[ポエム]未経験エンジニアは中途採用されるのか
これは「「はじめに」の Advent Calendar 2021」16日目の記事です。
但し書き
筆者はIT業界に中途採用で入ったわけではなく、また採用された事例を多く知っているような専門家ではありません。その為、この記事は自分の経験と考察による推測です。
また、実在の人物や出来事とは一切関係ありません。特定の個人・団体を避難するいとも一切ありません。
※ポエムなので、まとまっていないのはご了承ください。
結論
- 採用されるために何が必要なのか考えて行動する
- 成果としてアピールできるモノを作る
- 学び続ける姿勢が大事
2021年末のIT業界
業界全体で人手不足で、年々就業人数は増加していいます。
引用元:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shomu_ryutsu/joho_keizai/it_jinzai/pdf/001_04_02.pdf
また、プログラミングスクールの数も増加しており、ITエンジニアにキャリアチェンジする為の場は出来つつある空気感です。
とはいえ、一方で「採用されない」という声だったり、採用されてもヒドイ会社だったりという声もあります。
また、採用した側から「失敗だった」という声があったりもします。
なぜなのか。コレガワカラナイ。
いやまぁ、想像はつきます。
ゴールドラッシュで儲かったのは金鉱を掘り当てようとした人じゃなくて、ジーンズやスコップを売った人、そしてそれらの人を運んだインフラを作った人、そしてそれらに投資した人って話がありますね。(本当かどうかはわかりませんが、ビジネス系のブログではよく例えにでる話)
今の状況を見るとゴールドラッシュで物を売っているのはプログラミングスクールで、そのインフラはビジネスモデルを考えてスクール起業者に提供している人で、そこに投資しているファンドがあると思います。
そして金鉱を掘り当てようとしているのが、スクールに通っている人。運良く掘り当てた人は転職成功した人で、なかなか掘り当てられない人のほうが多いし、掘り当てたと思っても大した鉱脈じゃなかった、とかは採用下側に「失敗」と言われる、みたいな。
という話をしたいのではありません。
一時期のゴールドラッシュみたいなムーブメントはある程度落ち着いてきた感もあるし、ビッグウェーブに乗って一儲けしようという輩も少なくなった印象です。(とはいってもチラホラいたりしますが)
そもそも
ITエンジニアが足りない ≠ ITエンジニアなら誰でもいいから働いてくれる人がほしい
です。数が足りないのもそうですが、質が足りません。
つまり、
ITエンジニアになる、もしくはそういったスキルを手に入れる
ということと
ITエンジニアとして採用される
はイコールではありません。(これは断言できます)
少し詳しく解説します。
そもそもITエンジニアになると給与が高くなるは本当?
「平均給与が他業種よりも高く500万を超えています」
みたいな説明で、スクールの紹介していたり転職を進めている記事があったら、読まずに閉じて良いです。
「平均」ってまやかしみたいのものはありますが・・・それはそれとしてなぜ安易に転職してはいけないのかを説明します。
自分自身が自由に使えるデータが手元にないので、ここでは「平均=中央値」だったと仮定します。
とすると、人間って不思議なもので「自分は平均以上である」という認知バイアスを持っている生物です。
参考: レイク・ウォビゴン効果
つまり、「平均給与が500万ということは、自分もエンジニアになれば500万もらえるのでは?!」という認知バイアスが働きます。
また年齢別の「平均」を見て自分自身の年齢をそのままスライドして見たりする傾向があります。
例えば、dodaさんがまとめている平均年収のグラフでは30代の平均年収は500万です。
「未経験≒(その業界では)新卒」
残念ながら日本のIT業界の新卒平均年収は300万前後です。
全くの未経験で転職するとしたら、運よく採用されたとしても給与額は相応になります。
参考までに国税庁が抱いた日本人の平均給与や給与分布割合を貼っておきます。
人材不足なら採用されるのでは?
(※SESや派遣業界はわかりません。あくまで、Web系IT企業の話となります)
人材不足の状況なので、市場原理として少しずつ平均給与は上がっています。
だからといって、いきなり年収+100万だすから来てくれ、ということにはなりません。
「求められている業務」にたいして「ITエンジニアとして成果を出す」こと出来ているかどうか、その期待値を超えている人かどうかが大事となります。
必要なのは、成果がでると思ってもらう根拠とアピールとなります。
根拠は書類選考を通過する上で必要です。
内容も必要ですが、そもそも会ってみたいと思わせることが大事です。
資格取得やポートフォリオも大事ですが、+α何らかの工夫が必要だと思います。
キャリアチェンジの方法いくつか
そもそも、社内でキャリチェンジできるかどうかを相談するのが個人的には一番スムーズなキャリアチェンジです。
どこの会社もIT人材不足、ということは当然自社でもIT人材不足である可能性が高いと考えます。
自社でITに関する業務経験を積んで、その経歴をもとに次のステップを考えるほうが成功確率が高いと思います。
20代でしたら思い切って別の会社で新しい経歴を積むこともしやすいですが、30代以上になると殆どの会社は経歴を重視します。
特殊な経歴、例えば「学生起業の経験がある」「海外で仕事していた」「他業界で第一人者」みたいな場合、「エンジニアになっても活躍してくれそう」というイメージが出ますが、普通はそんな経験を持っていないので、賭けに出るよりしっかり成果を出してもらいたい、と採用側は考えます。
また、本当に誰でもいいから人手がほしい、という人のところに行くこと。
小さいベンチャーはいつでも人が足りていません。また、ベンチャーは職種に限らず出来ることを協力して仕事をしていくので、今までの経験を生かして貢献しながら開発を少しずつ手伝うというやり方もあります。
ある程度の大きい組織になると、分業がしっかり制度として整っているので開発を手伝いながら・・・みたいなことは難しくなります。
ただ、どちらも「今の経験で一定上の成果が出ている」ことが前提です。
つまり、今までの経験を売りながら新しいキャリアを構築していくやりかたです。自社でのジョブチェンジは信頼貯金があると、「今まで貢献してくれたから、新しいキャリを応援してあげよう」という対価をもらうパターン。小さい組織は、100%を今までの経験を生かして貢献し、+αの時間で新しいキャリアとしての貢献をするパターンです。
どちらもデメリットとしてはエンジニアとしてのキャリアに集中できるわけではないので、他のエンジニアに集中している人達と比べて学習時間も少なく経験を積みづらいので長期的には不利になります。どこかのタイミングで振り切る決断が必要になる可能性もあります。(集中させてくれる場合もありますが)
一気に振り切りたい場合は、根拠として「世の中に見える形で何らかのアウトプットを出す」しかありません。
資格やポートフォリオはわかりやすいアウトプットですが、業務として開発ができるか、ということをシビアな目で見られるので、例えば以下のようなものが必要になります。
- モバイルアプリをGooglePlayストア、Appleストアに公開する
- 何らかのWebアプリを公開する
- 作成したアプリについてのドキュメント(なぜその構成にしたのか、中のソースコードの解説、要件や仕様のドキュメント、アピールポイント)
- OSSへのコントリビュート
- ブログや何らかのメディアへの発信
見る視点は「この人は自分たちのチームで一緒に開発できそうか」です。
これは経験者でも未経験者でも変わりません。
それといちばん大事なのは、出会いと相性です。
せっかくエンジニアになってもキャリアアップできなさそうな会社に入ってしまったら、仕事がきつくなり給料も減りスキルアップできないという状況になり、その後の選択肢が狭まります。
もっと速くキャリアチェンジしたい場合
今すぐにキャリアチェンジしよう、と考えずに自分で準備しつつ、いろんな会社に応募したり、SNSで声をかけたりして、気長に構える事も1つの手段ではないかと考えます。
ただ、自分自身で新しいスキルを手に入れたり根拠となるようなポートフォリオを準備するのも厳しいと思います。そういった場合は、プログラミングスクールなどで学習することも選択肢だとは思います。
スクールの場合、大抵の場合卒業後に転職斡旋してくれます。
(※ただ、自身がそれらの企業を見抜く力を持っていないと先述したように袋小路に入る可能性もあります)
動画学習サイトで自習する場合は以下のサイトが有名です。
プログラミングスクールの場合はいかが有名ドコロでしょうか。
正直、自分は動画学習サイトは利用していますが、プログラミングスクールの経験がないので、良し悪しはわかりません。
おすすめ
長々と書きましたが確実に言えることは
スクールに行ったからと言ってキャリアアップできるとは限らない
**キャリアアップしている人は常に学び続けている人が多い**
エンジニアに限らず、どのような職種でもキャリアアップしたければ新しい知識・スキルを身に着けて行く必要があると思います。
特にIT業界は5年経ったら「古い」と言われるような業界です。今の知識やスキルで比べても5年後は使い物にならなくなる可能性もあります。
ほとんどのひとは最初はフレームワークの使い方やプログラミング言語の書き方から入りますが、そればっかり覚えても5年後は違う言語・違うフレームワークを使う必要が出てきます。
その後、コンピューターサイエンスの知識、プログラミングの考え方など応用できる知識やそれを生かした設計・開発をどれだけこなしていくか、で差が出てきます。
そういった意味では、基本情報処理試験と応用情報処理試験は未経験者にはおすすめです。
どちらも試験範囲が明示されているし、勉強さえすれば必ず受かります。
逆に言うと、受からないようであればおそらく、向き不向きの問題としてエンジニアが向いていません。
これは断言できます。
資格を持っている・持っていない、業務に役に立つ・立たない、という問題ではありません。
おそらく、資格を持っていても直接的な業務で役に立つことはないでしょう。
ただ、自分が書いているプログラムや扱っているシステムのベースとなる知識は資格試験で問われます。
例えるなら、フレームワークを使った開発は車を運転するようなもの、基礎知識は車のカスタマイズをするときに役立つもの、という理解でも良いと思っています。車の構造などを知っていれば、トラブルが合ったときにどこが悪いのか、どこを直せばよいのかわかります。(※ちょっと例えは悪いかもしれない)
つまり、資格試験が受からないということは
- 「エンジニアとしての勉強時間が確保できない」
- 「新しい技術をより効率よく学んだり、より難しい業務をする上での 基礎知識 を理解できない」
ということになります。
資格を持っていることではなく、そういった基礎知識や学ぶ姿勢が大事です。
次はの試験は来年4月です。
未経験者の方や自身のキャリアに不安な方は受けてみるのもよいのではないでしょうか?
まとめ
ふわっとした文章ですが、ゴール条件は明示したつもりです
一緒に働きたいと思ってもらう
成果を証明する
そのために何が必要なのかはご自身で考えてください。
そもそもハンデを背負っているのに、他の人に言われたことだけやってキャリアチェンジできる、という事はありません。(それで受かるなら、みんな受かり方書いています)
受かるまでの判断基準も会社や人によって様々です。
自身でどんな職場でどのように働きたいのか、それをいつまでに成し遂げたいのか、そういったイメージを明確な目標として持つほうが良いのではないでしょうか。
Discussion