのコストがかかるようなアイデアは、僕は採用しません。
利用者も増えないのに赤字を垂れ流す、という状況が、僕には精神衛生上悪すぎるので・・・。
あと、コストゼロなら、最悪放置しても良いわけです。
なにかのタイミングで利用者数が増えるかもしれませんし、気が向いたときにアプリの改善をしても構いません。
時間の限られた個人開発では、気長に続けられるというのは重要だと思います。
■「良いアイデア」だけではダメ/継続は力なり
最後に、当たり前の話なのですが、「良いアイデア」があっても、それを「良いアプリ」に仕上げないと意味がありません。
良いアプリは、細部の動きまでこだわりがあったり、パット見て使いやすいデザインだったりします。
そういった部分をきちんと作り上げることも、やっぱり大事です。
また、アプリの成長は一朝一夕には成し遂げられません。
数年単位で継続して続けていく気持ちで始めないと、なかなか成果が出なくて辛くなると思います。
バズって一気に成長できるパターンもありますが、バズるためのアイデアや運も必要なので、結局バズるまでに時間がかかったりします。
じっくり腰を据えて継続していける人が、アプリ作成で成功しているように思います。
(と、自分に言い聞かせながら、アプリ開発2年目を過ごしています・・・)
最後に
いろいろ書きましたが、個人開発のメリットは、最終的に成功してもしなくても、自分の経験値という宝になって戻ってくるところだと思ってます。
なので、アイデアはともかく、やってみることはメリットしかないと思いますよ、とオススメしておきます。
あ、ご家族がいる方は気をつけてくださいね。
僕は嫁に「仕事終わってもパソコンやってるの・・・?」って呆れられてます。
Discussion
分かります。
分かります…。
(あ、typo。。。)
呆れつつも好きにやらせてくれてるのは、感謝しかないですね。