Rust製OSS Biomeにコントリビュートした話
今年一番のチャレンジを書くイベントがZennで開催されていると聞いて、ちょっと筆を取ってみました。
Rust製 Linter/FormatterのBiomeに三つのルールをコミットしたのが今年だったので、やってみて良かったことについて記事に書こうと思いました。
Biomeにコミットして良かったこと
Biomeのコントリビュートに参加して良かったことはいくつもあるのですが、
- Rust, Biomeへの理解が深まった
- 活動が名刺代わりになった
- 自己肯定感に繋がった
上記にフォーカスしてお伝えします。
Rust, Biomeへの理解が深まった
まず、仕事ではRustを使用していません。個人開発で何度か使ったことがある程度だったので、Rustで書いたコードのレビューを受けたのが初めての経験でした。
多くのプロダクトで使われているツールですし、自分もRustの造詣が深い訳では無いので、特に一番最初のPRには多くのレビューをしていただきました(コアコントリビューターの方々、本当にありがとうございます)。
そのおかげで、二回目以降のPRに関してはかなりスムーズになり、自分のRustやBiomeへの理解も進みました。
Rustへの理解度が深まった副次効果か、業務で使用しているTypeScriptへの理解度も深まりました。
これは思いがけない効果で、Rustの型システムやメモリセーフなコーディングなどが意識できると、同じ感覚でTypeScriptでのパフォーマンスも意識できるようになりました。
Biomeの何が良いのかを理解できたことで、社内でもBiomeをプレゼンしてBiomeを導入しました。CIでの待ち時間が短縮され、かなりの開発体験向上に寄与できたと思っています(自分のルールも入れたりして)。
活動が名刺代わりになった
Web Accessibility系のルールをBiomeにコミットしていたのですが、エンジニアイベントの懇親会などで、Biomeでルールを作っている話をすると、話が広がりやすかったです。
特に、Web Accessibilityへのアプローチとして、Linterツールはどのようになっていくべきなのかで盛り上がりました。Web Accessibilityを意識せずとも、世の中にリリースされる前にLinterが怒ってくれる世界線になると良いよね、みたいな。
業務での開発については話しにくい部分もありますし、オープンなソースに関してはガンガン公言できます。OSSと言うソフトウェアの文化に触れる感覚も新鮮でした。
自己肯定感に繋がった
最後はかなり主観的な話になるのですが、エンジニアとしての自己肯定感に繋がりました。
社会貢献活動に近しいと思いますし、同じソフトウェアを開発するコミュニティに入って、世界に接続した体験は面白かったです。最初のPRがマージされた時は代え難い達成感がありました。
会社で開発をするのも楽しいのですが、社外のエンジニア(それもBiomeのコアコントリビューターの方)に「Awesome!」と言われた時ははしゃいでしまいました ←
大喜びで友人のエンジニアに画面を見せたことを覚えています。
先述しましたが、多くの方に使われているツールと言うこともあり、「あのプロダクトでも自分のコードが動いているんだなぁ」と思うだけで、かなり自己肯定感上がりました。
有効化されているかは知りませんがw
週に130万ダウンロード(2024/12/14時点)されているの、控えめに言ってすごいですね...。
現在
仕事が忙しくなり、現在は少しOSS活動から離れているのですが、OSSコミットは義務感でやるものじゃ無いと思っているので、余裕ができたタイミングでOSSへのコントリビュートを再開したいと思っています。
BiomeへのWeb AccessibilityのLintルールを作っていきたい気持ちもありますし、Rust製Webツールチェイン界隈をもっと盛り上げていきたいと思っているので、他のRust製ツールにも挑戦したいです!
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